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ディグニティ・ストライド  作者: 果報寝待


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閑話 稼ぎの使い道・2


 学園・談話室

 

 生徒達で賑わう部屋の一角で、グルーとムンゴの二人は真剣な表情でテーブルの上を睨みつけていた。

 

「……これでどうだ?」

 

 グルーが盤上に置かれた石の駒を一つ動かす。

 すると対面に座るムンゴは「むむむ……」と唸り、しばらく熟考する。

 

「ま、まいりました……やっぱりグルーさんは強いですね……」

「へへっ。まあ今回は結構苦戦したぜ。やるじゃねえかムンゴ」

 

 二人が遊んでいるのは、最近国都で流行っているボードゲームだ。

 グルーは以前レギンに誘われて初めてボードゲームに触れて以来、すっかりその魅力に取り憑かれてしまっていた。

 様々な種類のボードゲームを購入し、暇さえあればチームの仲間やクラスメイトを巻き込んで遊び耽っている。

 

「グルー、ムンゴ、またボードゲームか? 俺も混ぜてくれよ」

 

 ちょうど訓練を終えたばかりのバルが談話室にやってきて二人に声をかけた。

 

「お、いいぜバル。なら勝った方が──」

「待てグルー、賭けは無しだぞ。この前ササ先生にこっぴどく怒られたばかりだろ」

「そうですよ。次に見つかったら停学かもしれないんですから、さすがにやめておきましょうよ」

 

 グルーは少し前まで、談話室でゲームの勝敗をめぐってよく賭けをしていた。

 金を増やしたり逆に毟り取られたりしていたのだが、それが先生に見つかり長時間の説教を受けている。

 

「……そうだな。さすがにしばらくはやめとくか」

 

 グルーが引き下がり、健全な勝負が始まった。

 バルとグルーの対局は、互いに一歩も引かない接戦に次ぐ接戦となる。

 やがて戦いを見物しようと周囲に人だかりができ始め、しまいには学園全体を巻き込んだ大規模な大会に発展していくのだった。

 そのことを二人は知る由もない。

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