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不幸な転生エルフ、復讐を誓う~怪物と呼ばれ異端の力を使い惨劇を~  作者: 月のウサギ
第一章 邂逅と第一の復讐
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予想外で予想内の暗殺

「くー……。」

「ぬおおおおおお……。」

俺は日課なのかわからないが、寝起きの悪いエラを着替えさせ、背負って食堂までやって来た。

エラの奴……、寝起き悪すぎるだろ……!こっちもこっちで苦労が絶えない……。


「あ、ルーナさん、それに……エラさん?」

「お、また二人できたのかよ……。席が隣ってだけで仲良いよな、お前ら。」

「本当ですね。何か理由でも?」

シルクとアビー、ケネスがどおやら席を取ってくれてたようだ。取りあえず、エラを席につかせよう。

「一応、寮の同居人だしな。」

「くー……。ルーナは、昔からいい人だよ~。」

やっとエラの頭に血が流れはじめたようだな。

「えっ……?ルーナさんとエラさん、同居しているんですか……?」

「え、それ本当か!?」

「ルーナ君……人として間違えた行動をしないように……。」

おい、ケネス。俺がそんなにイカれた奴だとおもってるのか?

「???」

しかも、エラは頭の上に?マークを一杯出してるし……。

「ルーナ様、エラ様……、お食事をお持ちしました。」

「お、ありがとな、アースリア。」

「では、私はこれで失礼します。(……黒兎め……。ルーナ様に近づくようなら駆除しないと……。)」

アースリアの奴、いつもより不機嫌だったのか無表情だったな……。しかも、恨み言のような言葉も言ってたし、これからは怒らせないように注意しないと……。

「今のはルーナ君が悪いよ……。」

「ま、私でもわかるほどの感情だったよ……。」

「ルーナ君……、身内のこともしっかりと見たほうが良いよ。」

なんか、三人から哀れな動物を見るような視線を感じる……。

「くー……。」

「寝るな!」


=======

今日はアルヴ教の教王がこの街に来て、学園の生徒たちに説法をするらしい。

「ま、俺には関係ないがな。」

俺はシルクたちと離れ、学園内で一番人気の無い場所に寝転がっていた。

エラは用事があってどこらに行ったし、シルクたちは一応アルヴ教の信者だから説法に行ったし、アースリアは万が一の為に、姿を消して教王の監視を自主的にやっているし、俺にはやることが無いんだよな……。

「……おや、そこに誰かいるのか?」

「誰だ!?」

唐突に声をかけられ、俺は腰に着けた『アビス』から愛用の剣を取り出し、構えた。

油断した。

気を緩めていたとは言え、背後を取られるとは不覚だった……!

「君は……確か一年の首席だったか。何故ここに?」

俺に話しかけてきたのは俺と同じくらい背が高く、白磁のような白い髪をポニーテールにし、可愛いと言うよりも凛々しい顔立ちをした、甲冑を模倣したかのような制服を改造したヒューマン少女だった。

一応、この学校にも制服はある。が、校則で貴族以外は着てはならないと言うルールがある。其処そこから考えてもこの少女は貴族の家の者か……。

「……そちらこそ誰だ?」

「む、こちらも失礼した。私の名はアネモ・フォン・デューク。この学園の三年、生徒会長をしている者だ。」

アネモは右手を胸に置き、誇らしげに胸を張った。

デューク家……、確かこの国の公爵家で元は騎士だったが戦で手柄を立て、成り上がった一族だったな。それせいで他の公爵家から嫌われているとかいないとか。

「俺の名前はルーナだ。」

「ルーナ殿か。して、ルーナ殿はここで何をしているのだ?」

「……ただの暇潰しさ。」

説法を聞いていないとなるとアネモはアルヴ教の信者ではないっぽいし、そちらも似たようなものだろう。

「私は、家の位目当てですり寄ってくる輩を撒き、いつも見つからないここに来ているのだ。そのせいで教王の説法を聞けなくて残念だ。」

アネモは少し残念そうな顔をした。

目の動き、表情筋の動きから見ても嘘は言っていないようだ……。

「そういえば、ルーナ殿は何故この学園に入ったのですか?先程の反応を見るにかなりの実力者。騎士団に入ったほうがより強くなりますよ?」

アネモは不思議そうな顔をして、俺の顔を覗きこんだ。

あの反応一つでここまでいくのか……。いや、そうでなくてはこの学園の生徒会長なんてやっていないだろう。

「……目的があるからだ。」

「目的?なんですかそれは。」

「……夢に向かって突き進むためですよ。」

俺の夢が勇者たちに復讐することなんて、口が裂けても言えないけどな。

「……あれ?あそこにいるのはエラか?」

講堂の裏手にあるこの場所から、よく見ると講堂のすぐ裏からエラが出て来て、急いでどっかに行ってしまった。

……何してんだ、あいつ。まぁ、予想はできるけど、それだと誰が、と言う質問になるしな。

『ルーナ様、緊急の連絡です……!』

突然、頭の中にアースリアの声が響く。

……あー、これはあれだな。


『教王が……何者かに暗殺されました……!』


やっぱりな。

「それじゃ、俺は行くで。」

「ん?あぁ、私の時間潰しの手伝いをしてくれて感謝する。」

俺はアネモから離れ、エラ(・・)の後を追う。

俺の予想が正しければ、エラは基本的に依頼でしか暗殺をしない。そして、依頼者にとって不都合な存在は確実に口封じの為に殺される。

そして、今回の事案を入れると、『教王を暗殺し、依頼者にとって不都合な存在である暗殺者を殺す。』という予想が建ててれる。

つまり、エラは確実に殺されてしまうということだ。

「間に合ってくれよ……!」



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