地下の牢屋②
常時、明かりを灯し続けているなんて、なんて便利なんだろうとルウの力に感心する。
格子は鉄で出来ていて、地面や壁は石だ。
しかし、格子は所々錆び付いていて、随分と古びた印象を受けた。
もしかすると…と私は立ち上がって、扉の鍵の部分に目を向ける。
鉄格子の扉は見開き扉になっていて、その扉に鍵が掛かっている。
扉にはノブが付いていないので、手で扉を押してみた。
すると、随分とガタガタしていた。
…もしかしたら、なんとかなるかもしれない。
幸い見張りはいない。
階段を見ても誰かが下りてくる様子もないことを確認してから、私は扉から少し離れた。
そして、勢いよく扉に向かって体当たりした。
痛っ!
扉に弾かれて、地面に倒れる。
生きてきて初めて扉に体当たりした。
きっと、少し前までの私が知ったら仰天するだろう。
ゆっくりと立ち上がった。
痛いけど、諦めない。
少しだけど手応えはある。
「もう一度…」
そう呟いて、また扉から離れた。
そして、再び勢いをつけて扉に体当たりする。
…しかし、扉は開かなかった。
でも、体当たりした瞬間は、何か開きそうな気がするくらいグラついている。
…よし、まだまだ!
体当たりを続けた。
何回も何回も…
同じ体勢で体当たりすると痛いので、体勢を変えて試みる。
開きそうでなかなか開かない…
私は地面に項垂れた。
身体中が痛む。
右肩を捲ると青く腫れていた。
息が切れ身体中が汗まみれだ。
…でも、気持ちは折れていない。
扉を睨むように立ち上がる。
…今度こそ開けてやるんだから!
と気合いと勢いをつけて体当たりした。
勢いをつけ過ぎで反動で地面に叩きつけられる。
痛っ!
痛みで瞑った目をゆっくりと開けて扉を見た。
しかし、扉は閉じたままだ。
…駄目だ。
と半ば少し気持ちが折れた時、扉がまるで意思を持ったようにゆっくりと開いた。
開いた!
と思わず口に出しそうになったので手で口を押さえた。
危ない危ない…せっかく開いたのに気づかれたら元も子もない。
しかし、扉を開けられた嬉しさが込み上げてくる。
…私もやれば出来るじゃない。
と自画自賛する。




