第12話 『イレギュラー』の種族特性と新たな種族
椿に抱きかかえられながら、ダンジョンの中を進む。確かにこんな凸凹したところを歩いていないのでとても楽をしている状態なのだが僕の精神には多大な負荷が掛かっていた。なぜなら・・・
むにゅ、むにゅ
椿が歩くたびに振動で椿の二つのたわわが上下し、後頭部に押し付けられるのだ。童貞の僕にとっては刺激が強過ぎるわけで・・・ん?そろそろ慣れろって?無理!絶対に無理!!まあ、そういうわけで、かれこれ一時間近く移動しておりまして、その結果・・・
《『冷静』がLv5からLv6に上がりました。》
はい!来ましたスキルレベルアップ!!いやー、こんな短時間にここまでスキルレベルが上がると才能お感じますよねー。あはははは・・は・・・は・・・・ハァ。・・・落ち込んでる場合じゃないですね。はい。とりあえず、『鑑定』のレベルが上がったし、僕の種族特性を鑑定してみるか。
『イレギュラーの種族特性』:①運命に左右されず、干渉できる。(特異点)②イレギュラーだとばれない。(超越神レベル以上には効果なし)③『完全』以下の能力を妨害。(『絶対』には各スキルのレベルによる。また、無効系統スキルは貫通不可。)④成長に限界が存在しない。⑤スキル習得率三倍⑥環境に即座に対応する。(耐性スキル等の即時習得)⑥習得可能スキルに職業による制限が無い※『イレギュラー』になる条件として判明しているのは、前世で不幸であり、その過程を経てもある程度の善性を保てたもののみだとされている。
『超越神』:神々の中でも圧倒的な力を誇る神々の総称。その力は最高神レベルの者たちが十人がかりで挑んでようやく互角といったところ。彼らのスキルは最低でも『完全』が付き、『絶対』が付いているスキルを最低でも三つは持っている。また、彼らが絶対神と共に第一世界を管理している。さらに、彼らはほかにも多数の世界を管理している。
『絶対神』:唯一神ヤハウェのこと。ユダヤ教ではアドナイ、キリスト教ではゴッド、イスラム教ではアラーと言われている。その力は強大で一対一の戦いであるならば、例え相手がどのような神であれ負けることはまずない。絶対神と言われる所以は持っているスキルの多くに『絶対』が付いているためである。また、数百に及ぶ世界を管理しているがゆえに多忙であり、あまり自らの神域から出ることはない。そのためか、神々の間では謎が多い神として知られている。
前世で不幸だったものがなるって・・・転生してからじゃなくて前世で才能が欲しかった。それにしてもチート性能だな。・・・ただし、絶対に調子には乗らない。上には上がいるのだ。見てほしい。あのぶっ壊れ性能を持った超越神と絶対神についての説明を。あんなのを見てなお、調子に乗れる奴は頭お花畑だと思う。いや、本当に強すぎ。
「主様、そんなにお顔を引きつらせてどうされたのですか?」
「いや、少し考え事をしてただけだよ。」
「そうですか。何か私にできるがありましたらお申し付けください。」
「うん。わかった。」
さて、僕にはどうしてもやらなければならないことがある。そうそれは種族選択だ。『種族複数選択』のスキルレベルが上がることによって、新しく種族選択枠が増えたからだ。よし、ここは慎重に選ぶぞ。
レッツチョイス!
《選択可能な種族を表示します。》
・人族
・エルフ族
・ダークエルフ族
・ドワーフ族
・獣人族
・竜人族
・巨人族
・その他の亜人族
・魔族
・悪魔族
・精霊族
・龍族
・魔獣
・その他の魔物
・キメラ
・不死族
・霊獣 New
おっ、なんか増えてる。そういえば、スライムになったけど物理耐性系スキルを手に入れてないんだけど。バグかね。ゲームじゃないからあり得ないな。
『物理耐性系スキルとスライム』:物理耐性系スキルは耐性スキルの中でも遺伝子ない部類に入るものである。このスキルを最も取得しやすい種族はスライムであり、通常ダメージを受けなければ取得できないスキルだが、スライムは半液体状の体が切れる・叩かれる・刺されるした場合において、核に触れていないので、ダメージを受けずに取得できる。
さらに、スライムの体は軟弱であるため、日常生活において、移動するだけで、葉や草に体を切られ、枝に刺されることとなる。最後に叩かれるだが、これはスライムが分裂し、新たな個体を作るとき、母体からピョンと飛び出るので、着地する際に取得する。その柔らかい体の衝撃吸収性能の高さのおかげでやはり核へのダメージは無い。また、進化していくにつれて核が小さくなり、体の体積が大きくなっていくのと同時に、知能も高くなり、多彩な技を使うようになるため、一気に危険度が高くなる。
例として挙げるならば、神話大戦時代に出現したカイザースライムである。邪神によって進化させられた存在だが、その核の大きさは1㎚という最早千里眼をもってしても確認することがやっとなレベルの大きさで、その体の長さは2000㎞にも及び当時出現した大陸の三分の二にも及んだ。
ここまで行くと魔法の耐性も神域の一歩手前に差し掛かり、物理耐性に至っては、そのとてつもなく粘着質な巨体の中を核が転移したり、光に迫る速さで移動していたため、無効とはいかずともその戦いに参加していた神ではダメージが与えられないレベルであった。そのため、苦肉の策として生き残っていた全ての生物を別の逃がした後、魔法に長けた十柱もの神の広範囲殲滅魔法によって大陸ごと消滅させられた。
・・・Oh。スラさん核攻撃されなければ物理攻撃無効ですか。まず始めに説明文が長い!過去最高レベルで!そしてカイザースライムさん半端ないです。1㎚とか物理攻撃を当てさせるつもりないでしょ。チートだわぁ。本当にチートだわー。そもそも神話大戦って何?鑑定さんよろしくお願いします。
『神話大戦』:今から約100万年前、人と神々がまだ直接交流を持っていた神話時代の幕引きとなった異世界より現れた邪神とそれに率いられた魔神や魔物とその世界に存在した神族と一部の魔物も含めた全種族との間で起こった史上最大の戦争。当時世界を治めていた六柱の神たちが他の世界にも増援を求めたため、他の世界の神々をも巻き込むこととなった。
最終的にこの戦いには186にも及ぶ神々が参加し、その内五割が滅せられ、残り五割の内三割が封印された。しかし、邪神や一部の魔神を滅することができず、封印することとなった。今この世界を管理している女神ルリナもまたこの戦いに参加した神である。
神話大戦すごすぎない。九十三柱も神が死ぬなんて、規模おかしくない!?ヤバいわー、邪神に絶対会いたくないわー。会ったら詰む詰むしちゃうよ。冗談抜きに詰む!僕自信を持ってそれだけは言える!!本当に強くならないと。というわけで、真剣に種族を選びたいと思います!!!
今の僕の強みは複数の種族のステータスを持っていることだけど、龍の鱗を戦闘中に再現してみてわかったことが大きさが調整されていないという点だ。たかが大きさだろと思う人もいるかもしれないが、そんなことはない特に曲線を描いてる部分で隙間ができてしまう。そのことにより龍の時の防御力と比べて低くなってしまうだろう。ステータスが同じでも人の皮膚と龍の鱗では固さが違うことは調べてわかっている。所詮数値は数値ということだ。そこを今後戦いの中でつかれたら痛い。
だから、そういう問題を解決してくれそうな種族選ぶことにする。そう、キメラだ。3つも種族をロスなしで掛け合わせることができるのは嬉しい。というわけでキメラはんに決定!
《新しく『キメラ』を種族として加えます。その際、レベルがリセットされますがよろしいですか?》
よろしいです。
「あっ、椿。多分この後僕気絶すると思うからよろしくね。」
「え?あっはい!承知いたしました。」
《…90%…100%。準備が完了いたしました。新たな種族を追加します。》
その通知と同時に僕の意識は闇へと落ちていくのであった。
絶対神ヤハウェの説明に関しては新約聖書と旧約聖書で性格が大きく異なるため、謎の多い神と表記しました。




