ラヒム
お金の大事さ。
宿に戻ると、スーはじっと待っていた。
ラヒムは、また寝たらしい。
まだまだ回復にも時間はかかるだろうから、寝た方がいい。
スーを呼び、清掃に行くことを話す。
スーはうなづき、僕についてきた。
清掃と言っても、場所は街の下水道だ。
誰もやりたがらない、キツイ、汚い、危険。
その代わり、報酬が他の場所よりも、2割高い。
1箇所を掃除すると、時間は関係なく、銅貨24枚。
銅貨50枚で銀貨1枚だから、2箇所やれば、あと少しで銀貨に届く。
宿屋が銅貨16枚だから、これだけでも、なんとか生きていくことは出来る。
森に入れない今は、これが僕らの生命線。
気合いを入れて、ボロ布を鼻と口を覆うように巻いて、スーと下水道に入る。
たまに、小型の魔物や野生動物もウロウロしているから、その時には討伐しないといけない。
これも、依頼に含まれての2割増しだ。
僕はスーに指示を出しながら、自分も細かいところや、背が低く小さい方がやりやすい狭い場所を掃除していく。
下水道はあちこちトンネルが掘られていて、細い場所も多いから、案外僕の出番は多い。
服ににおいも、汚れも付くが、気にしていたら仕事にならない。
僕は心を無にして、次々と、トンネルを掃除して回った。
スーのスピードのお陰で、わずか2時間ほどで、清掃が終わった。
お金より大切なものって、たくさんあるよね




