ep8 人事とデスサラダ
「――ひとまず、洞窟の出口まで送ってくる」
唸り声の正体を探るよりも先に、ザークはそう告げた。まだ何かが潜んでいるかもしれない場所に、怯えたままの採掘団を留めておくわけにはいかない。
一行は互いに周りを固めながら、慎重に魔晶窟の入口へと向かった。時折、奥の暗闇から響く唸り声に、採掘団の男たちの肩がびくりと跳ねる。それでも、ザークたちが警戒を怠らずにいる限り、新たな襲撃は起きなかった。
ようやく、入口の外へ出る。差し込む陽の光に、男たちは心底ほっとした様子で息を吐いた。
「それなら、ここからは私が」
手を挙げたのは、セレナだった。
「人間同士の方が、安心すると思います。ザーク殿たちは、お疲れでしょうから」
「……分かった。頼めるか」
「はい」
セレナは頷くと、腰の抜けたままの男たちを促し、街の方角へと連れ出していった。
そのまま彼女は、男たちを街の入り口まで送り届けた。人心地ついた様子の男たちを見送ると、セレナはくるりと振り返った。
「では、私はここで」
そう言うと同時に、セレナはザークにだけこっそりとウインクをした。
一瞬、時が止まったような感覚がザークを襲う。
(……ぞくっとした。今時、ウインクする奴なんて初めて見たぞ)
動揺を悟られまいと、ザークは平静を装いながら軽く咳払いをした。
「あ、ああ。……今日は世話になった」
「いえ、これくらい。……それでは、また」
セレナはそう言うと、軽く手を振って、自分の拠点の方へと歩き去っていった。その後ろ姿を、ザークはしばらく見送っていた。
「やれやれ、俺たちも帰るか」
気を取り直すように伸びをしながら、ザークは魔王城への帰路についた。魔晶窟から回収した色とりどりの魔石が、袋の中でカラカラと音を立てる。
「帰って、魔石について調べるかな」
魔王城に戻ると、ザークはさっそく魔王室に古い文献を山積みにし、机の上に魔石を種類ごとに並べ始めた。赤、青、紫、透明――光の加減で色を変えるものまである。
「参謀」として隣についたリリアは、律儀にその作業に付き合っていたが、深夜を回った頃には、椅子に座ったまま、こくり、こくりと船を漕ぎ始めていた。
「……無理もないか」
ザークは文献をめくる手を止め、隣で寝入ってしまったリリアを見た。ここ数日、彼女は誰よりも動き続けていた。
「いつもありがとうな」
そう呟きながら、傍らにあった毛布をそっと肩にかけてやる。
リリアは目を覚ます様子もなく、代わりに、寝言らしきものを漏らし始めた。
「……ザーク様、ザーク様……そんな、いけません……」
「……何の夢だ」
「いけなくもないです……あれ〜」
とろけるような声で、リリアはさらに何かを呟き続けている。ザークは思わず、手にした文献で口元を隠した。
「……どんな夢を見てるんだ、お前は」
それ以上聞くのも野暮な気がして、ザークは静かに文献へと視線を戻した。夜は、まだ長かった。
朝。
目を覚ましたリリアが最初に見たのは、昨夜と寸分変わらぬ姿勢で文献を読み続けているザークだった。
「……興味深い」
「ザーク様、まさか徹夜を……」
「ん、ああ、起きたか。……いや、この魔石の記述、色の違う魔石それぞれの特徴など興味深い特性があってな。」
「わ、私としたことが……つい、寝てしまったようです。申し訳ありません」
慌てて姿勢を正すリリアに、ザークはふと文献から顔を上げた。
「ところで、リリア。昨日、夢は見たか?」
「……夢、ですか?」
「随分と楽しそうな寝言だったが」
リリアの顔が、見る間に真っ赤に染まっていった。
「な……なな、何も見てません! 何にも!」
「そうか。それにしては随分と寝言を言っていたが」
「ザーク様の意地悪ー!!」
リリアは悲鳴のような声を上げると、ロケットのような勢いで部屋を飛び出していった。
その後、城内を巡回していたザークのもとに、ようやく興奮が冷めたらしいリリアが戻ってきた。
「……先ほどは、失礼いたしましたあなた」
「ん?」
「いえ何も」
頬をまだ少し赤らめたまま、そう頭を下げる。
ザークは何も追及せず、代わりに一つ用件を告げた。
「リリア。少し会議をしたい。皆を集めてもらえるか」
「かしこまりました」
声をかけてすぐ、リリアは動いた。ちょうど昼時ということもあり、集められるメンバーで手早く昼食を兼ねた会議にすることになった。
会議室の長机には、いつの間にか昼食が並べられていた。配膳を担当していたのは、一人の女性だった。てきぱきと皿を並べる手つきに、迷いがない。
「キャロットだな」
ザークが名札を見る前に名前を呼ぶと、彼女の手がぴたりと止まった。
「……え? わ、私の名前、ご存知だったんですか?」
「調理統括部の部長だろう。当然だ」
(働きすぎのやつのデータは、前の資料で頭に入ってくるからな)
キャロットは目を見開き、それから、じわりと感激した様子で胸の前で手を組んだ。
「魔王様が……私の名前を、知ってくださっていた……」
「そしてキャロットお前も働きすぎだぞ」
「週に最低でも一回は休みを取るように」
キャロットは驚いた。
そう以前のガノンザークは名前は愚か食卓に食べ物がなくなる事を嫌い次々と料理を持ってこいと言われていた。
そして大量に残していた。
とボソッとリリアが教えてくれた。
リリアは穏やかに微笑むだけで、それ以上は何も言わなかった。だが、その微笑みの奥に、何かを見透かしているような色が滲んでいる気がして、ザークは軽く咳払いをした。
(こいつまさか俺がガノンザークじゃないと気づいてるんじゃないだろうな)
「とと、とにかく、卓の料理が減るのを嫌って次々作らせては、大量に廃棄する、というのは感心しない話だ。それ、経営としても最悪だし、それ以前の話として、まるでSDGsに真っ向から喧嘩を売ってるような話だな」
「えす、でぃー、じーず……?」キャロットが首を傾げる。
「いや、こっちの話だ。……とにかく、食材を大切にしない組織に、未来はない」
感動に打ち震えるキャロットをよそに、リリア、ガレオン、メルティナ、ドルシア――そして、当たり前のような顔で末席に座るセレナが、それぞれ席についていた。
ザークは資料をめくる手を止め、思わず声を上げた。
「……いや待て。お前、もう普通にいるじゃないか」
「え? だって橋渡し役ですし……」
「橋渡しっていうか、もうこっちに渡りきってしまってるじゃないか」
「あ……」
セレナは自分の定位置と化した椅子を見下ろし、言葉に詰まった。それから、机に並んだ料理を見渡して、ふと首を傾げた。
「……そういえば、パンや米、ないですね」
「ん?」
「私の国だと、食事には大抵どちらかがついてくるので……こういう肉料理や、この薬草料理も、あまり見たことがないです」
何気ない一言だった。だが、ザークの中で、何かが小さく引っかかった。
(……そうか。人間側には、こっちの食材があまりない。逆に、パンや米みたいなものは、こっちにはあまり出回らない)
「――これは、ヒントになるな」
「え? 何がです?」
「いや、こっちの話だ」
「……ぽっとするところじゃない」
話がずれたことに気づいたザークが、慌てて話を戻す。だが、セレナは既に頬に手を当てて照れていた。
それを見ていたリリアの目が、すっと細くなる。
「……セレナさん。ザーク様との距離、少し近くありません?」
「へ? そんなことは」
「私だって、これでもザーク様の側近ですけど」
ガレオンも会話に割り込んできた。
「僕だって最近ザーク様と城下町デート……もとい、視察に行った仲ですし」
「デートって言った」
「言ってません」
メルティナが静かに、しかし確実に参戦する。
「魔王軍の中で最も長くザーク様に仕えているのは、私です」
「いえ、それを言うなら私の方が」
ドルシアも譲らない。
気づけば、五人の女性陣が椅子から身を乗り出し、互いに火花を散らし合う異様な会議室になっていた。ザークは資料を持ったまま、置いてけぼりを食らっていた。
「――というわけで、私の方がザーク様に信頼されています」
「いいえ、私こそが」
「ちょっと待ってください、それを言うなら」
わちゃわちゃとした攻防は、実に十五分続いた。ザークの補助思考システムが、律儀に経過時間をカウントしていた。
――《ヤキモチ合戦、十五分経過。収束の兆し、見られません》
「お前、黙って数えてるだけか」
ようやく我に返ったザークが、両手を叩いて割って入った。
「まぁまぁ、じゃれあいはそれくらいにして。会議を進めるぞ」
その瞬間、五人の視線が一斉にザークへ突き刺さった。
「「「「「じゃれあい?」」」」」
声が綺麗に重なった。温度のない、笑っていない目だった。
ザークは、これまで幾多の戦場を渡り歩いてきた自分が、女性五人の同時ジト目に本能的な恐怖を覚えていることに気づいた。
(……戦闘能力だけじゃ、女には勝てないらしい)
深く、そう思い知らされた瞬間だった。
「……失礼した。会議を進めよう」
ザークが咳払いをして流れを戻すと、五人はようやく矛を収め、何事もなかったように椅子に座り直した。
「今日、正式に体制を整理しておく」
ザークは資料に、一つずつ書き足していく。
「財務部部長――ドルシア」
「承知いたしました」
「内政部部長――メルティナ」
「お任せください」
「魔獣管理部部長兼自衛部隊隊長――ガレオン」
「え、僕がですか!?」
「魔晶窟の一件、お前が一番熱心に取り組んでいただろう。適任だ」
ガレオンは何度も頷きながら、拳を握りしめていた。
そして最後に、ザークはリリアの方を見た。
「参謀兼外務部部長――リリア」
その瞬間、リリアの動きがぴたりと止まった。
「……さん、ぼう」
「ああ。お前には、これまで通り俺の隣で、全体を見てもらいたい。加えて、人間側との外交も、今後はリリアに一任する」
「さんぼう……参謀……」
リリアの目が、みるみるうちに潤んでいく。
「参謀……ザーク様の、参謀……」
「お、おい、そんなに感激するようなことか?」
だが、リリアはもう聞いていなかった。視線は遠くを見つめ、口元には夢見るような笑みが浮かんでいる。
(――参謀。それはつまり、ザーク様の隣に、永遠に立つということ……)
リリアの脳内では、既に壮大な光景が広がっていた。純白のドレスに身を包んだ自分。魔王城の大広間を埋め尽くす、国中から集まった来賓たち。祭壇の前で、正装したザークが優しく微笑んでいる。
(誓いの言葉を交わし、指輪を交換し……ああ、なんて幸せな光景……)
「リリアさん? リリアさん、聞いてます?」
セレナの声で、ようやくリリアの意識が戻ってきた。
「あ……し、失礼しました。感極まってしまって」
「参謀の話で、なんでそこまで……」頬を引きつらせるセレナに、ガレオンがそっと耳打ちする。
「リリアさん、最近時々ああなるんです。あまり刺激しない方がいいですよ」
「そ、そうなんですね……」
ザークは咳払いを一つして、話を戻した。
「――さて、料理も冷める前に食べよう。キャロット、説明を頼む」
「は、はい!」
気を取り直したキャロットが、皿を指差しながら説明を始める。
「こちらは『トカゲの断末魔雄叫び焼き』です! こちらは『カエルの地獄スパイス和え』、こちらは『死の森のデスサラダ』になります!」
満面の笑みで説明するキャロットに、一同の間に、微妙な沈黙が流れた。
「……ふ、ふむ」
ザークは咳払いを一つした。
「ありがとう。……料理は、見るからに美味そうなんだが。ネーミングは、もう少しどうにかしようね」
「え……」
「『断末魔』とか『地獄』とか『デス』とか、続くと普通に食欲が失せる」
キャロットが、しゅん、と肩を落とした。
「……で、でも、味には自信があって……名前のセンスは、その、あまり得意ではなくて……」
「分かった、分かった。せっかくの料理だ、ちょっと考えよう」
ザークは軽く手を上げると、補助思考システムを呼び出した。
「――お前、こういうの得意だろう。手伝え」
――《了解しました。ネーミングパターンを提案します》
「まず、この『トカゲの断末魔雄叫び焼き』」
――《『リザードのスパイスロースト、季節のきのこソース添え』、いかがでしょう》
「お、カエルとトカゲって単語、そのままだと若干キツいな……英語表記にすると印象変わるもんだな」
「次、『カエルの地獄スパイス和え』」
――《『フロッグ肉のマリネ、香辛料と共に』》
「おお、いいな。……最後、『死の森のデスサラダ』」
ザークは眉を寄せた。
「これも、お前が名付けたのか」
「はい! 死の森で採れた新芽を摘んだ葉っぱなので、デスサラダです!」
キャロットが自信満々に胸を張る。ザークはしばし沈黙した。
「……その発想しかできないの、才能だと思う」
――《提案します。『森の香り漂う、フレッシュベビーリーフ』はいかがでしょう》
「おお、それだ。同じ葉っぱでも、名前一つでこんなに変わるもんなんだな」
一つ、また一つと名前が変わるたびに、会議室の空気が明るくなっていく。
「おお……!」ガレオンが声を上げた。「なんか、急に美味しそうに聞こえます!」
「同感です」メルティナも頷く。「不思議と、食欲が湧いてきますね」
キャロットは、並べ直された料理名の紙を見つめ、じわりと目を潤ませた。
「……名前だけで、食欲湧きそうなネーミングですね……」
「お前の料理の腕は、本当に一流だと思う。……ただ、ネーミングセンスだけは、壊滅的だな」
「うぅ……返す言葉もありません……」
恥ずかしそうに俯くキャロットに、一同は思わず笑ってしまった。
ザークは並び直された料理名を、しげしげと眺めた。
「……これ、傾向としてはフランス料理系だな」
「フランス、料理?」
「ソースで仕立てたり、香草を効かせたり、素材を『マリネ』にしたり。……そういう系統の味付けと表現の仕方だ」
「そんな系統があるんですか……」
「他にもバリエーションはあるぞ。例えば、和食は――」
言いかけて、ザークは口を止めた。
「……いや、待てよ。そもそも、こっちには何がある? 塩、醤油、砂糖は?」
「それはあります。普段の料理にも使ってますよ」
「なら話は早い。……問題は、胡椒と、味噌と、発酵食品全般、それと保存食の技術だな」
「こしょう? みそ? はっこう?」
聞き慣れない単語に、キャロットが目を瞬かせる。
ザークは補助思考システムを呼び出した。
「――お前、胡椒、味噌、発酵食品、保存食の作り方、まとめて知ってるか」
――《知識としては保有しています。書き出しますか?》
「頼む」
ザークは差し出された羊皮紙に、AIが読み上げる内容を書き取っていく。
「まず胡椒。これは、辛味と香りを持つ実を乾燥させて挽いたものだ。肉料理にも合うし、風味づけに幅広く使える」
「実を、乾かして挽く……」
「味噌は、豆を発酵させて作るペースト状の調味料だ。塩と組み合わせて、独特のコクと旨味を出す。汁物のベースにもなる」
「発酵……食材をわざと傷ませるということですか?」
「傷ませるんじゃない、菌の力で旨味に変える、が近い。……あと、保存食。干したり、燻したり、漬け込んだりして、長期間保存できるようにする技術全般だな」
羊皮紙には、胡椒の乾燥・粉砕方法、味噌の仕込み方、発酵の基本原理、干物や燻製、漬物といった保存食の作り方が、簡潔にまとめられていった。
「これを渡しておく」
書き終えたメモを、ザークはキャロットに手渡した。
「材料が手に入りそうか、当たってみてくれ」
「……こんなに詳しく」
キャロットは、渡されたメモを大事そうに両手で受け取った。
「和食は、こういう発酵調味料で素材そのものの味を活かす料理だ。出汁を取って、優しく引き立てる感じになる。……逆に、中華なら、油と香辛料でガツンと食欲を煽る、強い火力の料理が多い」
「和食に中華……」キャロットの目が、みるみる輝き出した。「そんな着眼点、今まで考えたこともなかったです」
「出汁……なんだか、興味深いです。優しい味付けというのも、興味が湧いてきました」
「中華は、聞いてるだけで食欲が出ますね!」
「和と洋を組み合わせた、和洋折衷っていう手法もある」
「わ、ようせっちゅう……」
メモを取る手が、止まらなくなっていた。
「まずは、このメモにある材料が、どこで手に入るか調べるところからだな」
ザークがそう呟くと、キャロットは目を輝かせたまま、大きく頷いた。
一通りの体制が整い、食事も進んだ頃、ザークは表情を引き締めた。
「――最後に、一つ。急ぎの案件がある。魔晶窟の件だ」
あの日、洞窟の奥で感じた気配のことを、ザークは一同に語った。
「あの時、俺たちが戦った場所より、もっと奥だ。何かが蠢いている気配があった。……ただの魔獣の巣とは思えない規模の何かが、まだ眠っている可能性がある」
会議室に緊張が走る。
「体制も整ったばかりだが、これは急務だ。ガレオン一人には任せない。……全員で行く」
「「「「はい」」」」
声が重なった。
ザークは立ち上がり、窓の外――魔晶窟のある方角を見据えた。
「――いざ、魔晶窟へ。……と言いたいところだが」
「?」
「明日は、皆に一日休暇を取ってもらう。出発はそれからだ」
「え? 急務なのでは?」
真っ先に声を上げたのは、セレナだった。他の面々も、意表を突かれた顔をしている。
「急務だからこそ、だ」ザークは腕を組んだ。「一日しっかり休んでおいた方がいい。……オーバーワークで、良い結果は得られない」
妙に説得力のある物言いに、一同はしばし黙り込んだ。
「なるほど……」ドルシアが感心したように呟く。「合理的な判断ですね」
「さすがザーク様」メルティナも頷く。
その真面目な空気は、しかし長くは続かなかった。
「――じゃあ、明日はどこへ行きます!?」
真っ先に目を輝かせたのはガレオンだった。
「私、お土産屋さん、まだ全部回れてないんですよね」リリアも便乗する。
「私も、街の甘味処に興味が」ドルシアまでもが乗ってきた。
「あの、私にも……街を案内してほしいです」
控えめに、しかししっかりと手を挙げたのはセレナだった。
「お前もいるのかよ」
「だって、気になるじゃないですか。皆さんが普段どんな場所に行っているのか」
一気に緩んだ空気に、ザークは思わず盛大にずっこけた。
「ズコー! ……お前ら、休暇の使い道の話が早すぎるだろ!」
「だって、休暇取っていいって仰ったのはザーク様ですし」
「言ったが! 言ったが、そうじゃないだろ!」
賑やかな笑い声が、会議室に響いていた。




