今宵は宴①
窓を見上げるとオレンジ色の空が目に入ってきた。
もうすぐ日が暮れる…
もしかしたら、ブルーが山で私たちをずっと探しているかもしれない。
事が落ち着いたにも関わらず、そのことが心配で心から現状を喜べずにいた。
かといって、アクエリアスやアイリンが言うように今から山に戻っても、すぐにブルーと合流出来る保証はない。
夜の山には獣や盗賊に遭遇する可能性もある。
この子供たちだけの集団フリーダムと違って、本当の盗賊の中には命を奪ってから金目の物を奪う者たちもいるとアイリンが言っていた。
現に私がフリーダムの罠に捕まった山には旅人の死体がたまにあって、フリーダムの子供たちも何度か見たことがあるらしい。
その話を聞いているだけで、思わず震え上がってしまう。
ブルーと一緒にいる時なら心配はいらないが、アクエリアスがいるとはいえ私一人では私も死体になりかねない。
という訳で今夜は大人しくここに泊めてもらうことにした。
あれから、私はアイリンと子供たちに歓迎されて、夜の宴に招待されることになったのだ。
宴の準備が整うまで待っててと言われたので、私は案内された建物の中で木の椅子に腰掛け、テーブルに肘をつきながら窓を見上げている。
オレンジ色に染まる空を見ながら、このフリーダムに歓迎された直後にフリーダムのメンバーについて紹介されたことを思い出していた。
フリーダムのボスはアイリン。
聞くと私と同い年だった。
たしかに見た目は同年代の若さに見えたが、中身はまるで違う。
思わずアイリンのしっかりさを少し見習わなきゃと反省した。
次に年齢が上なのが、あの赤茶色の髪をした男の子のパウロだ。
歳は15でどうやらフリーダムの副リーダー的存在らしい。
そのパウロと一緒にいた男の子二人がトンヌラとクッキー。
共に13歳という若さだ。
続いてアクエリアスが身体を操っていたサマンサという女の子は11歳で、一緒にいた女の子はプリンといってサマンサのひとつ上だそうだ。
その他にも名前までは聞いていないが、男の子が六人、女の子が四人いる。
男の子は11歳が二人いて、あとは10、9、8、7歳、女の子の方は10歳が二人にあとは8歳と7歳と幼い子ばかりだ。
合計16人。
でも、実際に盗賊みたいなことをしているのは半数で、あとは料理や洗濯、下の子の世話をしているらしい。
…本当に大人が一人もいない。
だからこそ、アイリンはあんなにもしっかりしているのだろう。
私が彼女なら、はたしてあの子たちのリーダーを出来るだろうか…?
同い年ということが私にそんなことを考えさせる。
『どうした?ブルーのことが気になるのか?』
アクエリアスがふと私に話掛けてきた。
その言葉に呼び名がアイツからブルーになってると思わず突っ込みたかったが止める。




