↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/239

剣魔祭開幕

『それでは選手入場です!』

実況の人の声とともに俺たちはコロッセオに出る。

コロッセオの中から見る人たちは壮観とともに哀れだと言える。多くの人たちが自分の住む地で凄惨な悲劇が起きていることも知らず、ここまで娯楽を見に来るとはな。

(そして……。)

俺は前方にある貴賓室を見る。

あの中に『ウッド』の原材料の密輸、違法奴隷に手を出している屑がいる。この大会が終わった時がお前らの命が潰える瞬間だと知らずにゴマを擦っている、これもまた人の業なのかもな。

「――――と言うわけで開会宣言は終わります。」

『では、選手は前の台座に移動して下さい!』

俺が貴賓室の貴族たちを見ていたらどうやら開会宣言が終わり、他の選手たち移動を始めたため、パーティーの奴等と離ればなれとなってしまった。

集中しすぎるのは悪い癖だな。仕方ない、か……。いや、ある意味正解か。俺たちは全員の戦闘能力が高い反面、それを会わせるほどの連携の訓練はしてこなかった。つまり、初めて会った時と同じように孤独の戦いとなるだろう。

……あれ?なんで孤独って言葉になってしまったんだ?まぁ、いっか。

『はいはーい、皆さん台座に乗りましたね!』

俺は台座に乗り、その上で小さく足踏みをする。

台座は写真で見た古代マヤのような祭壇と良く似ているがその装飾はどこかヨーロッパっぽい。それに……これに使われている魔鉱石は『オリハルコン』。しかも、かなりの高純度な物だ。これなら失われた魔法(ロスト・マジック)の一つと呼ばれている『異世界間への転移』を実行できるかもな。

『では、カウントダウンを始めます!!三、二、一!』

『『『『『三、二、一!!』』』』』

実況の掛け声と共に会場にいる平民たちが声を張り上げてカウントダウンをする。

さて、始まるようだ。俺も少しわくわくしてきたぜ。

『ゼロ!転移!』

実況の掛け声と共に俺の視界は白く塗りつぶされ、得体の知れない浮遊感に襲われる。


==========

「……ここが、転移先か。」

白く塗りつぶされ、倒れこんだのか寝転がっていたため立ち上がり、辺りを見渡す。

辺りにはゴツゴツした岩があり、地面は傾いている。それに、見える(感じる)範囲には俺のパーティーのメンバーはいない。

感じるのは……敵だけだ!

「シャア!!」

「ぐぺっ!?」

俺と同じように意識を取り戻した男に近づき頭を太ももで挟み、そのまま回転して岩に顔面をぶつけ、腰に装備していたナイフを肺に突き刺す。

すると、男は白い光と共にどこかに消えてしまった。

成る程、これがこの世界からの退出か。致命傷を負わせた瞬間光になったことから見ても致命傷を負わせればこの世界から出れるのか。

「……おっ?」

突如、腕に装着した魔道具に填められた水晶が水色に光り、点滅を始めた。

これはなんだ?

『マップを展開します』

魔道具から機械的な声と共にこの世界の地図が浮かび上がった。

この世界は台座を中心に完全な円で出来ており、五等分されてできたエリアには山、森林、島と海、草原、雪原と雪山といった風にそれぞれ全く違う気候になっている。

そして、その地図の上には『1』の数字が写し出されていた。これはキル数でも表しているのか。

本当に良くできた魔道具だな。けど……

「[――――――『ファイヤ・ショット』]!」

「考察中に攻撃するのは反則では?」

後ろからの魔力に気付いた瞬間放たれた幾つもの火の散弾を岩に隠れることでやり過ごし、ナイフを投擲する。

相手はそれに目線が動く瞬間に腰に着けた剣を投げて腹に突き刺さる。

すると、さっきの男と同じように白い光と共に消滅する。

この程度か、やれやれだ。殺気と共に魔力を巧く隠し、欺かないと俺レベルの冒険者を倒せないぞ。

「最も、反則行為をしても殺られないけどな。」

俺は少し伸びをした後、地面に落ちた剣を拾い鞘にしまう。

さて、動くとしようか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。