43話
「いらっしゃいませー」
「おう!お前さん達が来るの待ってたぜ」
「どうやらうまくいったみたいだな?」
親方の自信あり気な顔を見て、キルもニヤリと口角を上げて聞いた。
「良い素材があって俺が作れば当たり前よ!」
そう言うと机の上に細剣を出した。
「オーガキングの角を細く鋭く削り溶かしたミスリルで包み鍛えた。
ミスリルは熱に強いから加工が大変だが扱えない限り一流と呼べねぇからな」
キルはカルマを見るとカルマは頷き、細剣を手に取る。
「軽い、、今まで使ってた細剣と全然違う」
「そりゃミスリルは熱に強い上に軽くて頑丈だからな」
「これなら今までよりも早く動ける!」
カルマは早く細剣を試してみたいらしくうずうずしているのが、横にいるキルにも分かった。
「やらないとは思うが、一日中熱を加えるなよ?
ミスリルの加工には火に一日以上当てないと溶け始めないからだ。
途中で熱を加えるのをやめたら急激に冷めていくがな」
「それなら大丈夫!」
いくらカルマのユニークスキルでも一日中蒼炎を出し続けるのは出来ない。
それなら今の所は全く問題は無さそうだ。
素材を自分達で用意した事で料金も少し安く済んで、三人は武器屋を出る。
「私の武器凄くカッコよくない?
見て!この青白い刀身とそれを収める白い鞘!」
親方が角を削った時に出た粉塵を混ぜて鞘まで作ってくれたらしく、カルマの喜びようは凄かった。
「これでまたダンジョンで鍛えられるな」
「今なら何がきても大丈夫な気がするよ!」
「私もカルマに負けないわ。
弱くてキルに見限られるの嫌だわ」
「ん?私ってフィリアにどう思われてるの?」
カルマの呟きはフィリアに華麗にスルーされ、キルが話を戻す。
「お前達二人を見限るつもりはないから安心しろ。
フィリアはそろそろ冒険者ギルドに登録しに行くか?
特に問題はないよな?」
「大丈夫だと思うわ」
三人は冒険者ギルドに向かい、フィリアの登録は無事に終わった。
「これからもご一緒に行動されるのでしたらパーティー登録されませんか?」
受付嬢に言われパーティー登録もする事にした。
パーティーを組む事により、ソロでは受けさせてくれない依頼を受けられるようになったり、メンバー内の誰かが武功を上げた時などがあった場合パーティー全員の評価に繋がるらしい。
一番のメリットは生存率を上げる為だ。
一人よりも仲間と行動した方が生存率が格段に上がる。
俺からしたら一番のデメリットは俺が災厄だと回りに認知され始めた時の事だが、パーティーを組むのはフィリアだけになるが一緒に行動しているカルマにも影響が出る可能性がある。
これは遅かれ早かれバレる事だろうと思う。
ギルドでの用を済ませ、また明日からダンジョンの日々を過ごす事にする。
次勇者視点です




