第30話 デュラハン戦③
冷菓はデュラハンの『轟雷死滅斬』を跳ね返そうと踏ん張っている。
(攻撃が重すぎる!!!)
冷菓の足が徐々に押されていく。
「ご主人様!踏ん張るにゃ!!」
「わかってるけどお!!!」
(威力強すぎて踏ん張るので精一杯!!)
更に不運なことに『轟雷死滅斬』の副次効果〈帯電〉が冷菓の体を襲う。
バチバチ!!!
「ああああ!!!」
冷菓の体は黒い稲妻により焼け爛れていく。
(これ聖水飲まなきゃ死ぬ......)
冷菓は【ストック】から聖水を取り出すが感電により瓶が割れ、地面に溢れてしまう。
(やばっ?!回復もできない、弾き返すには力が足りない...このままじゃ詰みだ...)
冷菓は必死に思考を巡らせるが良いアイディアが思いつかない。
それでも生きようと、なるべくダメージを減らそうと【藁人形】を使用する。
(今私が【藁人形】に触れたらアイテムが焦げちゃう......なら......)
冷菓はスキル【ストック】から地面に直接落とす。
「アイテム【藁人形】発動!!」
藁人形は宙を舞い冷菓の周囲に半透明なシールドが張られた。
(このガラスみたいなやつがダメージを軽減してくれるのか。)
「けど....ダメージがデカすぎてあんま違いわからない!!!なら【藁人形】x4発動!!」
冷菓は更に4体の【藁人形】を取り出し、発動させる。
1体目と同様半透明のシールドが4体分張られる。
5体の藁人形は宙に舞い、ダメージを軽減してくれている為かカタカタと震えている。
「や、やっと効果が効いてきたんじゃない!!」
冷菓は少し、少しずつ攻撃を押し戻し始めた。
膝をついていた足に鞭を打ち無理やり立ち上がらせる。
「ご主人様!!その調子にゃ!!」
「まだあ!まだあ!!」
黒い雷が体に走っているが冷菓は無視している。
アドレナリンが大量分泌しているのか、痛みが麻痺している。
(いける!!)
「ご主人様!!今にゃ!!」
「【リリース】!!【リフレクト】!!!」
その言葉を発した時、デュラハンの攻撃は跳ね返りデュラハン自身を襲った。
冷菓は弾き返した反動で後ろに吹っ飛んでしまった。
「イテッ」
デュラハンは跳ね返した攻撃を見つめ、まるで負けを認めたかのように素直に攻撃を受けた。
「.........」
弾き返した光は閃光のようにデュラハンの鎧を貫き、体は光の粒子となって消えた。
弾き返すと、冷菓の持っていた剣が光を失い、灰になった。
「やった....勝ったあああああああ!!!!!」
「おめでとうにゃ!!ご主人様!!」
「やった!やった!やった!やった!」
冷菓とミーナは手をつなぎながらその場で勝利の舞を踊っている。
すると端末が鳴る。
ピコン
「レベルが30上がりました。スキルポイントを300獲得しました。称号【逆境を超えし者】を獲得しました。エクストラスキル【共鳴】を獲得しました。権限レベルが1上がりました。新固有スキルを解放しました。コモンスキル【ピアース】、【殺意突き】、【骨砕き】のスキルレベルが1上がりました。雷耐性を獲得しました。」
レべルアップにより、冷菓の体の火傷痕が徐々に治癒されていく。
個体名:森冷菓
種族:人間
職業: ヴィルトゥアリス
レベル:46
HP:2300
MP:15
STR:78+10
DEF:5+10+25
VIT:29+25
AGI:87+10
INT: 110
LUK: 72
スキルポイント:300
取得スキル:
【アーツ:短剣術1、剣術2、槍術1、体術1、棒術2】
【コモンスキル:ピアース〈2〉、殺意突き〈2〉、骨砕き〈3〉】
【エクストラスキル:共鳴】
【ユニークスキル:ーー】
【特殊スキル:ーー】
【固有スキル:適応〈2〉、仮想認識〈2〉、ストック〈1〉、轟雷死滅斬〈1〉】
【称号:骨スレイヤー、逆境を超えし者】
【耐性:雷耐性】
「すごい情報量....」
戦闘が終わった途端勝利の報酬が一気に流れ込んできた。
「新しい固有スキルじゃん!!やった!!しかもこれデュラハンが使ってたやつ!」
冷菓はワクワクしながら自身のステータスを眺める。
「スキルポイントが300もある.....フフフ何に振ろうかなあ(笑)」
冷菓が不気味に笑いながら考えている間、ミーナはデュラハンやゾンビホースからのドロップ品を集めていた。
「ご主人様!これ!」
ミーナはドロップ品を冷菓に見せた。
ゾンビホースからは直径20cm程の紫色魔石。
そしてデュラハンからは黒い長剣がドロップした。
「デカ?!重!!この魔石ってどのぐらいの価値になるんだろう......」
冷菓は唾を飲み込んだ。
「市場価値の平均値だと、大体金貨100枚ぐらいだにゃ。」
「ブフっ??!金貨100枚?!.......これって物凄いお宝なんじゃ.....」
冷菓は驚きつつも黒い長剣の方に目を向ける。
「それとこの長剣、デュラハンが使ってたやつだよね?なんか小さくなったけど、」
デュラハンが持っていたやつは長さ10m程だったが今や長さ1.5m程になってしまった。
「私のデータから推測するとこれは伝説武器と言われる物にゃ!」
「伝説武器?なんか強そう!」
「武器には一般、レア、上級、伝説、創世、神話の6段階あるにゃ。一般の冒険者が使ってる武器は大抵一般から上級まで。それ以上となると保持しているやつは大体上級Aランク冒険者ぐらいか、Sランク冒険者だけにゃ!大切にするにゃ!」
「これ取られたらヤバそうだから【ストック】に入れとこ....」
「それがいいにゃ。」
冷菓は武器を回収すると周囲を見渡す。
「これ、私たちやりすぎたかなあ....」
周囲を見渡すとデカい石レンガの塊や、抉れたダンジョンの壁、砂埃が舞っている。
「心配ないにゃ。ダンジョンには自己修復機能が備わっているからいつか完全に直るにゃ。」
「そう?....」
冷菓は申し訳なさそうに返事をした。
「まあ、いっか。じゃあ一旦休むためにセーフティールームへ戻ろう!」
「はいにゃ〜。」
冷菓が後ろを振り向き歩こうとする。そしたら先の方からゾンビの群れがやってきた。
「ちょ、こ、こんな時ぐらい休ませてよ〜!!!!!!」
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両方欲しい!




