第16話 サナの提案と『撫で技』
少し遅れました。
あ、危なかったー。あともう少しで声出しちゃうところだった。実はこの念話縛りは面白味を持たせるためにゲーム形式で行っており罰が存在する。ゲームのルールは念話のみで会話し、声を出さない。罰の内容はルールを破った人以外で決めるということになっている。考案者としては破るわけにはいかない。絶対に!
〈・・・!?どうかされたのですか主様っ!?〉
〈い、いや何でもないよ。心配してくれてありがとう椿。〉
〈えへへへへ♡〉
〈おーい。心の声が漏れてるよ。〉
〈っ!?〉
《マスター、驚きますので急に叫ばないで下さい。まぁ、この度はタイミングを見計らって言ったのですが。》
〈・・・・酷くない?そんなことより今はさっきn《いえ、可愛らしいマスターの反応が見れるなら酷くなどありません♡それに今のでマスターが声を出すことを期待したのですが・・・・。》・・・・・え?〉
《マスターがルール違反をすれば、貴方様にお願いができるのですよね?あんなことやこんなことでも♡ああ、想像するだけでキュンキュンしてきます♡》
・・・・・まさか、眷属に嵌められそうになるとは。
《あ、でも『『悪魔王』になるのを目指してはいかがでしょうか?』という提案は真剣ですよ?》
〈へ?いやいやいや、無理だって!それになんで悪魔王なの!?〉
《ああ、理由を説明していませんでしたね。まずは『悪魔王』に関する知識からですね。『悪魔王』はこの世界には七体います。それぞれ大罪を司っており、それぞれ『暴食の悪魔王グリア』、『色欲の悪魔王リリアナ』、『強欲の悪魔王アビス』、『憤怒の悪魔王ヴァイオレット』、『怠惰の悪魔王レネス』、『傲慢の悪魔王アドミラ』、『嫉妬の悪魔王リヴィア』と呼ばれていて、強さの序列順にすると、『憤怒』、『傲慢』、『嫉妬』、『怠惰』、『暴食』、『強欲』、『色欲』となっています。》
〈へぇー、異世界にの七つの大罪の悪魔っているんだね。〉
《そうですね。居ない世界も稀にあるそうですが、この世界には関係がないので説明は致しません。それでは、説明に戻らさせていただきます。各悪魔王たちですがそれぞれ違う種族の王でもあるため、『業魔』の王ヴァイオレット、『真魔』の王アドミラ、『龍魔』の王リヴィア、『呪魔』の王レネス、『甲魔』の王グリア、『淵魔』の王アビス、『淫魔』の王リリアナと悪魔の間では言われています。ただし、悪魔以外だと詳しく種族を知っているものが少ないので、こちらはあまり呼ばれません。まあ、『淫魔』は有名ですが。》
〈確かに、種族が何であろうと『悪魔』っていう言葉でひと纏まりにできちゃうからな。ところで、『龍』と『龍魔』の違いは?〉
《『龍』と『龍魔』の違いはその姿形ですね。龍は足が合計四本または水龍や海龍の一種のように足がないなどいくつかに姿かたちが限定されますが、龍魔にはそのような縛りはなく、足が六本あったり、下半身が龍で上半身が人であるなど多岐にわたります。普通の龍と変わらない姿をしている者もおりますが、極めて少ないですね。ちなみにリヴィアは海龍と同じ姿形をしています。》
〈それで結局何で悪魔王を目指すの?〉
《はい、これら悪魔王達の力は下位神の領域に至っております。しかも、全員女性です。あとはお分かりになりますよね?》
僕は首を傾げた。
〈・・・・・?全然わかんない。〉
〈はぅ♡・・・・主様可愛らし過ぎます!〉
椿は何を言っているのだろうか?
《ハァ♡ハァ♡ヤバいです!ジュルリ》
何だろう寒気が・・・・とりあえずこのままでは不味い!
〈ね、ねぇ、話の続きは?〉
《はっ!そうでした。それでは何をなさればよいのかわからないご様子ですので説明させていただきます。マスターには彼女たちをテイムし、真なる悪魔王になっていただきます!!》
ふむふむ、悪魔王をテイムすればいいんだー。納得納得。
「ってなるかぁぁぁぁぁ!!!・・・・・・・・・あっ。」
《ムフフフフ。遂に声を出してしまいましたね。マスター!》
「うっ。」
「良くやったサナ!!」
《はい!やりました椿お姉さま!!》
「・・・・ねぇ、できる範囲だからね。わかってるよね?」
「わ、分かっております。そ、それですね・・・あ、主様!私と子d「やっぱり分かってなかったんだね!?子供に何求めってんの!!?」うぅ、まだ最後まで言ってなかったのに。」
《はぁ、駄目ですよ椿お姉さま。マスターはまだ生殖機能が整っておりません。それは無謀というものです。あっ、でもマスターの可愛らしいオチn「言わせないよ!」・・・承知しました。》
・・・・サナって時々変態みたいになるんだよね。こんな現実に僕は項垂れる。いや、誰でも項垂れるに違いない!普通の人は。
「もう少しマシなのはないの?」
《そうですね。マスターのピー「ちょっと!?」・・・・はぁ、マスターが『オ』から始まるのはだめだというから変えたのですが?》
「いや、意味変わってないから!!」
《なるほど。・・・・・を見る以外で何かですか?》
「ねぇ、今の間何だったの?」
《はい、ちょうど五文字分の空白です。内容は「言わなくていいから。」・・・・・。》
「主様!それならば私の頭を撫でて欲しいです!!」
《なるほど、スキルレベルを上げるためにも『撫で技』スキルを使用してくださいね。》
「そんなことで良いなら。でも、今の状態じゃあとても撫でられないよ?」
「はっ!そうでした。」
椿はそう言うと首を傾げて悩み始めてしまった。この身長差だと地面に僕を降ろし、後魔を下げないなら撫で難くなってしまう。しかし、僕を地面に着けてはいけないという謎の信念と格闘しているようだ。仕方がないなぁ。「あっ!」僕は椿の腕から脱出すると龍の翼を生やして飛行スキルを使用する。そして、『撫で技』スキル発動。
「はい。よしよし。」
「はぅ・・・ふにゅー・・・・気持ちいいです。」
「そう?なら良かった。」
《む?おお、『撫で技』のスキルレベルが上昇しました。》
久しぶりに聞いたなそれ。まあ、僕が言わなくていいって言ったんだけど。
「ふえ!・・・・・さっきよりもきもちいいれふ♡」
「・・・?椿の呂律がおかしくなってる?」
椿の様子を見てやめようかと思ったが・・・
《あっ!私が良いと言うまでやめちゃ駄目ですよ!!もっとなでなでしてあげてください!!お!またレベルが上がりましたね。》
「う、うん、わかったよ。」
「ひゃう♡んんん♡これしゅごいの♡」
《おお!?すごいですマスター!またレベルが上がるなんて撫でる才能が有りますよ!!》
「うーん、褒められてもあまり嬉しくないけど。」
《この調子でスキルレベル10まで上げましょう!!》
「えぇー。」
《これも相手を殺さずに無力化するためですよ!!》
「うぐっ。」
「あひぃ♡・・・ふわぁぁぁぁ♡・・・・わひゃひしやわせれふー♡・・・んぁぁぁぁぁん♡」
―1時間後―
「ハァ♡ハァ♡」
椿は幸せそうにトロけた表情で横たわている。・・・・時を利体を痙攣させているが。
《やりましねマスター!エクストラスキル『楽園への誘い』とユニークスキル『神の手』を獲得しましたよ!!》
「・・・・そう良かったね。」
それと無属性魔法『クリーン』をサナに習い習得しましたことをお伝え申し上げます。・・・・・・・用途に関しては黙秘させていただきますが。
《どうしたのですかマスター?もっと喜んでください!》
「わーい。」
僕にはセリフを棒読みすることしか今はできない。
《・・・・?何がいけなかったのでしょうか?》
「控えめに言って全部。」
はぁ、もっと常識的なスキルが欲しい。・・・・切実に!




