↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自己肯定感の低い女子を褒め続けたら人気者になったので距離を置くことにした  作者: シゲ ノゴローZZ
雨宮視点

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

133/138

第133話 プロポーズ(と捉えられてもおかしくない発言)

 テストだからって席替えなんてする必要あるかな? いや、分かるよ? 出席番号順の方が、先生方も楽だもんね。え? そんなしょうもない理由で私と鳩山君の仲を引き裂くの? そういうの職務怠慢って言うんだよ? 許せんなぁ、こりゃあ。


「とうとうお隣さんじゃなくなっちゃうね、雨宮さん」


 やっぱり鳩山君も名残惜しいんだ。自暴自棄にならないといいんだけど。私は多分なると思う。


「……胸が張り裂けんばかりだよ。鳩山君も同じ気持ちだと思うけど」

「安藤君も悪い子じゃないから、安心しなよ」


 ……はい? 私達の話をしてるんだけど、無関係の人の名前出さないでくれる?


「え? 安藤君……? ああ……アレか……」


 あの人、生理的に無理なんだよねぇ。私だけじゃなくて女子全員がそうだと思う。


「まあ、今の雨宮さんなら大丈夫だよ。誰とでも仲良くやっていけるよ」


 ……自分だって辛いはずなのに、こんな時まで私のことを心配してくれるんだ。嬉しいなぁ、優しいなぁ……。

 ……本当に悲しんでる? 惜しんでる?


「……ねぇ? 私と離れ離れになって平気なの?」

「別にクラスが変わるわけじゃないのに、離れ離れなんて大げさだよ」


 ……はい?


「大げさ? 今大げさって言ったの?」


 慰めるために言ってくれたんだよね? それは分かる、分かるけどさぁ……。


「私と鳩山君の席って、陰謀かと見紛うほどの遠距離なんだけど」


 国家ぐるみで私達を引き裂こうとしてるよね? 政治的な嫌がらせだよね? こんなこと許されていいの?


「席ってそんなに重要かい? どうせ授業中は会話できないんだよ?」


 言葉をかわさずとも横にいるだけで幸せになれるじゃん。それって逆に言うと、横にいないと不幸せになるんだよ? そりゃあ同じクラスってだけで幸せだけど、今よりは格段に下がるでしょ? 夜職の人が生活水準を下げれずに苦しむのと同じで、一度幸せを掴むと感覚がおかしくなるんだよ。


「……相手を見ることぐらいはできるよね? それに席が離れると会話の機会が減るよね?」

「さっきも言ったけど、今の雨宮さんなら誰とでも会話できるよ」

「………………」


 鳩山君以外との会話に価値なんてあるの? いいや、ない。もしかして女子はお喋りだから喋れれば誰でもいいとか、そういうふうに考えてる? 怒るよ?


「あっ、ひょっとして前のほうの席が嫌なの? 雨宮さん、出席番号的にも……」

「そんな話はしてないよ」


 そりゃ授業中にこっそりと鳩山君の方を見るには後ろの方の席のほうが都合いいけどさ、鳩山君が隣りにいないんだったら前も後ろも関係ないよ。強いて言うならっていうか、どうせ離れ離れなら鳩山君より後ろがいいよ。鳩山君から熱視線を送られるのもたまらなく気持ち良いけど、どちらかと言えば送りたい。あと、他の女子を見ていないか監視したい(大丈夫だとは思うけど)。


「じゃあ何? 何が不満なんだい? 何を恐れてるんだい?」

「……鳩山君と離れることについてだけど?」


 席替え前から吐きそうなんだけど、なんで貴方は平気なの? 気丈に振る舞ってるだけで、心の中は大荒れなんだよね? そうだよね?


「なんでさ? 用があるならいつでも声かけてよ。俺だって毎日、雨宮さんの顔を見たいし」

「……! は、鳩山君! 毎日顔を見たいってのは……」

「そのまんまの意味だけど? キミに話しかけたその日から、キミがいない生活は考えられなくなったよ」

「……!?」


 ま、またプロポーズ……しかもドストレートだよ。嬉しさのあまり雄叫びをあげそうになったよ。

 そ、そっかー……やっぱ鳩山君も席替え辛いんだね。教室の中だってのに、こんなに堂々と熱烈なプロポーズしてくるんだもの。わ、私がいない生活に耐えられないなんて、当然のことではあるんだけど、本人の口からそれを聞けるなんて……んふふ、憂鬱な席替え前だってのに、幸せな気持ちで満たされていくよ。

 毎日顔が見たいってのも、完全に結婚を示唆してるよね。いやぁ、テスト前だから色々な知識を詰め込まなきゃいけないのに、子育てとか家事に関する知識を詰め込みたくなっちゃうね。

 ……将来結婚するってことは、今のうちからその……ヤるよね? 婚前交渉って言うんだっけ? 大学生のうちに結婚することになるだろうし、高校時代からそういうことはするよね? ……緊張で倒れそうだよ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。