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髪型
ふと思ったので聞いてみた。
「アズのその髪型って自分で切ったの?」
背中で両手を合わせようと唸っていたアズが、こちらを見る。
「む」
「これか?」と自分の真赤な髪をぴっとつまむ。
「そう。伸びないのは知ってるけど、切ったことあるのかなって」
「……一度だけ、あるな」
「切ったわけではないが、われが望んだのではない」
「どういうこと?」
つまんだ髪をくるくるとねじっている。
「むぅ」
小さいアンテナが立った。
「……幾年か昔、われはリスのようなものを見つけて、追いかけておった」
「細い木立を抜けるとき、われの髪が細かい枝に絡まったのだ」
「われは髪をちぎった。リスのようなものはどこかにいってしまった」
「で、今のわれだ」
自慢げに両手をひろげた。
「長かったんだ、元は」少し意外だった。
「うむ」
「われ、よく踏みつけてこけていたな」
「……短くなってよかったね」




