村の現実
「お、こっから先に光が見えるぜ!」
カマニが生い茂るイバラを器用にどけるとそう言った。地図では森の先がすぐ村となっている。イバラで服が破けないように器用に避けると、そのまま奥へと進んだ。目の前には村が確かにあったが、何か、村の中の様子がおかしいような感じがした。
「いってみよーぜ」
「いや、ちょっと待て」
カマニが走って村の中に入ろうとしたが、ロレスがそれを制した。なんと、村の扉は半分剥がれ落ちるような形となっていた。そこから村の中を覗くと、店が燃えカスになっていたり、地面の石がえぐられていたりと悲惨な様子であることが瞬時にわかった。
「なんだこれは…」
その村はすでに壊滅状態となっていた。サマルドロスの手下がやったのかはわからないが、人っ子一人見当たらない。
「もう少し早く来ていたら…」
ロレスはカークロー家の王子としての責任を感じていた。
「ロレス様、カマニさん!あれ!あれ!!」
突如ルシアが叫び、空を指差した。2人が指差す方を向くと、3つの青い影が空へ登っていくのがわかった。
「まさか、アモルとアミーリ…!?」
急いで追ってみたが、髪色しか分からなかった。とりあえず、アモルとアミーリではないことはわかった。
「チッ、新しい悪魔かよ!どんなだけいんだよ」
カマニが舌打ちをして不快感をあらわにする。
とりあえずこの村で手がかりは得られそうにないため、次の村へと向かうことにした。
またこのような村が増えないために…
今回もなかなかうまくいかない話となりました。この世界を治める王子と王女と、最強の○○と呼ばれる人物が仲間にいても、事はスムーズに進まない、一筋縄ではいかないというのが、この物語の1つのテーマでもあったりします。




