第34話 思わぬ再開
扉をくぐりギルドの中へと入る。
中へ入ると中央には巨大な柱が立っている。更に2階は吹き抜けになっており、プリスムの街と似たような作りになっている。1つ違うのは広さと様々な設備だ。プリスムの街では左に酒場があったのだがその場所に販売所が追加されている。右の依頼版はサイズがデカくなっており比べ物にならないほどの依頼の数が貼ってある。
(懐かしいなあ......)
「懐かしんでる暇じゃなかった!ミーナの冒険者証を作りに行こうか!」
「ありがとうにゃ!」
2人は冒険者証を作りに列に並ぶ。この都市がデカいからか人数もかなりのものとなっている。
2人の番が来る。
「ようこそ!冒険者ギルドへ!」
受付嬢が笑顔で迎えてくれる。プリスムの街とほぼ同じ格好をしている。スーツのような服にネクタイを結んでいる。唯一違うところといえばネクタイの色だ。プリスムの街は黄色だったのに対しこの人の色は茶色だ。
「すいません。この子の冒険者証を作りたいんですけど。」
「わかりました。ではこちらの紙に記入をお願いします。」
受付嬢は紙と羽ペンを渡す。
「名前(必須)
年齢(必須)
職業(なしなら、なし、ある場合はその職業名を)
戦闘スタイル(お好みで)」
(同じ内容か。)
冷菓はミーナにそれらを全て渡す。受け取ったミーナは紙に自分の情報を記入していく。
「ご主人様。1つ問題がありますにゃ。」
ミーナがコソコソと聞いてくる。
「どうしたの?」
「私の年齢なんて書こうかわからないにゃ.....」
「あっ。」
(そうか、ミーナはロボットだから......)
「そこは一旦見た目の年齢ぐらいで良いんじゃない?身長的に......14歳ぐらい?」
「わかったにゃ。」
ミーナは偽った年齢を書き込む。そして記入し終わった紙を受付嬢へと渡す。
すると受付嬢は紙を持って裏の部屋へと持っていった。
「なんで裏に行ったのにゃ?」
(最初の私と同じ質問してる(笑))
冷菓は少しデジャブを感じつつも質問に答える。
「え、えっと、奥の部屋でミーナの情報をまとめてカードにしてるんだよ。」
「へ〜にゃ〜。」
しばらくするとカードを持って戻ってきた。こちらがあなたの冒険者カードです。ランクの説明は必要ですか?」
「いえ大丈夫です。」
「ありがとうございました〜!」
二人はカードを受け取り列から離れる。少し休もうと酒場へと寄った。
「はあ〜。ようやく座れる。長い間の疲労がああ〜」
冷菓とミーナは空いてる席に座りだらりとテーブルに倒れ込む。
奥から店員が歩いてこちらへ向かってきている。
「こちらメニュー表です。ご注文が決まりましたらお呼び下さい。」
表を渡し奥へと戻ってしまった。
「なんか食べよっか。ミーナ。」
(久しぶりのまともな食事!!!)
冷菓は2つのメニューの内1つをミーナへ渡す。
「どれにしようかな〜」
(肉も良いな!油たっぷりなギルティー料理〜!!それかさっぱりした野菜サンドイッチもいいな。)
冷菓が悩んでいるとミーナはすでに何を頼むか決まったようだ。
「決まったにゃ。」
「早っ!!何頼むの?」
「ディープフィッシュの焼き魚と野菜スープにゃ〜。」
「美味しそう.....じゃあ私はボア肉定食で。すいませーん!!」
冷菓は店員を呼ぶ。すると店員はこちらにやってきて注文を受け取る。
二人は食べたいものを伝えると紙に書いて帰っていった。
数十分するとものすごくいい香りがする料理が運ばれてきた。
「よだれが垂れちゃいそう......ジュルリ。いや駄目だ。いっただきま~す。」
ボア肉定食にはボア肉ステーキ、米、野菜スープがついており、焼き魚の方は単品らしく魚とスープだけだった。
二人は口いっぱいに食べ物を頬張る。
(うわっ!久しぶりのまともなご飯!染み渡る〜)
食べていると入口の方が騒がしくなっていることに気づいた。
他の冒険者が騒いでいる。
「おい!来たぞ」
「ああ、Sランクパーティだ!」
「すげー!!かっけえ!!」
「握手してくんないかな!!」
「無理だろ(笑)」
騒がしく話している様子に冷菓は食べるのを中断して人混みに近づく。
隙間から見てみると見るからに強そうな防具に武器を持っている。更に良く見てみるとSランクパーティー全員がものすごい魔力を放っていた。
「綺麗......」
あまりの魔力に思わず言葉が漏れる。すると1つ後ろの方に変な魔力をもつ人がいることに気づいた。
そちらに視線を向けてみる。
「え?!」
視線の先に居たのは桜だった。
一ノ瀬桜。冷菓の同級生であり親友の桜だ。
「なんでこの世界にいるの?!」
冷菓は困惑した表情をしながら呼吸を整える。
(え?!私と同じ様に連れてこられたってこと?!そこをあの人たちに救われたとか......)
冷菓は頭が困惑している。
初めてあった地球の住人。しかも冷菓の親友。頭がこんがらがる。
「どうしたのにゃ?」
ミーナが食べるのをやめこちらへ近づいてくる。
「私の親友が居たんだよ!!」
「それって元の世界のにゃ?」
「そう!!」
「本当になんで???」
冷菓達は席に戻り残りを食べてから話しかけることにする。
ご飯を食べ終わる頃には周りの冒険者達も落ち着きを取り戻しており、視線は消えていった。
「皆が見てない今だ!!」
冷菓達は桜の所へ行くため、歩いて近づく。
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