はじめの一歩か2歩
森ってやつぁ
僕は、怪我人が生きていたことに安堵しながら、冒険者ギルドに向かった。
受付の周りには、たくさんの冒険者たち。
口々に、森での魔物討伐失敗について話している。
「魔物の群れにやられたらしい」
「あいつがなぁ」
「今、森には入れねぇらしいぞ」
「偉いやつらが、なんかやってるって」
そんな話の中に、人の名前も聞き取れた。
「ラヒムがリーダーじゃなあ」
「あいつは駄目だ。あんなのにくっついて行ったのが、運の尽きだな」
「門番の話じゃあ、あいつだけ生き残って帰ってきたらしいぞ。ほんと、野犬以下だな」
生き残って帰ってきた、、、?家にいるあの男のことか?
ラヒムっていうのか。
それにしても、評判最低だな。
ずいぶんひどい奴を助けたのかなぁ。
そんなことを考えながら、受付で依頼を確認する。
今日は、やはり森は禁域になっており、依頼は街の清掃くらいしか無かった。
もちろん、清掃に決めた。
稼いでなんぼだ。
早速、手続きをして、場所を聞いてから宿へ一旦、帰る。
スーと一緒に行くからだ。
僕1人じゃあ、1日かけても終わらない。
宿へ戻る途中、見慣れない鎧を着けた集団とすれ違った。
上等な服、靴、見事な装飾の剣、揃いの鎧。
気品まで漂っている。
底辺で生きてる僕とは、住む世界の違う人達。
視線を合わせないよう気をつけながら、観察したけれど、それ以上は知りたいとも思わなかった。
きっと、何かが起きてるんだろうけど、僕には関係ない。
僕は、目の前の仕事をして、食べ物と宿代を稼がなきゃ。
油断しちゃなんねぇ




