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SEVENS OCEAN  作者: おきゆむ
8.さよならアイリン
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アッサラーム②

しかし、アッサラームは倒れるどころか平気な顔をして立っていた。


「へぇ…土のルウを得意とするタイプか。奇遇だねぇ。私もだよ」


アッサラームはそう言ったあと、地面に手を当てていとも簡単に揺れを止めた。


アイリンは再度、同じ力を使うが何も起きない。


「くっ…力が抑えられているのか」


とアイリンが地面から手を離して後ずさる。


「残念だ…タイプは私と一緒だが、能力がまるで違う。私のルウはそんなチンケなものではないからな。

仕方ないから本物を見せてやろう」


アッサラームが不敵な笑みを浮かべて、地面に向かって手を伸ばす。


「なるべく地面には触れたくない。手が汚れるからね」


とアッサラームがそう言った瞬間、地面から大きな土で出来た手が現れる。


私は思わずそのでかい手を見上げた。


ルウの具現化…


ノアニールさんとの戦いの時にブルーが言っていた。


ルウを具現化するのは相当な使い手だと…


アイリンが危ない…


その手は一気に上昇して、アイリン目掛けて勢いよく下りてきた。


寸前のところでアイリンの手を引いて助ける。


避けたが、手が地面にぶつかった衝撃で私とアイリンは吹き飛ばされた。


「ボス!ナナミ!」


パウロがすぐ駆け寄ってきた。


「大丈夫だ…ありがとうナナミ。助かった」


アイリンがすぐに立ち上がり、私の手を取って言った。


すぐさまアイリンに引っ張って立たせてもらう。


「アイリンも逃げよう!」


アッサラームのルウの凄さを目の当たりにして、思わず出た言葉だ。


…あんなのに敵いっこない。


「…皆んなで逃げるなんて無理だ。誰かがやつを引きつけないと…」


とアイリンが首を小さく横に振る。


「なら、俺が引きつける。その間にボスとナナミは逃げてくれ!」


とパウロが言い捨てて、アイリンの腰にある短剣を素早く抜き取り、アッサラームに向かっていった。


「やめろ!パウロ!」


咄嗟のパウロの行動にアイリンが手を伸ばして叫ぶ。


しかし、パウロは止まることなくアッサラームに短剣を振り下ろす。


だが、振り下ろす前にパウロの体が土の手によって捕まえられてしまう。


そして、パウロを掴んだまま土の手は上昇していく。


「パウロ!」


アイリンが見上げて叫ぶ。


「私に短剣で斬り掛かるなんて悪い子だ。悪い子にはお仕置きが必要だな。このまま、握り潰してやろうか?」


アッサラームの言葉にアイリンが逆上して素手で突っ込んでいく。


しかし、アイリンはアッサラームの手前で右手を土で覆い剣のようなものを作り出した。


「パウロを離せ!」


アイリンが土の剣でアッサラームを攻撃する。


だが、突然アイリンの背後から大きな手が現れた。


「何!?」


すぐさまアイリンがその出てきた土の手に捕まってしまう。

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