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こいつらではあかんわ

 「小谷先生。

 どうなんですか?」


 教頭が、真面目な顔で小谷にたずねた。

 山口が教頭から小谷に視線を戻し、じっと見つめる。


 「はい。

 いたずらが過ぎる面はありましたが、上田本人もクラスの者たちもいじめだとは言っていませんので、いじめは無いものと。

 いたずらに関しましては、明日ももう一度注意しておきます」


 「そうですか。

 いじめがあったとなると、問題ですからね。

 頼みましたよ」


 教頭がいたずらと言う言葉に安堵したような表情を浮かべ、それ以上の事は聞きたくないとばかりに、小谷の答えに何度もうなずくと、二人に背を向けて、自分の席に戻って行く。

 聞きたい言葉だけを聞きに来たかのような教頭の態度に、山口が唖然として固まってしまっている。


 「ま、そう言う事です」


 小谷はそう言うと、自分の机に向かいなおして、ペンを手にして書類に目を戻した。


 「はぁ」


 深いため息をつくと、山口は立ち上がり、職員室を出て行きながら、ぼそりと言った。


 「やっぱり、組織防衛か。

 こいつらではあかんわ」

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