第21話 二度目の進化と隠された階段
《マスター、レベルと条件を達成したので進化できますがどうしますか?》
「うん、進化するよ。・・・今思ったんだけどさ進化条件の内容は何なの?」
《ランクが低い内は同等かそれ以上のランクもしくはステータスのものとの戦闘で、Sランク以上になってきたら才能というか魂の器の強度と大きさによって進化するか分かれますね。》
「でも、相手を殺すと魂の器を手に入れられるんじゃないの?」
「主様の言う通りだ。足らなければ集めれば良いのではないか?」
《そうですが、吸収した魂の器の大部分は同じ魂の器に返還されるわけでもなく魔力などにも返還されますからSランクの魔物の進化のために必要な強度や大きさに至るにはかなりの量の魂の器が必要となります。よって元々の魂の器の強度や大きさに依存するのです。》
「・・・・・・難しいのだな。」
これは理解できていないね。
「なるほどねぇ。ところで僕の進化条件は何だったの?」
《はい、マスターは複数の魔物の種族を持っているため条件が違うものもございますが、今回の進化は『ポイズンスライム』と『ウルフ』なのでどちらも先程説明した前者の条件に当てはまりますね。》
「へぇー、そうなってるんだ。それじゃあ進化しよう。」
《承知しました。それでは選択肢を表示します。》
〇ポイズンスライム
・アシッドスライム
・スタンスライム
・デビルスライム
「椿の時と同じくお薦めをよろしく。」
《はい、そうですねぇ。『デビルスライム』がお薦めですね。『アシッドスライム』や『スタンスライム』のように技の方向性が限定されることなく、尚且つこの二種類の持つ技まで使うことができ、ありとあらゆる毒を作り出すことができるBランクの魔物です。》
「あれ?それなら、ほかの二つ要らなくない?」
《フフフ、この『デビルスライム』は毒調合Lv4以上で25レベル以上という特殊条件を達成することで追加される進化先なのです!ステータスはCランク程ですがその毒の危険性故にBランクに指定されている超危険な魔物として知られています!!》
「なるほど、それならそれにしようか。」
《マスターは進化しても特に外見が変わったりしないので次行きますね。》
実際、力が湧いてくるとかそんなものも感じないしね。
〇ウルフ
・レッドウルフ
・グリーンウルフ
・ブルーウルフ
・ブラウンウルフ
・ブラックウルフ
・ホワイトウルフ
選択し多いな!?
「ねぇねぇ、なんか選択し多くない?椿もこの中から選んだの?」
「・・・?私の時はこのようなものは出ずに進化しましたが?」
《・・・・・マスター、通常の魔物はこんな風に進化先を選べたりしませんよ。マスターは少しご自分が規格外だということ自覚して下さい。》
・・・・なんかディスられた気がする。今気が付いたけど僕の呼び方が初めて会話した時と違うな。理由を聞いてみるか。
〈サナ、初めて話した時の呼び方と今の呼び方違わない?〉
《はい、マスターが椿お姉様に『もう少し砕けた感じで接してくれないかな?』と、お願いしていたのを思い出しまして、その場で訂正していたのですが・・・・今までお気付きになられなかったのですか?》
〈ごめんなさい。〉
《謝らないでください!マスターにこのようなことで謝られるくらいなら死にます!!》
〈一旦落ち着こうね!!?〉
《承知しました。しかし、別段マスターが気にしていないと言うのであれば前の言葉遣いの方がいいのですが・・・・》
〈接しやすいから今のままの方が僕的にはいいかな?出来ればもっと砕けた感じの方がい《無理です。》・・・なら、現状維持で。〉
《承りました。話を戻しますとお薦めは『ホワイトウルフ』ですね。ホワイトとブラックは共に特殊条件での解放され、ホワイトは闇属性、ブラックは光属性以外の魔法なら習得可能という他のウルフたちにない特典があるんです!それにブラックウルフだと椿お姉様と被ってしまいますから。》
「わかった。『ホワイトウルフ』にするよ。」
《はい!それではマスターの進化はこれにて完了ですね!》
ステータスは確認しよう。新しいスキルと増えてるかな?
ステータスオープン!
名前:ハルト アラキ
種族:イレギュラー(人族/幼龍/下級光精霊/ホワイトウルフ/デビルスライム/キメラ[幼体])
姿:キメラ[幼体]
年齢:0
性別:中性(男)
職業:侍Lv60/忍者Lv20/魔導士Lv53
Lv:26
HP:121000/121000
MP:150000/15000
STR:80000
VIT:68000
INT:85500
MND:160000
DEX:53900
AGI:70000
ステ-タスポイント:1980
スキルポイント:740
通常スキル:『暗視』Lv4『鑑定』Lv10『プチブレス』Lv3『飛行』Lv3『分裂』Lv4『合体』Lv1『変形』Lv6『気配感知』Lv7『光精霊術【下級】』Lv7『刀術』Lv5『隠密』Lv6『魔力操作』Lv7『嗅覚探知』Lv4『水属性魔法』Lv4『毒弾』Lv1『毒調合』Lv4『土属性魔法』Lv6『召喚術』Lv1『無詠唱』Lv3『全言語理解』Lv-『隠蔽』Lv3『威圧』Lv5『念話』Lv10『悪食』Lv8『地図』Lv7『剣術』Lv4『槍術』Lv4『弓術』Lv3『戦斧術』Lv2New『風属性魔法』Lv2『看破』Lv1『火属性魔法』Lv1New『盾術』Lv1『毒生成:全』Lv1
パッシブスキル:『直感』Lv7『嗅覚強化』Lv7『聴覚強化』Lv6『毒耐性』Lv5
ユニークスキル:『冷静沈着』Lv3『神の手』Lv1
エクストラスキル:『明鏡止水』Lv1『楽園への誘い』Lv1
例外スキル:『ステータスポイント』Lv-『スキルポイント』Lv-『種族複数選択』Lv2『職業複数選択』Lv1『吸収』Lv5『ソウルテイム』Lv2『限界撤廃』Lv-『世界目録』Lv3
称号:『イレギュラー』『転生者』『種族を複数持ちし者』『変異体』『限界を知らぬもの』『希少種』
『毒生成:全』:酸性・アルカリ性の毒や麻痺毒なども含めた毒と呼ばれる毒をすべて生成できる。また、薬も毒の一種として解釈されているので生成可能。但し、『錬金術』スキル系統の『薬品生成』スキルや『薬品調合』スキルほど細かい調整は出来ない。
「ふむふむ、万能スキルだね。」
《作れる薬品にはあまり期待しない方がいいですよ。それにこの世界では薬品ではなくポーションで何とかなっています。そういう背景から毒を薬として使うような文化はほぼ無いといっても過言では無いので薬学はあまり発展しておらず、『薬品調合』スキルを習得している人は珍しいです。ポーションなどの魔法薬は錬金術ですから『錬金術』スキルを持っている方はまあまあ居ますけどね。》
「へぇー、そうなんだ。」
「サナ、魔法薬と毒で作った薬の違いって何だ?」
《言葉の通りだと思いますけど?いいですか....》
サナが椿に魔法薬などに関してレクチャーし始めたので僕は次にやることを考え始めた。階層主も倒したし、進化もした。蒙古の改装でやることは・・・・無いね。それじゃあ、次の改装に行こうかな。次の階層への階段はっと。次の階層への道を探しあたりを見回すが、幾ら見回してみても扉や階段などは見当たらない。
「・・・・サナ、次の階層への階段が見つからないんだけど。」
《此処は色欲の悪魔王を封印するために作られた迷宮がダンジョン化したものですから。擬装用だったこれまでとは打って変わって下の階層への道は擬装されているのでしょう。》
「なるほどね。そういえばこのダンジョンって何階層あるの?」
《100階層だったと記憶しておりますが、確か第99階層に色欲の悪魔王を封じて第100階層は大賢者の居住区になっていたはずです。》
「・・・・・何で大賢者まで住んでるの此処?」
《それは一定周期で弱まる封印を補強するためですね。それと100階層に住んでいる理由はダンジョンコアの管理にあると思います。》
「ダンジョンコアの管理かぁ。」
「なあ、サナダンジョンコアとは何のことだ?」
《マスターは兎も角椿お姉様は知りませんよね。ダンジョンコアとは瘴気か魔力によって作られるダンジョンの核となるものでこれはダンジョンの構造の変化を行えるツールアイテムのようなものです。故にこれが悪魔王の手に渡れば脱出されてしまう可能性があります。ですから大賢者はこれを保有し管理しないといけないんです椿お姉様。》
ふむ、中々に分かり易い説明だったな。
「・・・・・壊してしまえば良いのではないか?」
「椿、多分それはあまり意味がないと思うよ?」
「何故でしょうか?破壊してしまえばもう使えませんよ?」
《それについては私が説明します。ダンジョンコアは瘴気化魔力があればいくらでも誕生し、尚且つこのダンジョンには魔力と瘴気の配給源たる悪魔王が居ますから、鼬ごっこになり、最終的には力の使い過ぎで封印が破られる危険性があるのですから意味が無いと言うより出来ないと言う方が正しいですね。》
「つまり、壊すとなると消耗戦になってしまい、そうなると負けるということか?」
《その認識で大体あってます椿お姉様。》
「地図で見つけられない?」
《どうやら、隠蔽魔法が施されているようで、『看破』スキルもレベルが足らず隠蔽を看破出来ません。》
「でもイレギュラーってそういうのに強いんじゃなかったけ?」
《確かに強いですがこれは幻術の類ではなく鋳掛で動くような壁を作り、地図に先が乗らないように隠蔽しているようで、イレギュラーの特性には引っ掛かりません。》
「そっかぁ。」
「・・・・ん?」
僕とサナが悩んでいると椿が何かに気づいたように奥の壁に近づいていき、何度か耳や鼻をピクピクさせた後に彼女の少しだけ左にあった壁の石を壁に押し込んだ。すると、
ゴゴゴゴゴゴゴッ!
椿の前の壁が地面に沈んでいき、そこには階段が現れる。
「主様!発見しました!!」
僕たちが茫然としている中椿の元気な声がボス部屋に響いた。




