チビ父最強ゆえに
もう駄目かもしれない!と小さな子供を抱きしめ目を瞑り、魔獣が口を開けて僕達を食べようとした瞬間、
目の前には白い髪におかっぱ、赤い着物を着ている少女が目の前に現れた。
‥‥その姿‥‥‥
「‥コケシ、さん?」
そう呟くと彼女はニッコリと微笑み、魔獣と闘っていた。
守って、くれてる?
大きな魔獣を小さな少女が闘っている構図がなんともいえない‥‥
「あ!とうちゃん!」
「「ミズハ!」」
僕が庇った男の子の父親と母親らしき人物が駆け寄り、泣きながら、子供を抱きしめていた。‥‥良かった。ちゃんとお父さんとお母さんと会えて
「あの、今すぐここから離れてください」
「あ、ありがとうございます!」
「ぐす‥‥お兄ちゃん、ありがとう!」
親子に手を振り、ドン!とまた大きな音がする方を振り向くと、コケシさんは顔も着物もボロボロになっていた。
「コケシさん!」
血は出てはないが、カタカタと、歪な動きをしながら僕を見て目で訴えていた。
【逃げて】と。
「‥‥でも、このまま‥逃げるだなんて‥‥」
その時だった。突然魔獣は大人しくなる。
「見つけた」
物腰が柔らかいような低い声が、すぐ近くで響いた。
振り向いた瞬間――
そこにいたのは、白いフードを被り、その衣には、彼岸花の模様を着ている人物だった。肌は焦茶色で緑色の瞳の青年だった。
青年はニコニコと笑顔で僕を見つめていた。
「素敵だ。優しいね、可愛らしいね。‥‥そんなに怖がらないでよ。僕は君の味方だよ」
ぞくり、と背筋が冷える。腕を掴まれた瞬間、視界が歪む。
「っ……!」
抵抗するものの、彼の力はとても強くふりほどくことができなかった。
笑っていない、歪な笑顔が怖い。
コケシさんは、僕の目の前に立ち、青年を睨むと、青年はニッコリと笑いながら、
「うん、邪魔」
バキッ!と顔を殴り、コケシさんは壁の方へと倒れてしまった。
「さあ、僕と一緒に明るい未来へ行こうよ。【聖女様】」
「い、いや、僕は‥男です!!それと聖女じゃありません!」
そう強く言ってみたものの、青年はキョトンとしたかおをする。
「きゃあああ!!」
鋭い悲鳴が、街に響いた。振り向いた先にいたのは――巨大な影。黒く歪んだ魔獣が、人々を襲っていた。
地面が抉れ、建物が崩れていく。
「逃げろ!」
「誰か助けて!」
僕の足は――動かなかった。
怖い。
逃げたい。
体が、言うことを聞かない。
その時ーー視界の端で、小さな子供が転んだ。
「……っ!」
考えるより先に、体が動いていた。
「こっち!!」
子供を抱き上げ、必死に走る。背後から、重い足音と
魔獣が、追ってくる。
こわい、こわい、こわい……!
それでも――
止まれなかった。
もう駄目かもしれない!と小さな子供を抱きしめ目を瞑り、魔獣が口を開けて僕達を食べようとした瞬間、
目の前には白い髪におかっぱ、赤い着物を着ている少女が目の前に現れた。
‥‥その姿‥‥‥
「‥コケシ、さん?」
そう呟くと彼女はニッコリと微笑み、魔獣と闘っていた。
守って、くれてる?
大きな魔獣を小さな少女が闘っている構図がなんともいえない‥‥
「あ!とうちゃん!」
「「ミズハ!」」
僕が庇った男の子の父親と母親らしき人物が駆け寄り、泣きながら、子供を抱きしめていた。‥‥良かった。ちゃんとお父さんとお母さんと会えて
「あの、今すぐここから離れてください」
「あ、ありがとうございます!」
「ぐす‥‥お兄ちゃん、ありがとう!」
親子に手を振り、ドン!とまた大きな音がする方を振り向くと、コケシさんは顔も着物もボロボロになっていた。
「コケシさん!」
血は出てはないが、カタカタと、歪な動きをしながら僕を見て目で訴えていた。
【逃げて】と。
「‥‥でも、このまま‥逃げるだなんて‥‥」
その時だった。突然魔獣は大人しくなる。
「見つけた」
物腰が柔らかいような低い声が、すぐ近くで響いた。
振り向いた瞬間――
そこにいたのは、白いフードを被り、その衣には、彼岸花の模様を着ている人物だった。肌は焦茶色で緑色の瞳の青年だった。
青年はニコニコと笑顔で僕を見つめていた。
「素敵だ。優しいね、可愛らしいね。‥‥そんなに怖がらないでよ。僕は君の味方だよ」
ぞくり、と背筋が冷える。腕を掴まれた瞬間、視界が歪む。
「っ……!」
抵抗するものの、彼の力はとても強くふりほどくことができなかった。
笑っていない、歪な笑顔が怖い。
コケシさんは、僕の目の前に立ち、青年を睨むと、青年はニッコリと笑いながら、
「うん、邪魔」
バキッ!と顔を殴り、コケシさんは壁の方へと倒れてしまった。
「さあ、僕と一緒に明るい未来へ行こうよ。【聖女様】」
「い、いや、僕は‥男です!!それと聖女じゃありません!」
そう強く言ってみたものの、青年はキョトンとしたかおをする。
「ああ、大丈夫」
青年は優しく微笑んだ。
「男でも、女でも関係ないよ」
「‥‥ガハッ!!?」
ものすごい勢いで僕の首を絞め始める。
「君は――綺麗だから」
ぞくり、とした。どうしよう。誰かーーー
「――イシャー」
薄れていく意識の中で声が、した。幼い少女のような声。
どこから聞こえているのか、わからないけれど、仲間がまたもう一人きたのだろうか、、?
イシャーと呼ばれた青年の動きが、止まる。
「……はい」
静かに、頭を下げつつ
「その子は」
声は、やわらかくて。
どこか、懐かしい響きがした。
「壊さないでね」
――ぞくり、とした。
「大事な器なのだから」
――その頃、地下牢ーー
「城下町が魔獣に襲われています!」
報告が響き渡り、コハク王が眉をひそめる。
「……どこに出没している?我が軍を早く向かわせろ、民達の安全が確保だ」
「は、はい!しかし、、あの‥‥城下町には聖女様も――」
そこまで聞いた瞬間、空気が変わった。
「楓が?一人でか?俺に相談無しに?」
「キリシタン様が、奴隷精霊をつけて歩けば大丈夫だと、、、その‥‥‥また作るお、おにぎりの具を探しに行かれたようで、、、」
「はあ、ったく、今頃キリシタンは青ざめてるだろうな」
「‥‥‥鎖を解け」
「……ん?」
コハクが眉をひそめながら、ソラの方を振り返る、
「‥‥聞こえなかったか」
赤い瞳が、まっすぐ向けられる。
「――解けと言ってるんだ」
「お前は罪人と言われてる、がーーーほんとうに、何を隠してる?俺達に言えないことか?」
「‥‥‥」
「なら質問を変える。ソラ、お前は息子の楓をーーー」
二人の会話は静かに終えた瞬間、ソラに繋がれていた鎖は十何年ぶりに解かれた。
ある言葉を肯定した故に、コハク王は、罪人ではないと確信したからだった。
――その頃、地下牢。
「城下町が魔獣に襲われています!」
報告が響き渡り、コハク王が眉をひそめる。
「……どこに出没している?我が軍を早く向かわせろ、民達の安全が確保だ」
「は、はい!しかし、、あの‥‥城下町には聖女様も――」
そこまで聞いた瞬間、空気が変わった。
「楓が?一人でか?俺に相談無しに?」
「キリシタン様が、奴隷精霊をつけて歩けば大丈夫だと、、、その‥‥‥また作るお、おにぎりの具を探しに行かれたようで、、、」
「はあ、ったく、今頃キリシタンは青ざめてるだろうな」
「‥‥‥鎖を解け」
「……ん?」
コハクが眉をひそめながら、ソラの方を振り返る、
「‥‥聞こえなかったか」
赤い瞳が、まっすぐ向けられる。
「――解けと言ってるんだ」
「お前は罪人と言われてる、がーーーほんとうに、何を隠してる?俺達に言えないことか?」
「‥‥‥」
「なら質問を変える。ソラ、お前は息子の楓をーーー」
二人の会話は静かに終えた瞬間、ソラに繋がれていた鎖は十何年ぶりに解かれた。
ある言葉を肯定した故に、コハク王は、罪人ではないと確信したからだった。




