11話:迷子の計画性と偶然
ラース視点です。
シャルがキャラ崩壊、いやまだキャラと言うにはお粗末ですが・・・
色々複線モドキを回収したいですね。
私には相棒が居る、と言ってもパーティーを組んだのはそれほど長くも無いが。
けれど、私は彼女を信頼しているし、事実頼りになる存在である。
だけど・・・
「見つかったか?」
「いいえ、見つかりませんでしたねぇ。」
「こっちもダメです。」
そうです、現在私の相棒はですね
──迷子です!!!
「だから手を繋ごうと言ったのにアイツは・・・。」
「お嬢様は明らかな子供扱いを嫌うので仕様がなかったと思いますね。」
「でも迷子なのは変わりない、まさかだとは思うが・・・酒を飲みに行ったとかでは無いよな?」
「否定出来ない所が考え物ですが、それならば集合場所を決めて買い物に行く体で話を進めそうですねぇ、彼女ならば。」
「どちらにしても問題は同じな上に進みません、お嬢様は賢い方です、もしかしたら衛兵でも頼っている線もあるでしょう。」
衛兵、衛兵ね、たくさんいるんだが・・・
ん?何か真っ直ぐくる衛兵が居るな。
「君、ピンクの髪に金の瞳、仕立ての良い服を着た少女に覚えは無いか?」
「私たちの仲間で特徴に合う迷子が居るが、その少女の名は?」
「ティナ、と言っていたな。」
「お嬢様で間違いないようですね、案内をお願いします。」
元よりそのつもりだと言って衛兵は先導する。
全く人騒がせなお嬢様だ、だが無事に見つかって良かった。
チンピラの1人か2人くらい半殺しにしていないか心配だ、なんたって生粋のお嬢様、高飛車な面が見え隠れする時があるのだ。
絡まれそうだ・・・
そして、無駄に強い彼女の事だ、きっと本人がする気が無くとも半殺しにしてしまうだろう。
やはり手を繋ぐのは必須事項か・・・
いや別にティナの手がスベスベしていて柔らかくて気持ちいいとかそんな理由では断じて無い。
──きっと無い!!
「ラース、どうしました?、何処か凄い眼力ですが、何か楽しい事でもあったんですか?」
「嫌々レモよ、そんな事は1つも無いよ。」
「・・・そうですか、っとどうやら着いたようですな
──!?」
レモが警戒している、この派出所に何が?
人気が感じられない?
人がここの辺りだけ極端に少ない、ティナが人避けでも使ったのか?
理由が無いはずだ、だとするならばまさか!?
「襲撃?」
「この国の警備を崩そうとする団体は?」
口をあんぐり開けていた衛兵は中を覗いたままだ。
シャルロットもまた覗いている、がこっちは少々険しい顔をしている。
「まさか本当に襲撃されたと言うのか?」
派出所の中には何も無かった・・・
──中央にある血痕以外は
「焦っていたのでしょうかねぇ、雑に拭き取られている。」
「人避け迄して焦る理由が何処にあるんですか?
それではまるで・・・」
そう、まるで私たちが来るのを知っていたような。
「仲間に連絡したが、何処も無意識の内に派出所から離れて行ってしまったようだ。だが当の派出所は荒された様子も無く不自然に人が少なかったそうだ。」
「ティナの様に人がいた所は?」
無いな、ここ以外は、と衛兵は答える。
さっきから何やら考え込んでいるシャルロットが気になる。
「シャルロット、何か知っているのか?」
「いいえ、私はこのことに関しては何も?」
「このこと、ですか?」
レモはどうやらシャルロットの言葉に違和感を感じたようだ、だがしかし私も少し気になることはある。
最近まで起こっていたティナ贔屓の暗殺・・・の様な嫌がらせ。
はっきり言ってしまえばシャルロットの存在が引っ掛かる。
嫌まだ遠回し過ぎか、要は怪しい。
「シャルロット、最近まで私たちに起こっていた暗殺について知らないか?」
「知らないと言ったら、嘘になります。」
「では質問を変えます。貴女は暗殺者ですか?」
最早尋問ともとれる事情聴取、だが帰ってきたのは予想をしていない文字列であった。
「いいえ、私はティナお嬢様の世話役、教育係、又は専属戦闘メイドです。私は断じて暗殺者では、それも敬服すべき敬愛すべき、あのお優しく世界一可愛らしいティナお嬢様に刃を向けるなど・・・、私が死んだ方がマシです。この身はあの日からあの方に全てを捧げたのです。ですからお嬢様が悲しみになる事を私が出来るわけもないのです!」
「あ、あぁ分かった。」
「しかし、知ってはいるんですよね?」
「ええ、お嬢様の御両親、旦那様と奥様はお嬢様が旅に出ることになり試練を与える事にしました。あの嫌がらせじみた暗殺業はそれの一貫です。」
「試練?、これもか?」
少し語気が強くなったのは勘違いではないようだ、私は怒っている、試練とは言ってもこれはやり過ぎだ。
血を流させ誘拐するのは親であっても許される行為を逸脱しているだろう。
「いいえ、ですから私も動揺しているのですが・・・」
「つまり、これは試練では無いと?」
「ええ、聞かされておりません、第1の試練についてとその後のお嬢様のサポートは私に一任されています。ついでに言っておきますと部下は既に帰還させているためいません。」
整理すると、ティナの実家側は既に手出しはしておらず、他の勢力がティナを狙ったということだろう。
「でもなんでティナなんだ?、偶然にしても出来すぎている。確かに一番弱そうなのはティナだけど、そもそも勇者に怨みがあるなら私だけ捕らえればいいはずだ。」
「それは・・・」
シャルロットは空気だった衛兵を追い出し、こちらに振り向き言葉を続ける。
「それはお嬢様が魔王の血を次ぐ、いえ正しくは魔王の中の魔王の血を次ぐ、魔王の娘であるからでしょう。」
次回はティナ視点に一度戻しますが、直ぐにラース視点に持っていきたいですね。
え?衛兵が空気?
とりあえず衛兵って誰よ




