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仮想現実~プレイヤーとして呼ばれた少女は仮初の世界で無双する。  作者: 冷崎
第二章 モンスター軍団の進撃

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第35話 パーティー結成

冷菓とミーナは中央にある太い柱のところまで歩く。その真下に設置されているベンチで桜のことを待つようだ。


桜とSランクパーティーは受付で何か話している。

桜は紙と羽ペンを受付嬢から受け取っており、どうやら冒険者登録をするところだろう。

(桜がここにいるのってやっぱり桜も事件に巻き込まれたってことだよね.....)

冷菓は少し深刻な表情で下を見つめる。


しばらくすると桜達が受付から離れた。桜はパーティーの人たちにお辞儀をしている。その様子を冷菓達は柱の影から覗いている。

(ここで分かれるのかな?)


考えていると本当に桜はパーティーから別れ、依頼板に向かって歩き始めていた。


「ミーナ行くよ!」


冷菓とミーナはベンチから立ち上がり近寄る。そして冷菓は桜の背後に近づき、右肩を叩く。


「ん?」


桜は後ろを振り返る。するとそこには親友冷菓の姿があった。


「え....冷菓....ちゃん?なんでここにいるの?!!」


桜はあまりの衝撃に目を見開き、尻餅をついてしまった。


「それはこっちのセリフだよ!なんでこの世界にいるの?」


「なんかある日突然この世界に連れてこられて。」


「とりあえず場所を変えようか。」


3人はギルドを去り、建物の路地裏へと入る。


「で、いつこの世界に来たの?」


冷菓は腕を組みながら桜に問う。


「えっと来たのは大体3日前で、最初に目覚めたのは草原のド真ん中だったの。そしたら突然空中に画面が浮き出てきて、あなたは126人目のプレーヤーですって。」


「他には?」


「他には、残機が3つとか、任務とか、あ、任務はさっきクリアしたか。で草原で迷ってたところであの人達に助けてもらったの。私草原で棍棒持ったゴブリンに襲われてさあ、めちゃくちゃリアルで気持ち悪かった(笑)」


桜は笑っているが状況的には笑っていられない。


「冷菓ちゃんはなんでここに居たの?」


「桜と同じ理由だよ。私は森の中で目が覚めたけどね。」


「けどこの都市の周りに森はなかったような...」


「私が目を覚ましたところはデスフォレストって場所なんだ。私こっちの世界に来てどれぐらい経ってるかわからないんだよね。」


「なんで?」


冷菓は今までこの世界でやってきたことを全て話す。狼に殺されたこと、プリスムの街へ行ったこと、そして監獄ダンジョンを脱出してきたこと。


「私が知らない間に修羅場くぐってたんだね。」


桜は冷菓の両肩に手を置く。


「けど桜が無事で良かったよ。けど、これからどうするつもりなの?」


「せっかく魔法がある世界に来たんだからこの世界を遊び尽くしてやる!!」


(そっか、桜はこういう世界観好きだったっけ。)


桜は片腕を空へ掲げる。


「桜、そういうことなら一緒にパーティー組まない?」


「え!良いの?!やったあ!!」


桜はその場でぴょんぴょん跳ねる。


「1つ気になってたんだけどその子誰?誘拐でもしたの?」


「違うよ!!この子はミーナ。私の大切な仲間だよ。」


「はじめましてにゃ。私はミーナって言いますにゃ。よろしくですにゃ!」


ミーナは手を差し出し、握手を求める。


「こちらこそよろしくね。」


桜はミーナの手を握り、握手を交わす。


「じゃあまずはギルドに戻ってパーティー登録しようか。」


「賛成!!」


3人は路地裏から出で、ギルドの中へと戻っていった。そして列へと並び自分たちの番が来るのを待つ。


「すいません。私たちパーティー登録したいんですけどいいですか?」


受付嬢はニコリと笑顔で受け答えする。


「はい、わかりました。ではまず、あなた方の冒険者証を預かってもよろしいでしょうか?」


3人はポケットから冒険者証を取り出し、それぞれ手渡していく。


「はい。確認しました。次にこの紙にあなた達のパーティー名をお決めになって下さい。」


冷菓は受付嬢から紙と羽ペンを受け取る。


「なんて名前がいいかな?」


「はいはーい!!」


桜が元気よく手を上げる。


「異界を跨ぐ女子高生っていうのは?!」


「却下。ダサい。」


冷菓はピシャリと却下する。


「はいにゃ!!」


ミーナも元気よく手を上げる。


「ご主人様と愉快な仲間達というのはどうにゃ?」


「ちょっと、ねえ。」


冷菓と桜がお互いを見つめあまりいいアイディア出ないことを確認する。


「じゃあ冷菓ちゃんは何かいい案でもあるの?!」


「そうだね。アストラル・トラベラーっていうのは?桜が好きな中二チックな名前だし。良いんじゃない?」


3人は少し黙り込む。


「い....いいじゃん!じゃあそれで決定!!」


桜は冷菓に指を指す。冷菓は記入用紙に『アストラル・トラベラー』と記入する。


「決まりました。どうぞ。」


冷菓は記入済みの紙と羽ペンを返却する。


「アストラル・トラベラーですね。わかりました少々お待ちください。」


受付嬢は3人の冒険者証と、記入した紙を持って奥の部屋へと入っていった。しばらくすると3人のカードガ乗ったトレーを運んできた。


「おまたせしました。こちらが新たな冒険者証になります。パーティー登録されましたので、少しご説明しますね。」


「「「お願いします。」」」


「パーティーを組むと自身のランクより1ランク上の依頼を受けることができます。そしてパーティーでの依頼完了だと報酬金額が1割増します。任務を失敗しますと違約金が発生しますのでご注意下さい。」


「わかりました、気をつけます。」


「説明は以上です!あなた達のご活躍を心よりお祈り申し上げます!」


受付嬢は3人に対しお辞儀をし、見送った。

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