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仮想現実~プレイヤーとして呼ばれた少女は仮初の世界で無双する。  作者: 冷崎
第一章 鮮烈な少女

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第4話 生きる覚悟

「次の転送今夜?!」


冷菓は学校への道中端末に書かれていることを読む。


「次回の転移は今夜の0時です。」


冷菓の足が止まる。


「は?今夜0時?!」


このまま学校へ行き、授業を受け、家へ帰り、夕飯を食べ、夕飯を食べればまたあの地獄が始まる。


「嘘でしょ?!これキャンセルできないの?!」


端末に何度も触る。


「できません。」


「じゃあ日時の変更は?!」


「できません。」


「なんなの、このポンコツ機械!!」


貴方様は125番目のプレーヤー。任務をクリアしてください。次回の任務では武器の所持を許可していますが、それ以降は一緒に転送することはできません。」


冷菓の目に光が戻り、顔色が戻りかける。


「え....武器を持っていけるの。」


端末は答える。


「はい、ただし次回のみです。次回の転送時に持っていた武器は置いてくることが可能です。」


「次回以降は?」


「物や武具の所有しての転送は対象外です。取り外された姿での転送となります。」


冷菓は言葉を失う。


「てか私1回死んだばかりなんだけど!」


冷菓はでかい声で端末に叫ぶ。


通学路を歩く人達が、一斉に不思議そうに見つめる。


「あ、す、すいません。」


冷菓は周囲の人達に謝る。再び歩き始める。


「つまり今回ちゃんと準備しなきゃ私はまたあんな目に、、学校終わったら武器を調達しないと。けど武器なんか何処で買えば...」


冷菓は頭を抱え必死に考える。これを逃せば二度と武器を転送することが叶わない。

もし調達することができなかった場合、再度素手で戦うことになる。そうなれば間違いなく冷菓は死ぬだろう。


どのような武器が売ってるのか。どうやって森から脱出すればいいのか。そもそもプリムスという街は何処にあるのか。考えやらなければいけないことが多すぎる。


「.........」


そのとき。


「冷菓ちゃん?」


振り返るとそこには桜が立っていた。


「さっきからなにひとりでブツブツ呟いてるの?大丈夫?顔色悪いけど。」


桜が声をかけてきた。そして冷菓の顔を覗き込む。

突然の質問に冷菓の顔が引きつる。


「いや、その〜」


「なんか今日変だよ、」


桜の問いに答えることなどできるわけがない。異世界、プレーヤー、任務、そして残機。とてもじゃないがファンタジー過ぎて信じてもらえる内容じゃない。


「大丈夫桜。ちょっと考えごとしてただけ。顔色悪いのはあんまり良く眠れなかったから(笑)」


「え!駄目だよ、ちゃんと睡眠は取らなきゃ!寝不足で倒れちゃうよ。」


桜は冷菓に対して注意する。その明るい振る舞いに対し冷菓は笑ってしまう。


「ははは!」


「ちょっと!笑わないでよ!」


その明るい性格に心が少し軽くなる。


「いや、ごめんごめん(笑)」


(そうだ私も覚悟を決めなきゃ。じゃなきゃ皆の顔を見ることができなくなる。)


冷菓は深呼吸をし、両手で頬を叩く。


バチーン!!


「え、冷菓どうしたの?!」


「なんでも無い、強いて言うなら覚悟が決まったかな?」


桜は頭を傾げる。


「何に対して?」


冷菓は桜に対して微笑む。


「ふふ、内緒。早く学校行こ!」


「え!なにそれ!」


冷菓は走り出した。


「ほら桜!早くいかないと遅刻するよ!早く!」


「待って〜!!」


冷菓の心の中には懸念と恐怖がまだ残っていた。冷菓は走りながら左手を握る。


(絶対生きてやる。生き抜いてやる!)


今度は逃げない。できる限りの準備をして。

生き残る方法を考えて。そして、


(森から脱出してやる。)


冷菓の瞳には生き残るための覚悟が宿っていた。


学校に着き、案の定遅刻だった。


「おい!2人ともまた遅刻だぞ!!」


「「すみません。」」


「たくっ」


先生はため息をつき授業へと戻る。


授業中、冷菓は買わなければいけない物をリストアップしていた。


(武器、武器、剣?槍?銃?いや、どれも買えないな。てか武器って何処で買えるんだろう?そもそも売ってるとこあるのかな?)


(てか私武器扱ったこと無いんだけど。ナイフとかなら扱えるかも。それに森を脱出するなら食料とかも必要だ。)


考え事をしていると、先生が冷菓のことを呼んでいた。


「森さん!この問題答えてください!」


冷菓は顔を上げ黒板を見るが授業を聞いていなかったため答えられない。


「すいません。わかりません。」


「ちゃんと授業は聞くように」


冷菓は注意され、桜に笑われた。


「冷菓ちゃん珍しいね。いつもならちゃんと聞いてるのに。」


「ちょっと考え事してただけ。」


「また?!大丈夫?」


「大丈夫、大丈夫!」


桜をなだめるため明るく振る舞う。

1時間目、二時間目と過ぎ去り放課後になった。

現在時刻は午後4時30残り約8時間弱。

桜と冷菓は家へ帰っていた。


「冷菓ちゃん今日疲れてるの?」


「そ、そうかもね、はは」


(何も言わなくても、いつかバレそうなんだが。)


そんな冗談交じりなことを考えたが。ありえないことだろう。

桜は作り笑いをしている冷菓に対し言う。


「何かあったら言ってね。力になるから!」


「ありがと。私こっちだからじゃあまた。」


「うん!またね!!」


二人は別れ、家へと向かう。


(さて、家へ帰ったら夕飯食べて、ちょっくら武器調達しますか。)


「ただいま〜!」


元気よく帰宅したことを伝えると、お母さんが小走りでやってくる。


「おかえり、体調はどう?朝すごい顔だったから。」


「うん。大丈夫。もう元気だよ。」


「良かった、ご飯できたからカバン置いて、手洗って、食べちゃいな。」


冷菓は元気よく返事をする。


「はーい」

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