母を殺した父はちびっ子
「陛下!私は彼があの罪人と会わせるだなんて反対ですよ!彼は聖女様を攫い、半年間ずっと彼女を拘束してました!」
「おい、キリシタン。友の子が目の前にいる。罪人とか軽々と呼ぶな」
「し、しかしー!!彼は、裏切りーー」
興奮しているキリシタンさんをみせないようにと、コハク王は僕の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。
「まあ、まずは‥ゆっくり休め。今日は疲れただろう」
「‥‥あ、はい」
突然、パッと小さなコケシのような人形が現れ、部屋へと案内された。
「あ、ありがとう」と人形にお礼を言うと、人形は自分に話しかけられるとは思わなかったのか、すこし驚く表情を見せた。その後ニッコリと笑い、スウと消えていった。
案内をされた部屋は新しい畳みの匂いが広がる和室だった、窓からは城下町が見えて景色のよい場所だった。
いつのまにか、布団が敷かれており、食事も用意されてあった。なんだか、旅館みたいだ。
【聖女サクラを殺害しようとした罪で囚われている】
その言葉が、頭の中で何度も反響していた。
父が、生きている。
それだけでも理解が追いつかないのに――
母を、殺そうとした???
ありえない。そう思いたいのに、胸の奥がざわついていた。
それでも‥‥‥ずっと会いたかった人だ。
父と会えるなら会うべきか?
本当に母を?いや‥‥僕もお腹にいてわかっていたらなば、、、
母子共に殺そうとした?
そもそも‥‥いつ元の世界へ帰れるのだろう。
だけど‥‥‥不安な中、、、やっぱり、やっぱり会いたい。
名前も知らない実の父に、僕は会いたいんだ。
そう期待と不安がある中、朝コハク王に話す。
「……会わせてください」
気づけば、そう口にすると、コハク王は少しだけ目を細める。
「会って、傷ついて後悔するかもしれないぞ」
「それでも……知りたいです。まだこの世界を知りませんし、、、父と母が何をしていたか、、この世界を見ていたのか、知りたいんです」
コハク王は了承してくれた。
「私は反対です!聖女様をあんな教育に宜しくないところに行かせるなど絶対に反対ですよ」
キリシタンさんは、僕を聖女様と呼んでるけど‥‥‥僕、男だしな。それとも‥‥似てるのかな。
「え、と‥僕、そんなににてますか?母に」
そう近くにいたキリシタンさんに話しをかけると、キリシタンさんはハッ!とし、頭を下げる。
「‥‥申し訳ございません‥‥サクラ様でもないのに‥‥」
キリシタンさんの肩をポンポンと、軽く叩いたコハク王は
「久しぶりに友に、会おうじゃないか。何か話してくれるかもしれねえだろう?俺は、、、アイツがサクラを殺したと思わない。キリシタン、お前もそれぐらいわかるだろ。ガキの頃からの縁だった」
「‥‥‥わかりました。会うだけですよ」
渋々とキリシタンさんは承諾しながらも、僕のそばから離れず歩いてくれていた。
地下へ続く階段は暗く、冷たかった。石壁に囲まれた通路の奥で鉄格子の向こうに、小さな影が見えた。
一歩、一歩、向かうたびに緊張してきたかもしれない‥‥どんな顔をしているのだろう。なんて声をかけたらいいのだろう。
銀髪と、小さくて華奢な体に、鎖が食い込んでいた。
片目には黒い眼帯‥‥‥
小さな子供の姿を見つけた。
可愛らしい姿なのに、その空気だけが、異様に重かった。
子供も犯罪で捕まるところなの?5、6歳ぐらいの子だよね?
親らしき人物はいない。この子、ずっと暗い地下で??流石に虐待になるような‥‥
「あ、あの、コハク王さん‥‥流石にこの環境で小さな子一人にしておくのは‥‥」
「お前の父親だよ」
「え?どこーー」
コハク王が指を指したのは、小さな男の子‥‥‥
僕はキリシタンさんの顔も伺うと、キリシタンさんは不機嫌な顔をしながら、深く頷く。
まさか、この人がーー僕の父親!!?!
質問です。
み、みんなの父親はこんなに幼いですか???




