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SEVENS OCEAN  作者: おきゆむ
8.さよならアイリン
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アクエリアスの力

なので、水柱を出した瞬間に私はすぐさまその場から移動していた。


子供たちを捕らえている残りの王国兵士を倒すのが目的だ。


私は自分の身体が自分の身体ではないような動きで、パウロを押さえつけていた兵士をアクエリアスから放った水撃で吹き飛ばした。


サマンサを操っていたように、私もアクエリアスによって操作されている。


いや、意識はしっかりあるので、どちらかといえばアクエリアスと同化しているような感覚だ。


「パウロ!大丈夫!?」


自由になって立ち上がったパウロに訊ねる。


「ナナミ…?一体、何が起きてるんだ…?」


パウロが私を見て驚く。


だが、説明している暇はない。


「ごめん、後で話す。とりあえず私について来て!今は少しあいつを足止めしているけど、すぐに襲ってくる筈。その前に皆んな助けないと!」


「…分かった」


私はパウロを連れて、皆んなの元へと向かう。


とりあえず、二人は倒した。


あとは八人…


アッサラームが身動きを取れるようになる前に出来れば王国兵士は全て片付けておきたい。


とアクエリアスの考えが私の脳や身体に伝わってくる。


私とパウロは入り口と反対方向に駆けていく。


普通ならパウロの方が断然足が速い筈なのだが、驚くことに今は私の方が圧倒的に速く、気がつくとパウロを置いていっていた。


そして、トンヌラとクッキーが二人の王国兵士に捕まっているところへと先に辿り着く。


「ナナミ!」


トンヌラが私の姿に気がついた。


「伏せて!」


私は走りながら二人にそう叫んだ。


すると、二人は両手を後ろで押さえられているせいであまり身動きは取れないが、出来るだけしゃがんでみせた。


『よし、それで充分だ』


アクエリアスがそう言うと、私はやや高めに剣を薙ぎ払う。


すると、二人の王国兵士の丁度頭の高さに水平な水の刃がヒットした。


王国兵士たちが後ろに吹き飛んでいく。


私は足を止めずに次へと走り出す。


「あとからパウロが来るから合流して!」


去り際にそう叫ぶと、自由になった二人が分かったと返事をするのが背中越しに聞こえた。


次はサマンサとプリンのところへと辿り着く。


辿り着いた瞬間、近くにいた兵士二人の足元から水柱が立ち上がる。


兵士たちは悲鳴を上げながら二階の高さくらいまで水柱に押し上げられ、水柱が消え去ると今度は一気に地面まで叩きつけられた。


「ナナミ!まだ子供たちが!」


サマンサが私に抱きついた。


「あの子たちが隠れてる食堂に兵士たちが二人向かったの!」


プリンが私のマントを掴んで子供たちを心配する。


二人ともアイリンの死を知っているにも関わらず、それを出さずに自分より幼い子たちを心配している。


それに思わず、二人をぎゅっと抱きしめた。


「待ってて、すぐに助けてくるから…」


私はそう彼女たちの耳元で囁いて、二人から離れて食堂の建物へと向かう。

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