第4話 奴隷エルフの神の呪いを解いたら「お兄ちゃん」と呼ばれた
莫大な富を手に入れた俺たちは、リビルの街の薄暗い奴隷市場へ足を運んだ。
檻の隅でひどい扱いを受け、ボロボロの布を纏って座り込む少女。翡翠の風髪とエメラルドの瞳を持つ絶世の美少女だ。
彼女の首には不気味な黒い紋様が浮かび上がっていた。
「そいつは上玉のエルフ、名はフィ。ですが強力な呪いがかかっておりやしてね。誰も解けねえ代物なんですわ」
奴隷商人がいやらしい笑みを浮かべる。チトセとヒヨリが顔を青くして俺の袖を引いた。
「健二くん、ダメよ。あれは神の呪い……人間にどうにかできるはずがないわ!」
「神の力ねえ……」
小さく鼻で笑う。とりあえず試してみるか。
「これで足りるか?」
提示額の二倍の金貨を、商人の目の前へドン! と叩きつけた。
商人が目を剥く間に檻を開けさせ、フィの首元へ手をかざす。
「ハイパーエクストラ・ディスペル」
パリン、とガラスの割れる美しい音。絶対に解けないはずの呪いが、一瞬で霧散した。
黒い紋様が消え、フィの瞳に光が戻る。大粒の涙を流し、俺をまっすぐに見つめてきた。
「ご主人様、……いいえ、お兄ちゃん……ありがとう……!」
最高にかわいい笑顔。チトセもヒヨリも、そして俺も、一瞬で胸を撃ち抜かれた。
◇
四人になった俺たちは、高級マイホームを即金で購入した。
放置されてボロボロの家だったが、パチンと指を鳴らしてチート魔法を付与する。――『オートクリーン』『自動結界』。
光の波が全体を包み、埃や汚れが一瞬で消え去った。異世界とは思えない超近代的な全自動快適空間へ生まれ変わる。
「とんでもないわね……魔法の概念が壊れるわよ……」
チトセが呆然と呟く。
「規格外すぎるわよ……どれだけの魔力を込めたら一瞬でこんな……」
ヒヨリが顔を上気させ、熱い視線を送ってくる。
「お兄ちゃん、すごーい! お城みたい!」
フィがぴょんぴょんと跳ねて喜ぶ。こうして、最高のスローライフの拠点が確定した。
◇
翌朝。胸元に心地よい重みと、温かい密着感で目が覚めた。
掛け布団をめくると、顔を赤らめたフィがしがみついている。
「ふぇ……お兄ちゃん、おはよう……。風邪ひいたら大変だもん!」
腕に当たる柔らかい感触。朝から理性が大ピンチを迎える。
「おい、フィーーーーっ!!」
慌てる俺の前で、タイミング悪く部屋のドアが勢いよく開いた。朝の挨拶に来たチトセとヒヨリだ。
「ち、違うんだ、これは……!」
「ちょっとフィ! ダメじゃない、勝手にお布団に入り込んだりして!」
「そうよ! 抜け駆けは禁止って言ったでしょ!」
二人は顔を真っ赤にして怒ったが、叱られるのはフィだけだった。
「健二くん、災難だったわね」
「本当に、健二を困らせちゃダメでしょ」
俺が苦笑すると、フィが真剣な顔で俺を見つめる。
「お兄ちゃん……今日も一緒に過ごしていい?」
「もちろんだよ」
チトセとヒヨリがビクッと反応した。
「ちょ、ちょっとそれは早すぎるでしょ!」
「そうよ! まずはみんなで一緒に行動するって決めたじゃない!」
フィがむぅっと頬を膨らませる。
「だって……お兄ちゃんは私の命の恩人だもん……」
「「私たちだって、そうだよ!」」
「まあ待てって、なんなら順番でも……」
「「健二くんは、黙ってて!」」
同時に怒られ、思わず背筋を伸ばした。
愛されポジションのまま、俺たちの二日目の朝は、これ以上ないほど平和だった。
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今日も見に来てくれてアザス!!(≧▽≦)
ついにエルフの美少女フィちゃん降臨!
「お兄ちゃん」呼びの破壊力、マジでヤバくなかったですか!?(作者は無事に悶絶死しました)
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明日も20時にお待ちしてます!٩(ˊᗜˋ)و*




