その戦闘、敗色濃厚につき
私は適当に廃坑の中をほっつき歩いていた。
アトランティスの連中は多分ルイスたちがやっつけてしまうと思う。
その前に私がそもそもなぜアトランティスの存在を知っていたのか。
それは父と皇帝の話を盗み聞きしたからだ。それも父と皇帝の密会の時の。
だから私はアトランティスがあると思う。
それにしてもこの廃坑綺麗すぎである。
私の家の中くらい綺麗である。
そしたら筋骨隆々の男が必死に走っているではないか。
よし。多分今回のラスボスは彼かな?
よし仕掛けるとしよう。初陣である
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部下にカイロと呼ばれていた彼は背後から肩を掴まれて振り替えた。
そこには血のように赤い服を身に纏った少女がいた。顔は仮面に隠されていて見えない。
彼は必死に剣を振り回す。しかしその少女は簡単に彼の攻撃を避けた。
本来なら避けられないようなタイミングで。彼は恐怖した。
さっきの少年も強かったがこの少女は格が違う。彼はそれを本能で感じ取っていた。
彼は前に出る。攻撃してすぐに逃げる作戦である。
成功率は低いがさっきの少年みたいに爆弾の位置にまで少女を押していけば逃げれる確率は上がる。
「オラー!!」
彼の刀身が回転する刀で少女は押し込まれる、、、はずだった。
少女は血のように赤い彼女の等身ぐらいある鎌でそれを軽く受け止めていた。
彼は目を見開いた。さっきの少年でもこの刀を真っ向から受け止めるのは不可能なはずだ。
それをこの少女は軽く受け止め、、、彼はもっと早く刀を振る。しかし結果は変わらない。少女が喋る。
「貴方のその剣技。人間の国で最近流行っている剣技。イットウ流ですね?」
彼女は意外にも少し可愛らしい声で彼に問う。彼は驚いた。この短い間で我が流派を!!
「くそ、何者だ!!」
「私の名前は『アイ』と申しますわ。以後お見知り置きを。」
戦闘中なのに彼女は頭を下げる。彼女の名前は聞いたことがなかった。
そしてさっきの少年たちのことも知らない。ここで彼女達を取り逃がしたら彼の家族は組織に殺されてしまう。
そして彼が選んだのは今日初めて魔法を使うことだった。彼の魔法は『アポート』である。
しかもこの術は生物にも使うことができる。
しかし一日に一回しか使うことが出来ずアポートできる範囲は半径百メートルと短い為普段はほぼ使い道がない。
しかし彼は腹を括った。
「アポート!!」
彼は魔法を発動した。少女と石が入れ替わった。そして少女が入れ替わった石があったところには爆弾がある。
さっきの少年たちに対して使った爆弾とは比べ物にならないものが。
「俺の勝ちだ!!」
そして彼は爆弾を起爆した。
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爆弾が爆発した。その影響で彼は少し後ずさる。直撃したのだ。
さすがの彼女でもこの中で無傷というわけにはいくまい。そして彼が逃げようとすると。
ふと目が止まった。瓦礫の一部が他のところより膨れている。そして瓦礫の中から少女が無傷で歩いてきた。
え??
瓦礫は間違いなく直撃したはずだ。なのにかすり傷の一つもついていない。
彼は背を向いて走り出そうとした。彼の走ろうとした方向に少女がいた。さっきまで後ろにいたはずだ。
早すぎる、、、
彼は少女に斬りかかった。しかし彼の手はなかった。
切られている。
刀と手が地面に転がる。そして後から激痛がくる。
「ぐおおおおおおお!!」
彼は膝をつく。
「はあ、もしかして貴方この程度かしら?」
「見逃してくれ!!私には家族がいて、」
「そんなこと知ったこっちゃありませんわ。」
少女は彼の話を途中で遮った。彼は足だけでも逃げる、逃げる、逃げる、ついには彼は足も切られた。
そして背中を少女のハイヒールに踏みつけられた。
そして
「さようなら」
と言い、少し機嫌よく彼女は彼の首を切り取った。
そして彼女はその場から立ち去った。残ったのは彼の死体だけだった。
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こうして私たちの初陣は終わった。詳細はルイスが報告してくるがほぼ聞いていない。
私は頷くだけ頷いた。そしてその後から今後の『オールアイ』の活動内容について聞かされた。
本当ならここで私の前世知識が炸裂するはずなのだが、あいにく漫画の主人公のようにあそこまで記憶していない。
逆にどうやったらあそこまで鮮明に覚えているのか聞きたいくらいだ。
そして今回の戦いの後『オールアイ』の人数は200人を突破したらしい。
そしてアトランティスについてだが、なんとアトランティスは領土を持たない国らしい。そしてこの世界で一番権力を持っているという。
しかしどうやって運営しているのだろうか?
吸血鬼以外の国は本来の王族の身分のもの達は全て貧民に成り下がっているらしい。
そもそもなぜ私がルイスを王族を見分けられたか。それはルイスの左手の甲に王族の家紋が書いてあったからである。
ただそれだけ。
その場のノリで言ってみたのだが合ってたらしい。私は胸を撫で下ろした。
そしてしばらくルイス以外の魔剣達には会えなくなるかもしれない。
なぜなら私は2年後王都にある、バーダム帝国の『帝国立 魔戦士・魔戦士 高等学園』に通うからである。
貴族の子供は十四歳までは家の専属の家庭教師に教育させ十五歳になったら貴族は義務教育のため学園に通わなければならない。
そのためみんなとはそんなに会えなくなってしまうかもしれない。
しかしルイスは私専属の執事として学園に通うことができる。さすがにボッチは寂しいからね。
それにしても2年後が楽しみである。何が私を待っているのだろうか?




