第5話 武器調達そして、
冷菓はリビンクへ赴いた。テーブルの上には出来立てほやほやの料理が並んでいた。
「さあ、食べましょ!」
お母さんが冷菓を連れてリビングへ向かう。
ーが
冷菓は廊下の真ん中で立ち止まる。
「......」
そして廊下を歩いてるお母さんの方を向く。
冷菓はしばらく黙っていた。
「ごめん、お母さん。」
「ん?どうしたの?」
「ちょっとコンビニ行ってきていい?」
その言葉にお母さんは振り向き驚いた。
「今から?」
「うん。」
お母さんは冷菓に対しなにか言いかけたが、冷菓の目を見た瞬間止めた。
朝まで怯えた姿の冷菓はいなかった。
その目には光が宿り、覚悟を決めた人の目をしていた。
お母さんは冷菓をしばらく見つめ、ため息を付く。
「...わかった。いいわよ。ただし早く帰ってくるのよ。」
冷菓はゆっくりと頷く。
「わかった。行ってきます。」
「気をつけてね。」
「うん!」
冷菓は玄関へと向かいドアノブへと手をかける。そして扉を開け、外へと飛び出した。
冷菓はまずスマホを開き必要なものをすべて書き出す。
買い物リスト
ーなんかしらの武器(ナイフや包丁、またはつるはしや斧)
ー火を起こすための道具(任務には期限1週間と書かれていた。すなわちこれはこの任務に対しかかる時間と考えるほうが普通だ。)
ー食料(なるべく長持ちするものがいい。)
ーカバン(荷物を持つために。)
ー飲料水(数日分)
「これぐらいかな?じゃあまずはカバンから買いに行くか。カバンならスポーツ用品店に売ってるか。
ていうか、自分のバイト代をこんなことために使うハメになるとは。」
冷菓は自分の財布を確認し、ため息を付きながらスポーツ用品店へ向かう。
約徒歩20分ほどで着いたここはショッピングモールだ。今は夕方の5時頃。あと数時間でしまってしまうため、早めに買い揃えないといけない。
冷菓はスポーツ用品店の店へと入っていった。
中には様々なラケット、ゴルフクラブ、ボールや、サッカーゴールが売られていた。そしてその中にはカバンも売られていた。
(ハイキング用でいっか、丈夫そうだし。)
冷菓は鞄の種類を選んだ。
(大きさは、中ぐらいでいいか。大きすぎても重すぎて動けないし。)
背負えるタイプのカバンにし、色は黒。なるべく目立たないようにするためだ。
「よし!じゃあこれでカバンはいいとして、他のものを買っていくか」
冷菓は様々な店を駆け巡った。
食料や飲料水を買うため、スーパー。
火を起こすための道具や、ナイフを買うためにサバイバル用品店。
そして寝泊まりするための寝袋とシート。
「えっと、これ全部ください!」
サバイバルグッズをレジへと持って行く。
店員に話しかけられた。年は70を超えたおじいちゃん店員だ。髪の毛は白く、シワが目立つ。
「嬢ちゃん、これから何処かキャンプでも行くのかい?」
冷菓は一瞬固まってしまう。
「そ、そうなんです!ちょっと一人で1人旅を(笑)」
冷菓は微笑んで話返す。
「そうかい、楽しんでね。」
店員さんは手を振り見送ってくれた。
「楽しんでな!」
「ありがとうございます!」
冷菓はそれぞれをカバンの中へとしまい、背負う。
「よいしょ!」
冷菓はカバンを背負った瞬間よろける。
「うわっ!重!これ持ち歩けるかな?」
冷菓は首を横に振る。
「いや、歩かないと死ぬ。頑張らなきゃ。」
冷菓はリュックの紐を掴み歩き出す。
すでに時刻は約9時半。外は真っ暗だ。半分以上の店は閉まっている。
「これ以上買える物は無さそう。」
冷菓がケータイを除きこむと、転送の時間まで2時間と30分。
「早く帰らなきゃ。」
冷菓は急いで家へ帰り、着いたのは10時になった。
玄関のドアノブに手をかけるとドアは空いていた。
「ただいま〜。」
冷菓は静かに家の中へ入る。
家の中の電気は1つもついておらず、両親はすでに寝ていた。
まず自分の部屋へと向かいカバンをを下ろす。
「ふう、これでよし。後はご飯食べて、お風呂入って、着替えて、歯を磨いて、そして....寝るだけ。」
冷菓の顔が再び険しくなる。
「後2時間か」
冷菓はやることを全て終え、準備したカバンを真横に置き、ベッドの上に乗る。
「やることはすべてやった。」
冷菓は天井を見つめ呟く。
「準備も万端。」
時計を見るとあと5分を切っていた。
自分の心臓の音が早くなるのを感じる。
時計の針が進むたびに呼吸が荒くなる。
自分の死の刻限が迫っている気がした。
0時まで残り10秒を切った。
目を閉じ、心のなかで数える。
(10,9,8,7,6,5,4,3,2,1)
(今度こそ、絶対に生き残ってやる!)
(0)
0時になった。その瞬間顛末が光を放ち冷菓の体と荷物を包み込む
「え、なにこれ?!体が光って!」
その瞬間冷菓は突然のめまいに襲われ倒れてしまった。
(体に力が入らない。)
そのまま暗い闇に落ち、目を覚ます時を待つ。
冷菓の意識が少しずつはっきりしてくる。冷菓は目を覚ます。
「ここは...」
周囲を見渡すとそこには森の景色が広がっていた。鮮明にあの時の記憶が蘇る。
その瞬間冷菓の呼吸は苦しくなり、目の焦点が合わなくなる。
(はあ、はあ、まずい、まずい!お、落ち着け私!これぐらいコントロールできなくてどうする。)
冷菓は胸元を押さえる。そして少しずつ深呼吸をし、意識をはっきりさせる。
「ふう、何処から襲われてもいいようにナイフは常に構えとこ。」
カバンの中から全長30cmほどのカバー付きナイフを取り出し、カバーを剥がし、前へと構える。
「よし!来るなら来い。」
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