Part3
___ドーム 外会場___
「皆さん! 急いで広場の真ん中へ避難してください! 早く!」
会場の外も既に混乱で満ちていた。
スタッフさんやかおりは声を大きくし、避難指示を出す。
「パパ、妃乃姉達大丈夫かな?」
「大丈夫に決まってるよ。あっちには華蓮達が居るし、それにあの子達なら自分で判断できるはずだ」
「うん、そうだよね」
「そうだよ、きーちゃんはこのままかおりのサポートして欲しいんだけどいい?」
「うん、わかった。……かおりさーん!」
「いよいよ、隠しきれないかもしれないな……」
遥冴は自分の出店ブースの道具や食材等々を片しながら一人誰にも聞こえない声で呟いた。
すると、避難誘導をした広場で悲鳴が聞こえた。
この声にかおりもスタッフも向かおうとしていたお客さん達も一斉に広場の方を確認した。
「避難者達が……いや、あそこには玄德達がいるはず、きっと大丈夫なはず」
「パパ! 妃乃姉達来たよ!」
「本当か、咲射枯」
「うん! 今かおりさん達とこっちに向かってるって連絡きた」
「わかった、報告ありがとうね」
遥冴は広場とドーム内に意識を向けながらかおり達が来るのを待機していた。
「……あの!」
「はい? どうかしましたか? 急いで避難した方が___」
「パパッ!」
遥冴は肩を叩かれ話しかけられたと思ったら、次の瞬間……遥冴と咲射枯目掛けて槍が襲いかかった。
「咲射枯! 大丈夫か?」
「___ッうん、私は大丈夫。パパが守ってくれたから」
遥冴は攻撃される事を察知し咲射枯を抱え身を翻し全ての攻撃を避けた。
声をかけ槍で攻撃を仕掛けた人物は、自分の周りに二本の槍を浮かばせながら薄ら笑いを浮かべていた。
「流石だね、完全に油断してると思ってたのに」
「…仮に油断してたとしても、俺達は殺せないぞ?」
「君以外は殺すつもりは無いけど、言う通り油断してても勝てる気しないね」
遥冴はどこか慣れている様子で相手と会話をする。
まるでお互い既に知り合っていたかのように、スムーズに且つ空気が張り詰めていた……いや相手が一方的に貼っているだけのようだ。
「咲射枯、かおりに連絡して俺じゃなく鶴見達と合流するか車使ってこの場から離れるようにと伝えてくれ」
「わ、わかった」
咲射枯は遥冴の背に隠れながら微かに体を震わせていた。
「………………」
「……………………」
「___ッ!」
「……遅い」
しばらく見つめあったと思ったら一瞬にして戦いが始まった。
咲射枯はその時初めて自分の父親が戦っている姿を確認した。




