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ランニング・ウォリアー  作者: 0・The Fool
1年インターハイ
22/32

バレンタイン

感想頂きましたレフェル様並びにこのお話を読んでくださる皆様ありがとうございます。




「おはよー。」


 その日ボクが教室に入ると、怨めしげに地面に伏せる者と平然としている者の二グループがあった。


「ち。なんだ。勝ち組か。」


 何故かボクの顔をそう吐き捨てられる。その様子に困惑しながら席に着きながら床に伏せてる谷口君に問いかける。


「何かあったの?」

「…お前。それ本気で言ってる?」


 問いかけた瞬間睨まれながら問いかけられた。


「はあ。今日は何の日か言ってみろ。」

「2月14日の土曜日だよね? 怖い日じゃないよね?」

「おっかない日の次の日に来なくても言いと思うが、暦の都合上仕方ない。しかし、それは関係無い。」


 はて? 今日ね?


「何か自転車のイベントでもあったかな?」

 軽井沢で行われるロングライドイベントは来月のハズだし、八ヶ岳で行われるイベントも確か夏にやってたはず。となると何だろ?


「自転車じゃないし、本とかのイベントじゃないぞ。

というかテレビでもこの手のイベントは取り上げられてるし、店に行けば目立つ所に菓子があったりするだろうが。」


 お菓子? なるほど。


「ああ。バレンタインか。」

「そういう事だ。良いよな。お前は既にチョコ貰えるの確定しているわくだし。」

「そりゃあ、毎年母さんから貰ってるし、ふーちゃんが日本にいた頃にもチョコ貰ってたけどさ、どちらも義理だよ?」


 ボクの問いに何故か谷口君は深く溜め息を吐かれた。




「よし。今日のトレーニングは終了だ。」


 新しく部長になった大川先輩の言葉に皆深々と頭を下げる。


「お疲れサマデス♪ やー君。チョコレートをドうぞ。」


 と、ふーちゃんが大きなチョコレートケーキの入った箱を差し出した。


「ありがとう。ふーちゃん。皆に切り分けるね。」

「へ?」

「だって、1人分にしては大きいし、皆の分の義理チョコを用意してくれたんでしょ?」


 ボクの問に何故かふーちゃんは涙を流していた。


「ニブイデス。やー君…。」

「ちょっと包丁取って来るね。」


 包丁でチョコレートケーキを切り分ける為に部室に引っ込んだ。



「えっと、包丁。包丁。」


 部室の机にチョコレートケーキを置いて包丁を取ろうとしていたら、


「…アンタねぇ。かわいそうよ?」


 何故かついてきたともみちゃんがそう言いながらラッピングされた小さな箱を渡された。


「はい。山道。バレンタインのチョコよ。」

「ありがとう♪ ともみちゃん♪ 義理でも嬉しいよ♪」


 ボクの言葉にともみちゃんは溜め息を吐いていた。


「山道って、本当に鈍感よね?」

「それって?」


 問いながらともみちゃんの顔を覗き込もうとしたら、


ツルッ!


「キャア!」


 足を滑らせ、ともみちゃんを巻き添えにして転んでしまった。そして、右手にマシュマロのような温かくて柔らかな物を掴んでしまった。…うん。これは絶対にあれだろうけど、唇に感じる瑞々しい物は何だろう? そっと身を起こすと、耳すら真っ赤に染めたともみちゃんと目があった。ひょっとして、さっきの瑞々しい物って…。その正体

を理解した瞬間、腹部に重い衝撃が走った。

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