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―――サラ視点―――
私は今どこか分からない部屋に閉じ込められていた。
長年使われていなかったのだろう。至るところに埃が積もっている。
そして、勿論電気が付いてるわけもなく小さな小窓から射し込む光だけがここの照明となっている。
だがその光もこの部屋の雰囲気を不気味にしている要因の一つだろう。
暗いのが嫌いな私でも光がない方がマシと思ってしまえる程に。なにせ小窓から射し込む光の色がおかしいのだ。普通の太陽光ではありえない赤色をしている。
赤と言っても明るい赤などではなくどちらかといえば赤と黒を混ぜた感じの色だった。
ここに入れられた時から薄々は気付いていた。
ここは『監禁部屋』なのだと。
⋯⋯一体私が何かしただろうか。いや私達がだ。
⋯⋯⋯⋯本当に突然だった。
⋯⋯もう一度会いたい。⋯⋯⋯もう一度だけで良いから。
⋯⋯まだちゃんとしたお別れができていないのだ。
⋯⋯⋯悔しい。⋯⋯本当に悔しい。
⋯⋯自分のひ弱さがどうしようもなく腹立たしい。
⋯⋯⋯もし。⋯もしあの時抵抗できるだけの力が私にあれば。
心の中からふつふつと湧いてくる様々な感情。
今私の顔はいろんな感情がごちゃまぜになってぐちゃぐちゃになっているだろう。なんて情けないことだろうか。
そして最も心残りなのが、言葉にして弟にお別れをできなかった事だ。ずっと後悔している。もう一度だけでいいから⋯⋯⋯。
だがそれももう過ぎた話だ。もう全てが遅い。
不安が胸中を渦巻いて支配する。
「これからどうなるんだろ、私。⋯それにあいつ今なにしてんだろ。ちゃんと悲しんでくれたかな⋯。まさか助けに来たりはしないよね⋯。なんてね⋯。あいつもそこまで馬鹿じゃない⋯⋯はず。それに⋯来てくれたとしてもあいつの力じゃどうにもなんない。でも⋯。もう一度会えなら⋯⋯。二度と離さないのに⋯⋯」
心が軽くなったような⋯気がする。
不安で心が押しつぶされそうになった。だがなんだかあいつの事を考えると心がぽかぽかする。今の状況も忘れてちょっとだけ幸せな気分になれる。なんだろこの気持ち⋯⋯。
無駄だというのは分かっている。だがどうしても助けを求めてしまう。
「⋯⋯早く助けてよ⋯。シド⋯⋯」
瞬間、ポツリ、ポツリとサラの大きなエメラルドグリーンの眼から涙が溢れ出てきた。
だが、この呟きを聞いている者、ましてや答えてくれる人がいるはずもなく聞こえてくるのはサラの嗚咽だけだった。
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聞いている人物はいない⋯⋯。
⋯はずだった。
「サラ姉⋯?⋯今、確かに⋯⋯。メア。急ぐぞ」
だが一匹の復讐者は確かにサラの意志を感じ取っていた。
メアには感じ取れなかったようで首をかしてげていたが、早く終わらせたいという気持ちは一緒だったようで重々しくそれに同意した。
そして、二人は歩みを早めて進み始めた。
感想よかったら。




