寮の同居人
「ここは……?」
確か、剣が体に刺さって……出血多量でぶっ倒れたんだったな。
「……知らない天井だ。」
しかも、薬品のきつい匂いがする。恐らく医務室と言ったところか。体の魔力……三割程ないが今も回復を続けているな。傷の痛みはないし、傷も治ってる。
「問題はなくなったな。」
てか、レティーナ先生は……弱かったな。正直に言って雑魚だ。レティーナの攻撃方法は基本的に魔道具頼りの一発芸だ。噂では糞魔法使いや屑聖職者は呪詛や状態異常系の魔道具を使うと聞いて魔道具の効果を消す魔法程度なら既に開発してある。
それを使えばあっさりと倒せたけど……秘密兵器みたいな扱いだから使わなかったけど。
「さて、出よ
「「「させるかあーーーーーーー!」」」
「ごふっ!?」
だれかが起きようとした俺の体に体当たりしてきやがった!?
「だっ、誰だ!?」
「ルーナ君、いくらポーションをかけて傷を治しても血は直らないから安静にしてください!!」
「ルーナはちょっと安静にしときなさい!傷は治っても体力は回復しないんだし。」
「本当にそうですよ!?」
シルク、アビー、ケネスかよ……!
「もう大丈夫だって……!」
『全く、ルーナ様は無茶しすぎです!』
しかも、アースリアも来ていたのか……。
「すまねぇな。」
「それについては別に構わないわよ。私は貴方たちの戦い見てたんだし。」
……はい?アビーのやつ、俺とエラの戦いをみていたのか?
「ほら、私が使った魔法は強化魔法だから、先生の熱波にもギリギリ耐えれたのよ。」
ほぇー、そうなんだ。まぁ、火力を抑えてた耐えれたのもあるだろうけど。
「それでは、私たちはこれで部屋に戻ります。あ、アースリアちゃんと一緒に寮には向かってくださいね。」
「わかった。」
三人とも、そそくさと出ていったな。
『では、行きましょうか。』
「いや、その前にやりたいことがある。」
俺はベッドから降り、薬品の入った小瓶を幾つか持ち出し、近くに置いてあった『アビス』にいれる。
『ルーナ様、一体なにをしたのですか?』
「あの屑聖職者を殺すための手段、その一手だ。」
『!?』
入れたのはどれも致死性を持った毒物だ。古今東西様々な暗殺に毒物が使われたように簡単に相手を殺せる。
(まぁ、これだけじゃ足りないけどな。)
けどこれだけじゃ足りない。あいつを地獄の底にまで落とすには毒殺だけじゃ足りない。地位も名誉も何もかもを落とす為にはこれだけじゃ足りない。
「よし、終わったし寮の方にいくか。」
『あっ、わかりました。では、案内します!』
「それと、幾つか頼み事があるから、それをやってくれ。」
俺は、『アビス』からとあるメモが書かれた紙をアースリアに渡す。
「少々難しいけど頑張ってやってくれ。」
『はい!ルーナ様の願い、なんとしてでも成し遂げます!』
=======
アースリアに支えられながら寮までついた。
「(そういえば、寮の部屋はどこにあるんだ?)」
『あっ、はい。確か北側の部屋の105号室とのことです。』
北か、確か日当たりの良い方向の南は主に貴族が使い、北側は平民が使うという仕来たりらしい。……まぁ、身分が違う相手と一緒になると大変だからな。価値観も何もかも違うのだから。
『あ、つきましたよ。』
「(おう、ありがとな。じゃあ、さっき渡したメモの指示通りに色々とやっておいてくれ。)」
『はい!』
アースリアは用事を済ませに行ったから入るか。
「おっじゃましまーーす。」
中はよくあるような二段ベッドや二人分の勉強机、そして二つのクローゼット。てか、なんで二人分?誰か同居する人でもいるのか?
「……ルーナ?」
「……エラ?」
扉のすぐ近くにあるもう一つの扉から髪にタオルを乗せた裸のエラが何故か濡れたまま出てきた。
「ちょっ!?おま……!取りあえず拭いて服着てから出てこいよ!?」
「……見られたところで減るものじゃない。」
お、女として死んでいるってやつか……?冒険者は男女で同じテントで寝ることも少なからずあるけど、ここまで死んでいるやつは初めてだぞ……!
「とっ、取りあえずさっさと服を着ろ!俺は外いるから!」




