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ランニング・ウォリアー  作者: 0・The Fool
1年インターハイ
12/32

合宿2日目

感想頂きましたレフェル様、並びにこのお話を読んでくださる皆様ありがとうございます。




SIDE 岸川


「岸川! もっとペダルを回せ!!」


 クソ! めいいっぱい回してるっての!

化け物かよ! 昨日と合計して9周差だ!

って、いうかインターハイにはこんな化け物がゴロゴロいんのかよ!


「面白い! どいつも抜いて俺が最速になってやる!」


 吠えながらペダルを回した。口元には隠しきれない笑みを浮かべながら。


「なら、まずは俺を抜かないとな。」


 言われなくてもわかってる! ペダルを全力で回し続けた。今は無理でも、ペダルを回し続けていれば最速になれると信じて。




SIDE 佐渡


 俺は平坦サーキットを走り、山岳サーキットでペダルを回していると松郷先輩が声をかけてきた。


「佐渡よ。お疲れ様。」

「松郷先輩。お疲れ様です。」


 松郷先輩はベースを落として横に並ぶ。


「そういえば、部長を見てませんが?」

「インターハイコースの下見さ。スタート地点が軽井沢だからな。」


 松郷先輩は俺の問いに答えながら逆に問いかける。


「なんだ? 八神に聞きたいことでもあんのか?」

「いえ。メンバーはいつ選抜はどうやって決めるのか聞きたかったのですが。」

「それか。合宿最終日にレースで決めるつもりだそうだ。」


 そうか。最終日まではまだ若干の猶予がある。


「それまでの間に誰よりも速く走って俺がメンバーになってやる!」


 吼えながらペダルを回した。


SIDE 八神


 俺は今年のスタート地点の軽井沢駅近くのスキー場まで来ていた。去年の事が思い出される。ペダルを回してなんとか、赤輪学園の生徒を視界に入れるのが精一杯だった。ラストスパートに入った彼を追いかけるものの、追いつくどころか、離されていく一方だった。あれから1年。その間にトレーニングをつんだが、勝てるだろうか?


「待っていたぞ!」


 俺に呼びかける声があった。


「…確か白石(しらいし)だったな。」


 赤輪学園の部員が腕を組んで俺を見ていた。


「貴様に聞きたいことがある。あの挑戦者(チャレンジャー)も参加するのか?」

「登坂か? なら参加する。」

「そうか。それは楽しみだ。」


 俺の答えに白石は笑みを浮かべた。


「白石。あまり余裕を見せてると足下すくわれかねんぞ? 登坂はお前に勝つために練習している。」

「だからこそ面白いのだ。あの時点ではあいつはとるにたらない兵士(ポーン)と変わらない。だが、あいつが成長したら、玉座を脅かす存在になっている。王者に跪く者だけいてもつまらん。玉座を奪いとろうとする者がいた方が面白い。

アイツに伝えろ。楽しみにしている。」


 白石はそう言いながら俺に背を向ける。その背中に気になった問いをぶつける。


「白石。今日は火曜日(平日)だが、授業はどうした?」


 その問いに何も答えず立ち去るのみだった。


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