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一緒に食べよう!
お昼には川岡はすっかりクラスに馴染んでいた。お昼には仲のいい者たちが集まるため、机の移動が始まる。
上田にはそんな事は関係ない。まずは山本のために、パンを買いに行かなければならない。それも、祖父の家からくすねてきたお金で。
上田がいつものようにパンを買いに行こうと立ち上がった時だった。川岡が上田の手を掴んだ。突然手をつかまれた事で、ぎょっとした表情を川岡に向ける。
「どこ行くん?」
「えっ、あ、うん。パンを買いに」
その言葉に、川岡が上田の机の中を覗き込み、お弁当を指しながら言う。
「お弁当持ってきとんのんとちゃうん?
一緒に食べよう」
「えっ、あ、うん。
そうなんだけど。パンも買いに行かないと。
僕の役目なんだ」
「役目?
誰のための?」
川岡の言葉に答えを言えない上田が立ち尽くしたまま、川岡に腕を掴まれている。このままではパンを買いに行き遅れると思った、山本が勢いよく立ち上がると、怒声を上げた。
「こら、転校生。
邪魔すんな。
そいつは俺のパンを買いに行く役目があんだよぅ」
その声に川岡が振り向いた時、山本が怒りの形相で立ち上がり、川岡を睨み付けていた。




