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SEVENS OCEAN  作者: おきゆむ
5.ブルー
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35/107

なないろのブルー②

と手をくいくいとさせて挑発した。


「…て、てめぇ!」


飛んで地面に叩きつけられた男が体勢を整えて立ち上がる。


「兄貴!こうなったら得物を出して二人でやりましょうや」


ともう一人の男が腰から何かを取り出した。


短剣だ。


兄貴と呼ばれた男も同じように腰から抜刀する。


それでも、青い髪の男の人は平然としていた。


肩に掛けてある大きな剣は宣言通り抜く様子がない。


相手は武器を持っているのに大丈夫かなと少し不安になる。


威圧感のある声を出して男たちが青い髪の男の人に襲いかかった。


一瞬、思わず目を瞑ってしまう。


すぐにゆっくりと目を開いた時には男たちは短剣を手にしたまま地面に伏せていた。


すると店内から歓声が上がる。


店の中のさっきまでの緊迫した空気が一瞬で消えた。


おそらくあの男たちを青い髪の男の人が倒したので、逆らっても報復を受ける心配がなくなったからだろう。


地面に伏せている男たちはもうピクリとも動かない。


何が起こったのかは分からないけれど、あの人の圧勝だ。


「良かったな嬢ちゃん。これで奴隷にならなくて済むな?」


いつの間にか隣にいた店主が私に囁いた。


「こ、こんなことをしてただで済むと思うなよ!」


金色の髪の男が逃げ腰でそう叫ぶ。


「おい、待て!」


逃げようとする男を青い髪の男の人が呼び止める。


「その剣を返して貰おうか?あと、逃げるならこいつらをちゃんと連れて行け」


すると、金色の髪の男がアクエリアスを地面に放り投げて、二人の男を見捨ててさっさと逃げていった。


「…やれやれ、こいつらどうすんだよ?」


と困った顔で青い髪の男の人がアクエリアスを拾った。


そして、アクエリアスを持って私の方へと歩いてくる。


私の周りにいた客を店主が道を空けてやれてと避けさせたので、青い髪の男の人と私の間に人がいなくなった。


さっきは助けてくれなかった店主が今はかなり優しい。


「ほら、大事な剣なんだろう?」


青い髪の男の人は私の目の前で立ち止まり、アクエリアスを私に手渡した。


「あ、ありがとうございます」


お礼を言ってアクエリアスを受け取った。


「いくらお腹が空いていたからって、ちょっとは相手を考えた方がいい…」


男の人の言葉に軽率だったと反省する。


「…すみません。助けて頂いて本当にありがとうございました」


顔をしっかりと上げてもう一度お礼を言う。


すると、青い髪の男の人が私を見て少し驚いた表情で固まっていた。


「…どうかしましたか?」


もしかして私に心当たりがあるのだろうか?


まさか、この人が六倉さんが言っていた人…?


「…い、いや、何でもない。少し知り合いに似ていただけだ。俺はこれで失礼する…」


と踵を返して男の人は店から離れていく。


「待ってください!」


思わず呼び止めた。


私の声に彼は立ち止まり、顔だけこっちを向けた。


「何だ?俺に何か用か?」


少し無愛想な口調に一瞬たじろいでしまうが、思いきって訊いた。


「あの、あなたはもしかしてロックさんの知り合いの方じゃないですか?」


心の底でそうであって欲しいと願う。


「悪いが人違いだ。俺にロックなんて名前の知り合いはいない」


と私に告げると青い髪の男の人は店から離れていった。


「残念だったな。いい男だったのに…」


私の横で店主が何か勘違いをしている。


「…そ、そんなんじゃないです。本当に私が探している人ではないかと思っただけです」


と反論しても、はいはいとあしらわれてしまう。


もう…


というか、まだ私は代金を払っていない。


あの金色の男はさっさと逃げてしまったし…


どうしよう…

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