第42話 『ハルトの毒』と転移
考査二週間前に入ったのでしばらく更新できないかもしれません。
二章本編最終話です。
「よし、それじゃあ飲むか」
「マスター、幾らご自身で作られたものとはいえそのような危険物を飲もうとするのはお止め下さい!」
飲もうとしたら、サナに止められた、解せぬ。確かに名前に『危険物』って入ってくらいなんだから、危険なんだろうけど・・・『異常状態無効』持ってるし。いや、触るのは大丈夫でも飲むのは駄目なのかな?詳しい効果は書いてないし。
「主様がそれを飲むのいうのであれば、私が毒見を致します!!」
「いや、死んじゃうから!?」
「はいはーい、なら僕がやるよ!」
「ラムは確かに『異常状態無効』を持ってるけど・・・・」
危険な気がする。元々このアイテムは僕の血と権能によってようやく完成したものだ。幾ら理不尽の化身であるプラチナスライムの進化系でも超越神が触れるのを推奨されないものを触れたらどうなるか分からない。
という訳で、グイっと『名もなき危険物』を飲み込んだ。
「「「あっ!!」」」
「ぷはー!・・・うぐっ」
くっ、飲んだ後に痛みが・・・・。やっぱり、異常状態以外でダメージが・・・何か命がガリガリ削られてる気がする。
[未曽有の危機を検知]
[イレギュラーの特性『適応』が発動]
さ、流石イレギュラー!ぐがっ、は、早く対処してくれ!!
[『名もなき危険物』を吸収、解析・・・解析完了]
[例外スキル作製中・・・・・・作成完了]
[例外スキル『ハルトの毒』を獲得]
[体内にある『名もなき危険物』の正式名称が『ハルトの毒』に確定]
[種族名『イレギュラー』から『破流徒』変更]
「いや、無茶苦茶突っ込みどころ満載なんだけど!?」
対処してくれたのは嬉しいけど、『ハルトの』ってのは納得できないよ!?神眼さや、説明よろしく!
『ハルトの毒』:例外級の毒。『破流徒』の体内で生成される毒。体内に取り込んでしまえば、全ての異常状態だけでなく飲んだ者の命を直接貪り尽くす最恐の毒。また、菌の如く貪った命の量だけ増殖する。だが、ハルトの命令によって動く生きた毒であるため、彼の仲間が毒に侵されることはないだろう。霊体や魂にも効く特別製。
「生きた毒って、何?えっ、生物の類なの、これ?」
「正確にはスライムの類に近いのでは?恐らくですが、毒そのものがマスターの一部と認識されているのでしょう」
「僕は毒人間かっ!!?」
むう、納得いかないぞそれは。だけど、これを使えば、リリアナをサックと殺せるかな?・・・・この思考は危ない気がする。まあいいや、『ハルトの毒』はつど・・・・分泌かな?
―sideリリアナ―
あの化け物に取り込まれてから一週間くらい経ったかしら?まさかスライム系統の魔物だったなんて・・・。しかもその配下も私の魅了が効かないってどういうことなの!?いや、今はそんなことよりもここから出ないと・・・何かしら、あれ?
悪魔は闇に生きる存在でありが故に種族特性として暗闇を見通す目を持つ。よって、この光の届かない怪物の体内でも昼間の如く辺りを見ることが出来るのだが・・・その怪物の体内では何やら黒い何かが様々なところから湧き出し始めた。
何か危険な香りがするわ。出来るだけ近づかないようにしないと・・・・あぎっ!ひゃ、触れただけで異常状態が・・・足元から石化してきてる!?肌が焼けるように痛い!!熱い、冷たい・・・・嫌、嫌。このままじゃ死んじゃう!折角受肉したのに!!これは・・・『恐怖』!?あれ、何だかぽわぽわして・・・・思考が纏まらない?もしか、して、『泥酔』?
おかしい、おかしい、おかしいわ・・・!?だって、私の耐性は地上のスライム如きの毒でかん・・・つう・・・・・できる・・・・・・・はずが・・・・・・・・・・・。はっ!しっかりするのよ、私!・・・くっ、『睡魔』も・・・・一つの毒で・・・・・・幾つの効果がっ!あの化け物・・・・いや、あの人♡・・・・・っ!これは、『魅了』!?私が、魅了にかかるなんて・・・・!?
・・・・少しあの人の毒を舐めてみようかしら?はっ、また呼び方が!・・・・少しだけ、少しだけよ。・・・あっ、美味しい♡もっと、もっと欲しい♡ぐぎっ、痛いけど美味しいし、きっとあの方もそれをお望みになっているはず♡・・・ああぁぁぁぁぁぁ、命が吸われていくぅぅぅぅぅ♡あはははははは、頭グシャグシャで何にもわかんなーい♡美味しい、美味しい美味しい美味しいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ♡もっと、もっともっともっともっとぉぉぉぉぉぉぉぉ♡
―主人公視点―
[対象の肉体の破壊完了]
[対象の魂と接触]
[吸収・ソウルテイム実行可能]
「早っ!?」
「・・・・・それだけあれが危険なものだったということでは?」
「「「・・・・・・・・」」」
さて、気分を取り直して吸収とソウルテイム行きますか!あっ、忘れてたけどアリシアさんの事まだ殺してないや。あれ、生半可な解呪方法無効かつ永続だからソウルテイムするのが一番手っ取り早いんだよね。ほい、体内でプチブレス。
[対象の肉体の破壊完了]
[対象の魂と接触]
[吸収・ソウルテイム実行可能]
それじゃあ、吸収して、ソウルテイム。
[ソウルテイム完了]
[『暴虐と快楽の侵食』の補助効果により好感度と忠誠度が共に200%まで上昇]
[ソウルテイム完了]
[『暴虐と快楽の侵食』の補助効果により好感度と忠誠度が共に200%まで上昇]
「だから早いよ!!?」
「二人共異常状態にかかっていたせいで抵抗が出来なかったのでは?」
「・・・・異常状態にはそんなペナルティがあるなんて」
「まあ、ただただ色欲塗れだったせいという可能性もありますが・・・・」
「おい」
はあ、今はそんなことは脇に置いておくとして、とっとと召喚しちゃうか。あー、そういえば、全裸で出てくるんだけ?えーと、あっ、アリシアさんの服は残ってた。となると、リリアナの服は魔力で作ってた、敵なものなのかな?
「主様、早く召喚しましょう!きっと、新たな仲間たちもそれお望んでおります!!」
「僕も椿さんの意見に賛成だよ!早く顔が見たい!!」
「いや、一週間前にもう見てると思うけど?まあ、元々召喚するつもりだったからいいけど、召喚!」
[召喚開始]
[魂の安定率99.9%]
[吸収済みの対象二名の肉体を基礎に再構築]
[肉体構築率30%…50%…70%…100%、肉体高知の完了を確認]
[『リリアナ』『アリシア』召喚開始]
[『暴虐と快楽の侵食』の補助効果により好感度と忠誠度が共に200%まで上昇]
椿とサナと同じようにまばゆい光が辺りを包む。そして、光が収まりきる前に僕の頭は柔らかいものに包まれた。
「!?!?!?」
「あ~ん、会いたかったです♡ご・主・人・様♡今すぐに私とハッスルしましょう♡」
「むぐー!?」
「いやん♡ご主人様のエッチ♡」
エッチ♡じゃないわ!僕がスライムの特徴持ってなかったら窒息死してるぞ!?それにハッスルって何だハッスルって!?まだ、息子は立てないんだよ、年齢的に!?零歳児に何やらせようとしてんだ、あんた!!?
「精霊神様を離しなさい、この淫魔!!」
「きゃっ!もう、何するのアリシアちゃん」
突然のことで呆けしまった皆に代わって、この状況を救ってくれたのは出してあった服をいつの間にかしっかりときた大賢者アリシアさん。戦闘では役に立たず、瞬殺されてたのに・・・・何て役に立つ人なんだ!・・・それにしても精霊神?それと、僕のことをいつまでも抱っこしてないで離してくれてもいいんだよ、アリシアさん。
「せめて、服を着てから精霊神様に触れなさい、変態!」
「変態だなんて・・・そんなに褒めても何も出ないわよ?」
「褒めてはいません!」
「はっ、私としたことが突然のことで思考を停止させてしまいました!・・・フフフ、リリアナさん、こちらでお話があるので来てください」
「ああ、そうだな。新参者には礼儀というものをしっかりと学んでもらわなくてはな」
「あちゃー、ご愁傷様!まあ、自業自得だから助け船は出さないけどね!ご主人様ー、僕もご主人様抱っこしたーい!!」
そこはその輪に加わるところじゃないのか!?・・・・いや、ラムはそんなことしないか。「初めまして・・・ではありませんね。ラムさん、改めましてよろしくお願いします。あっ、どうぞ」「うん、ありがと!よろしくね!!」おいコラそこ!勝手に人の受け渡ししない!!
「えーと、落ち着いて話をしない?私たち、同じ御方を崇拝する仲間でしょ?」
「「それとこれとは話が違う!」」
リリアナの『交渉術』レベル16発動!だが効果は無かった!
「そんな~!いやぁぁぁぁぁ、まだご主人様の初めてももらってないのに~~~~~~~~~!」
「「あぁん!?」」
「うわぁ、自分で火に油を注ぎに行っちゃったよ。僕でもあんなにひどくはないね、うん!」
「・・・・私はあんなものを封印するのにどれだけの労力を・・・・・・・」
「えーと、ドンマイっとだけ言っておこうかな」
「・・・・・・・ありがとうございます」
それにしてもあれは長くなりそうだなぁ。早く地上に出たいから出来るだけ早く終わらせてくれないかなぁ。
「そうでした。このダンジョンを出る前にこちらを」
そう言って、アリシアさんが何もない空間から出したのは直径20cmほどの水晶玉だった。何かは見当はついている。
「これってダンジョンコア?」
「そうです。魅了される前に悪魔とエルフには操作できないようにしておいたお陰で今まで色欲の悪魔王を閉じ込めていることが出来ました」
「ありがと」
「ああ、何という勿体無きお言葉ありがとうございます!」
感謝を伝えただけで感謝される。はて、これはどんな状況だろうか?うーん、ダンジョンコアは吸収しちゃえ!
おっ、ダンジョンコアを吸収したお陰で入口まで転移で跳べるみたい!よし、これで外に行こう!!
「おーい、転移で一階層まで行くから三人とももうこっち来てくれない?」
「はーい!今そっちに行きまーす!」
「あっ、貴様っ!待って!」
「椿お姉様、お早く!」
翼を広げてこちらに飛んでくるリリアナ、如何やら面積の小さい扇情的な水着のようなものをいつの間にか着ていた。そして、走ってこっちに来る椿とサナ。まあ、ステータスが高いからあっという間にこっちに着くと思うけど。
「よし、皆集まったね。それじゃあ、転移!!」
いざ、未知なる異世界の地上へ!!!
二章の最後ので評価・ご意見・ご感想よろしくお願いします!また、まだブックマークされていない方はブックマークしていただければ幸いです。
閑話を挟んでから第三章を投稿するつもりです!




