第19話 『シャドーウルフ』と着物
ユニーク2000人突破しました!
あれから一時間ほど経ち、漸く椿が目を覚ました。進化した椿のステータスは大幅に上昇し、新しいスキルも取得したようだ。
名前:ツバキ
種族:シャドーウルフ
姿:人族
年齢:0
性別:女
職業:侍Lv35
Lv:1
HP:11000/11000
MP:6000/6000
STR:7000
VIT:3000
INT:4000
MND:3000
DEX:5000
AGI:8000
通常スキル:『気配感知』Lv4『暗視』Lv6『土属性魔法』Lv5『嗅覚探知』Lv3『魔力操作』Lv4『念話』Lv10『刀術』Lv4New『影渡り』Lv1『闇属性魔法』Lv1『影魔法』Lv1
パッシブスキル:『直感』Lv5『嗅覚強化』Lv6『聴覚強化』Lv5New『冷静』Lv10『理性強化』Lv3
エクストラスキル:『明鏡止水』Lv2
ユニークスキル:『精神異常状態無効』Lv-『人化:極み』Lv-
称号:『変異体』『生まれ変わりし者』『忠狼』『狂信者』
『影渡り』:その名の通り影と影の間を行き来するスキル。レベルによって渡れる距離と隠密性が上昇し、上位の暗殺者になりたいなら必要なスキルとして知られている。また、この技での侵入を防ぐことは容易ではない。
『影魔法』:闇属性魔法から派生した魔法。影を操ることができ、上達すると影どころか闇をも変幻自在に操り、夜ならば無敵を誇る。但し、闇属性魔法よりも光属性魔法に弱く、時間帯によってその強さを左右されるのが欠点として挙げられる。
『闇属性魔法』:魔法系統の中で最も派生や上位属性が多い属性。性質は吸収であり、代表的な派生魔法には『影魔法』や『死霊術』などが存在する。また、上位属性としては『混沌』、『深淵』、『死』がある。
「主様私のステータスはどうですか?」
「うん、凄く強くなったね。」
《そうですね!椿お姉様のステータスは平均約4667なので、Bランク上位に入りました!それにSTRとAGIに特化しているのでAランク下位に通用するかもしれません!!おめでとうございます椿お姉様!!!》
「本当か!?やったぞ!これでもっと主様のお役に立てる!!」
「う、うん、でも頑張りすぎないで。それはそうとほかの変異体のシャドーウルフのLv1もこんなステータスなの?」
《いいえ、椿お姉様はマスターの眷属なので上昇率が高いですね。生まれ変わったことにも影響していると思いますが、本来変異体のシャドーウルフはBランク中位に当たり、決してBランク上位のステータスになることはありません。》
「ん?前から思ってたんだけど椿のステータスにも僕のステータスにも眷属に関することが書いてないのに、何で眷属なの?」
《確かにありがちの疑問ですね。では、基本的な眷属の定義を簡単にご説明すると、魂の繋がりがあることです。ですが、称号に『○○の眷属』と付くのは『眷属化』系スキルで眷属にして場合のみとなっています。》
「なるほど。」
「ご主人様の眷属なら当然です!!」
《まあ、マスターはイレギュラー存在ですからね。》
と、ここでブラックウルフの進化可能レベルを伝えておくとLv40だそうだ。ん?上がり具合がおかしいだろって?これにはしっかりとした訳がある。皆さんは『モンスターハウス』をご存じだろうか?あの魔物が大量に出てくるトラップ部屋のことだ。
僕たちは刀術の修行をする前に第7階層でそのモンスターハウス巡りを行った。理由としてはその第7階層から『ゴブリンシャーマン』が出現しだしたことで、吸収すると魔法系スキルを手に入れられるようになったからだ。そして殲滅はレベルアップのために全て椿がやることにしていて、合計四か所を十周した。一度に出てくるゴブリンは二十体ほど。まさに『塵も積もれば山となる』だ。
「それじゃあ、攻略再開するよ!」
「承知しました!・・・あっ、そうでした!」
そう言うと椿は突然外套を脱いだ。
「何で!?」
ユニークスキル『冷静沈着』のお陰か、それともほぼほぼ裸の状態で抱かれていたせいなのかわからないが僕はいつもより慌てなかった。あくまで『いつもより』はだが。すると、椿が外套をこちらに差し出してきて
「名残惜しいですが、これは主様の一部ですのでお返しいたします。」
「い、いや、椿が着る服は?」
これで服を着るのは嫌だなんて言われたら、『冷静沈着』スキルのレベルが上がる自信があるぞ。
「それに関しては大丈夫です。」
椿がそう言って、魔力を練りだしたと思ったら、影が椿に纏わり付いて少しずつ形が変わっていき、最終的に着物の形になった。但し、胸の前が開開けており、肩も見えてしまっているが。
「・・・・・どう、ですか?」
エロいなんてことは言えない。
「うん、とっても似合っていると思うよ。」
椿の全身が真っ赤に染まっていく。トマト並みの赤さになるって相当だね。おっと、ついに湯気まで出始めたよ。
「あ・・・ありがとう、ございます。」
《大成功ですね!椿お姉様!!》
まあ、そうだよね。椿が着物なんて知っているはずがないもんね。となると黒幕は自ずとわかってくる。
〈サ~ナ~!お前~!〉
《ひっ!お、落ち着いてくださいマスター!?これもマスターのためです!!目の保養になったでしょう!?》
〈そういう問題じゃないから!〉
《うう・・・申し訳ございませんでしたマスター。》
その時、僕の体がふわっと浮いて何か柔らかいものの間に挟まった。
「ふぇ?」
「主様乗り心地はどうですか?」
最高です!!どうやら僕は椿の胸の間に入っているらしい。天国だ。・・・・・じゃなくて!何でこうななった!?というか、僕のことをどうやって収納しているんだ!?
「・・・・ええと、それよりも椿。君の胸の間に入るほど僕って小さくないよね?」
「はい、ですので影魔法で作った影の空間に主様を入れています。」
「・・・・・・・そっか。」
〈・・・・ねぇ、サナ椿に変な入れ知恵した?〉
《今回は何もしてませんよ!?》
〈本当に?〉
《本当です!!》
〈それなら良いか。〉
「主様それで乗り心地は?」
「う、うん。良いよ、とっても。」
「それなら良かったです。」
乗り心地と言っていいのかは疑問の残るところだが。
「それじゃあ、攻略再開しますか!」
僕は元気良くそう宣言したのだった。因みに年齢のせいか息子は元気にはなっていない。
「はい!」
《・・・・それ前に言いましたよねマスター。》
「・・・・・・・良い感じに締まったのにぶち壊さなくてもいいじゃないか。」
「不貞腐れている主様も可愛い♡」
こんな感じで迷宮攻略再開です。




