村暮らし
幸せにしたかったのー
僕は普通の人間と言っても、そういうことにしておく、という謎の力によって、僕は今現在、崇拝されている。
僕の小屋には、連日、いろいろな食料や物資が供えられる。
断っても、みんな頷きながら拝んで供えていく。
もう受け入れよう。
僕はまだ、スーを作り出していない。
なんとなく、ホムンクルスに全てを代行してもらう、ということ自体を望まなくなった。
引きこもりたいという思いも、すっかり無くなった。
僕は今、村の子供たちに読み書きを教えている。
この国は、帝国から遥か西にあるロネという小さな島国だ。
街と言えるほど文明も進んでおらず、小さな村が点在していて、本も無い。
もちろん教育も進んではいない。
簡単な読み書きを教えるだけで、とても喜ばれる。
かわいい子供たちとの時間は、大変なこともあるけれど、楽しく幸せだ。
何より、山神様である僕に、邪な想いを抱く村人はいない。
ご飯を作り、多かったら村人にお裾分けに行き、ついでに立ち話もする。
小さな村だけど、いろんなことが起こって飽きない。
この前は、子供を助けようとした村長が、ぎっくり腰になったというので、ポーションで治療した。
野生動物の被害があったら、僕の結界で畑や村を守る。
村には魔法を使う者はいないので、やはり僕は山神様ってことになってしまうけど。
ここでの暮らしは楽しく、温かく、穏やかだ。
僕が僕らしく、暮らせる幸せを噛み締める。
僕は、前世を含めて、いったいどれくらいぶりだろう。
自分が生きていることに感謝している。
最初から、こういうところに転生させてくれよ、の回




