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第34話 プチお説教と地底湖

お久しぶりです!そしてすみません!!期末テスト終了後も全然連載できませんでした。出来れば、今年中にもう一話ほどと思っております!

「姿を見てきて思い出したんだけど・・・よくも種族を勝手に選んでくれたね、サナ?」


「あっ!・・・・えーと、その、それは・・・・」


 レベルリセットの後目覚めてすぐに色々とドタバタしたから忘れてたんだけど・・・サナに種族勝手に決められちゃったんだよね。と言うかサナが現在状況の説明やらこれからの予定決めなどを僕に急かしてきたせいだけど。という訳で、ただ今説教中です。僕が問い詰めるとサナの目が泳ぐ。


「何か言い訳があるのかな?」


「・・・・何も、ございま、せん」


 サナが顔を伏せる。えー、確かに怒ってはいるけど自分的には誰かを落ち込ませるほど怒ってるつもりはないんだけど、なんだかすごく暗い雰囲気を纏ってるんですが・・・・・。でもなあ、ここで許しちゃうとそれはそれで同じことが起こるとも限らないし。・・・・反省するなら別にいいかな?甘いかな?


「そんなに落ち込まなくていいけど、反省はしようね?」


「・・・はい!」


 僕がそう言うとサナはガバっと顔を上げる。その目じりには少しだけ涙が溜まっていた。・・・・はい!シリアス終わり!シリアスだったかも謎だけど?と言うよりシリアスって何ぞや?まあ、気にすることでもないよね、うん!暗いのは良くない!


「話は変わるけど、ラムは次の階層への出入り口は見つけられたの?」


「ばっちりだよ!」


 ビッシっと効果音が付きそうなほど鮮やかにサムズアップするラム。元気いっぱいで良いねー。と言うより良く見つけられたな。この地底湖は点々と島のように岩場が出ているだけで眺めただけでも何もないのがわかる。ということは、隠し通路のようになっているということで発見には時間がかかると思ってたんだけど・・・一体どこにあったんだろう?


「何か、湖の底にあった!」


 ふむ、湖の底に隠すとはなかなかに考えたね。普通のダンジョンじゃあまずありえないだろうし、でも普通ならあまり水深が深すぎると息が続かなくて辿り着けないからここの水深は浅いみたいだね。


「へぇー、水深がそこそこあると思ったんだけどなぁ」


 しかし、椿は腕を胸の前で組み眉間にしわを寄せながら、僕の推測を否定した。


「・・・何となくですが、この湖の水深は主様の考えている以上に深いと思います」


「へっ?・・・いやいやいや、それって浅くないってことだよね?もうそれ、先に進ませる気が無いんじゃ・・・・」


 椿の『直感』スキルのレベルは9、そして僕とは違って常日頃からそれに頼って生きてきたのだから僕の直感よりもよく働くし、正確だ。だけど、僕の知ってるダンジョンの性質上そんなことはありえないはず。


「マスター、椿お姉様の言っていることは正しいです。水の透明度が高く、そこにも発光する魔水晶のお陰で底が見えているだけで水深は100m程でしょうか?」


「最早、踏破させる気が無いだろ!?」


 相当なショックを受けた僕は頭を抱えた。今までの階段の隠蔽方法も巧妙だったけど、今回からは物理的にも攻めてくるのかよ!?これじゃあ、悪魔王を誰かが討伐しに来ても先に進めなくて困っちゃうでしょうが!?


「マスター、先に進めないということはないと思いますよ?」


 え?いやいやいや、うちの世界の人じゃ無理じゃない?こんなに深いところを潜るなんてこの世界の人どんだけ超人なんだよ。


「そもそも、マスターの世界でもフリーダイビング?で214m位潜れますし、まして、この世界ではステータスがありますから、不可能では無いと断言できます」


「214mって凄いね。確かにそれならこっちの世界である程度のレベルがあれば余裕かな?」


 元の世界には超人がいるもんだね。うーんでも、やっぱり発見するのが大変だよ絶対。水の中にあるから長時間探索できないだろうし・・・・あっ、魔法でなんとかできるのかな?流石剣と魔法の世界、問題解決能力は元の世界の比じゃないね!


「主様、早く敵を倒しレベルアップして主様のお役に立ちたいので、そろそろ次の階層に参りましょう」


 椿は早くレベルアップしたいという気持ちがこちらに伝わって来るほどソワソワしていた。まるで、遠足を楽しみにしてる子供みたい・・・・この後起こることは絶対にそんな微笑ましいことじゃないけど。


「僕も早く外の空気を吸ってみたいー!」


 両手を大きく上にあげて元気いっぱいですねー。心が温まるなぁ。ラムよ、君はそのまま変わらずにいて欲しい。


「よし、それじゃあ行こうか!ラム、階段を見つけた場所まで案内して」


「了解ー!」


 ビシッと鮮やかに敬礼を決めるラム。そういう事すると立派な胸がたゆんたゆんって・・・ゴッホン、うん、流石にこの年齢だと息子は元気にならないね。「いやっっほーーーーーーーーーー!!」ドッパーン。

あっ、ラムの奴飛び込んだ。早い早い!僕もすぐに行かないと!


「ちょ、ちょっと、待ってよ」ドッパーン


「なっ!?主様、ラム!?そんな急に!!待ってください」ドッパーン


「えっ!?皆様!?マスター、私を置いて行かないで下さい!!」ドッパーン


 湖の中は光り輝く大小の水晶があり、なかなかに綺麗だった。しかしながら、ラムが行った捕食行為により生物は僕たちしか存在していない。僕がそう指示したんだけど、言わせて貰おうかな?哀れなり。話は変わるけど、椿は水の中でどれくらい活動できるんだろう?ほら、僕はスライムっていう呼吸しなくても生きていける種族を持ってるから大丈夫でしょ、ラムも同じで、サナは『全魔法』スキルっていう派生魔法系統も使える『全属性魔法』スキルの上位互換的なスキルを持っているから心配はいらない。でも、椿はそういうスキルや魔法は一切ない。様子を見てみても、ただ素潜りで泳いでるようにしか見えないし。


〈ねぇ、椿は水中で空気を補給する方法とか持ってるの?〉


〈水中での呼吸の仕方ですか?私は影の中に空気を入れておき、その中の空気と肺の中の空気を交換しています。〉


〈おー、なるほどー〉


 影魔法応用が利くな。まあ、利用方法を思いついた椿もすごいけど。椿って知識が無くて頭が悪いように見えるだけで頭の回転は良いんだよね。僕ももっと魔法の使い方を工夫しないとなぁ。・・・・・よし!適当に科学の知識を使って考えとくか!


〈わー、椿さんって意外と頭が良いんだねー!〉


〈そうだろうそうだ・・・・・いや、待て・・・貴様、意外とはどういう意味だっ!!〉


〈ひゃー!椿さん怖ーい!〉


 あーあ、鬼ごっこが始まったったよ、全く。階段への案内の役割放棄しちゃあ駄目でしょうに。おー、椿も必死に追いかけてるけど、ステータスの差かそれとも種族的なものなのか分からないけど、ラムが水の中を縦横無尽に動き回って、椿のことを翻弄してる。あれなら、『潜水』スキルみたいなの手に入れそうだなぁ。


《マスター、『遊泳』スキルと『潜水』スキルを覚えられました》


〈えっ!?何で二つも!?〉


《マスターが多数の種族を所持しているからでは?》


〈おー、なるほどね〉


 いろいろな種族を持ってると便利だなぁ。うーん、椿とラムはまだ鬼ごっこしてるのかー。そろそろ先に進みたいんだけど・・・・。


〈おーい、そろそろ次の階層行きたいんだけど〉


 僕が念話でそう言うと椿がこちらに振り返り、悔しそうに歯を食いしばっている。対してラムはまだ動こうとしない椿を警戒して構えている。はぁ、全く仕方がない子たちだなぁ。



 その後、階段のところまで行って仕掛けを動かしてふたを開けたら、まるでトイレで流される汚物のように勢い良く吸い込まれた。・・・・本当に大賢者って性格が悪い。









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