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仮想現実~プレイヤーとして呼ばれた少女は仮初の世界で無双する。  作者: 冷崎
第一章 鮮烈な少女

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第31話 10階層の封印部屋の鍵

「はあ、はあ、はあ、あのゾンビ達ウザすぎる....」


冷菓とミーナは追われていたゾンビから逃げ、セーフティールームへと帰ってきた。


「はあ、はあ、しょ、しょうがないですにゃ。このダンジョンにいるゾンビは少し特殊なのニャ。」


冷菓とミーナは息切れしている。二人とも両手を膝に置く。


「と、特殊?!」


冷菓が顔を上げミーナに問う。


「このダンジョンにいるゾンビは特殊な力で強化されてるのニャ。」


「その特殊な力って?」


「わからないにゃ。情報にロックがかかって解析できないにゃ。」


ミーナは困った表情を浮かべる。


「道理であんなに移動速度が早いわけだ。まあ、結果的に逃げ切れたしいいか。」


冷菓達は地面に座り、今後の話をしようと真剣な表情になる。地面は冷たく、先程まで暑かった体を冷やしてくれる。


「おっけ、まず今後の話なんだけど。このダンジョンから脱出するでいいかな?」


「私はご主人様についていきますにゃ!」


ミーナは即答だった。迷いない返事に冷菓はほほ笑みを浮かべる。


「ありがと。けどその前にデュラハンの胸にはめ込まれてたあの鍵を回収したいんだよね。」


日記に書いてあった鍵、ダンジョンから脱出する前に閉ざされたドアを見て行きたい。


「わかったにゃ!なら私が取ってくるにゃ!」


「え?どうやって?」


「私の機能の一つ、キャスタモードを使うにゃ。」


「キャスターってあの物を運ぶときに使うあれ?」


冷菓は手でキャスターの形を空中に描き表現する。

車輪が4つ付いた引っ越しの時とかに使うあれだ。


「はいにゃ!ライブモードによるバリアを展開しながらキャスターで取ってくるにゃ。安心するにゃ!」


ミーナは親指を立て冷菓に安心するよう言う。


「じゃあ、お願い!」


「わかったにゃ!行ってくるにゃ!」


ミーナは地面から立ち上がり、セーフティールームから出ていってしまった。

部屋の中に沈黙が流れる。冷菓は【ストック】からデュラハンの剣を取り出した。正式な名前がわからずそう呼ぶことになった。冷菓はセーフティールームに置いてある干し肉を頬張る。


「この武器、デュラハンが使ってた武器だから呪われないかなあ....」


デュラハンがスキルを使う時、剣からドス黒い魔力が漏れ出ていた。あれが自分に影響がないか心配になる。


「なんかこの武器歴戦の猛者が使ってる武器みたいでちょっとかっこいい.....街に戻ったら調べでみよ。」


冷菓は長剣を壁に立てかけた。


「スキルポイントを振ろうかなっと。」


冷菓は300ものスキルポイントを何に振ろうか考える。

(1つは筋力だよね。デュラハン戦でも明らかに火力足りなかったし。あと俊敏かなあ、もうゾンビに追いつかれたくないし。残りは全部魔力に振るか。戦闘時に【仮想認識】が切れたら嫌だし。)


冷菓は溜まっていたスキルポイントを全て振り終わる。


STR: 178+10

AGI: 187+10

MP: 115


体中からエネルギーが溢れてくるのを感じる。


「ゾンビと追いかけっこは二度度としたくない.....」


冷菓は少しトラウマ気味になったようだ。


「ただいまにゃ!!」


「あ!おかえり!鍵回収できた?」


「無事できたにゃ!これがその鍵にゃ!」


ミーナは鍵を片手に上へ掲げる。

そこには黒く輝く鍵があった。冷菓はその鍵をミーナから受け取る。


「これを使えば行けるわけね。よし!すぐに行こう!」


冷菓は干し肉と剣を【ストック】に入れる。現在収納できる数は7つだ。


収納しているもの:

・お金

・プリスムの街の地図

・干し肉

・デュラハンの剣

・聖水入瓶x20

・手帳


(同じ種類の物は何個でも入れられるんだよね。)

冷菓とミーナはセーフティールームを後にした。冷菓達はゾンビ達にバレないようボス部屋を目指す。

冷菓は角から顔をチラリと覗かせ、敵がいないか確認する。


「今行けそう。」


2人は駆け足で進んでいく。数分後、ボス部屋の前に到着した。ドアは空いており、中には誰もいない。

どうやらボスを倒したらすぐに復活するわけではないみたいだ。


「ミーナ、階段まで競争だ!!」


冷菓はミーナを置いて走り出した。


「待って下さい!ご主人様!!」


ミーナも続いて追いかける。

階段を降るに連れて徐々に松明の量が少なくなっていく。


「やっぱ見えにくいな〜」


するとミーナは腕を変形させ、懐中電灯へと変形する。


「これで先のほうが見えるにゃ!」


冷菓はミーナに抱きつく。


「優秀すぎる!!」


ミーナは頬を赤らめ照れている。

しばらくすると第十階層に到着する。【ストック】から手帳を取り出し道を確認する。

道を見ながら順調に進んでいく。するとついに鍵付きの扉の前に到着した。

冷菓はつばを飲み込み深呼吸をする。


「よし.....開けるよ...」


手に持っていた鍵を穴へ差し込み回す。


ガチャッ


鍵は綺麗に回り解錠した。


「開いた....」


冷菓はドアノブを回し扉を開ける。中は薄暗く何も見えない。


「ミーナ、ちょっと照らして。」


「はいにゃ。」


ミーナが中を照らすとそこには階段はなかったどうやら次の階層への階段じゃなかったらしい。

先の方に何か光った。


「何か光を反射してる?見に行こう。」


冷菓とミーナは部屋の中へと進んでいく。

果たして中には何があるのだろう。

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