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SEVENS OCEAN  作者: おきゆむ
8.さよならアイリン
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わたしに力を貸して

更に遠くでサマンサとプリンがアイリンの死を知って泣き叫んでいるところを王国兵士によって捕まった。


…このままだとアイリンが守りたかったものが全て壊れる。




させない…


そんなことは絶対にさせない…




私はアイリンから離れてスッと立ち上がった。


ブルーにニオの村で買ってもらったイエローパステルカラーのマントがアイリンの血で染まっていた。


私が立ち上がったのを見て、兵士の中ではリーダーであろう男が歩み寄ってくる。


「…大人しく投降すれば痛いことはしない。さあ、こっちへ来るんだ」


男がそう言って手を差し出した。


私はその手を取る代わりにアクエリアスの柄を握る。


「絶対に許さない…」


柄を握る手に力が入る。


「お願いアクエリアス!私に力を貸して!」


私の叫び声に歩み寄ってきた兵士が思わずたじろいだ。


『分かった。剣を抜いたら俺様を絶対に離すなよ。あとは俺様が導いてやる』


その言葉に私は初めて鞘から剣を抜いた。


いや、私が抜いたんじゃない…勝手に剣が抜けたんだ。


それにアクエリアスも怒っていることが伝わってくる。


私は鞘を左手に持ち、右手で剣を構えた。


剣の構え方なんて分からない。


でも、剣が勝手に構えてくれる。


「…逆らうなら痛い目に遭うぞ。止めるんだ…これ以上、血を流したくはない!」


とリーダー格の兵士が私を説得する。


しかし、次の瞬間、その兵士は宙を舞った。


男は悲鳴を上げて、激しく地面に打ちつけられる。


アクエリアスが軽く剣を振ると同時に突然現れた水流が男を宙へと舞い上げたのだ。


その光景にアッサラームが拍手して応える。


「流石は喋るメアだ。どう見ても素人の少女がこれだけの力を扱えるのだから」


その言葉に私は鋭くアッサラームを睨みつけた。


「許さない…あなたは絶対に許さない」


「王国兵士ごときを倒したからと調子に乗るなよ…まあ、そこまで死にたいと言うのなら私が遊んでやろう」


アッサラームが両手を上げる。


おそらく、またあのアースハンドとかいうものを出すつもりだろう。


その時、アクエリアスが私に指示を出した。


言葉ではない。


おそらく、アッサラームもアクエリアスの声を聞き取れるからだ。


直接、剣から私の身体にアクエリアスの意思が伝わる。


アッサラームがアースハンドを出す前に、アクエリアスが大きく動いた。


実際には私がアクエリアスを振るったということになる。


その瞬間、私の目の前に大きな水柱が渦を巻いて上昇した。


アッサラームを巻き込むように…


しかし、アッサラームは素早く出したアースハンドを盾にして身を守っていたのでおそらくほぼダメージはないだろう。


だけど、私たちの目的はアッサラームを攻撃することではなかった。

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