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機械(きこう)都市・グリカラ  作者: 威錯謎(いさめ)
拠点 - wasteland -
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あなたは、どちらを求めますか? -a gear, the second piece.-

サブタトルの二者択一は『性善説』か『性悪説』。独自の観点によるもの故、特に考えずとも良し。

 世界は比較的、沈黙を守り未だ滅びるのをよしとしない。

―何故抗うのか(早く消え去れば良い物を、)


 大陸は一つに糾合し、小さな島々を除いて固まった。荒涼とした大地は痩せ作物を過剰に供給する事は無くなった。人の世に飢え死ぬ者は失せたけども腹の膨れるまで、胃に収める事は叶わなくなった。飽食と言う言葉が完全に、排されたのだ。(喜ぶべき事実ではないか?)だが、人の欲は尽きぬ。生涯を掛け行き着く願いは何に塗れているのだろうか。


 遠い昔、肉を食した時代が有るとするが。今は見る影も無い、海と大地が恵む物のみを主に糧とし、エネルギーを過剰に摂取する無駄を省いたのだ。少しの空腹感は善き友となり人々は本来の健やかさを取り戻した。陸の動物は野に放たれ自由を謳歌し、食物連鎖のピラミッドは均衡を得。大自然のかいなにまどろむ。

 環境破壊は突如、途切れた。大いなる戦いによって―、


 決して褒められた物ではないが、発展が収縮しつつ有った時代だ。闘争ごうだつする事しか知らない民が居た、かなめは世論を煽り何もかも僻んだ。政策を碌に改善せずその視野は常に外へ向き、忙しなく窺っていたのだ―隙を、入り込める場所を―暗がりからずっと査定かんさつしていた。常軌ならざぬる執念か、火種は周到に為されていた訳だ。(面白かろう?)

 振り返れば抗えるような気のする過去の刻一刻、安穏とした生活を送る富裕層は胡坐をかいて寝ていた。無関心を通した結果が此れならば、哀れ思いも浮かばれぬ。悔いてみても冥界では如何なる無念も晴らされざる事だろう。しかしだからとて、現代人が祖先のしこりを今更持ち出す事も無い。諍いによる痛手は予想以上だった、まず人口の減少。次に天変地異、謎の疫病が流行り蟠りを持つ古き人々は淘汰された。


 新しき世が幕を開けた、快哉を叫ぶのではなく呆然とし醜く罵った。嘆き悲しむ者も居た。


 『人は美しいと、何故言える?りょうしんは何処に在ると考える。個人わたしは否と唱えよう...』

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