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オオカミっ子!力狼丸くん  作者: ケンタシノリ


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第1部(5)力狼丸の大きな滝での大冒険

 「とうちゃ、かあちゃ、大きな滝で遊んでくるよ!」

 力狼丸は、山兵衛とおさえに元気な声で外で遊んでくると言いました。力狼丸が大好きなのは、深い森の中に一瞬開けた場所にある大きな滝で遊ぶことです。

 力狼丸はまだ3歳児だけど、すでに1人で小さい湖みたいな滝つぼを泳ぐことができます。そして、力狼丸は自分の手足の力だけで断崖の絶壁を登ることもできるほか、約15尺の高さもある断崖から滝つぼに向かって飛び込むこともできます。

 「きょうも、ぼくはこの手足を使って真上まで登って行くよ! いつものように、そこから滝つぼまで飛び込むぞ!」

 「力狼丸くん、あの絶壁にまた登ってから飛び込むの? 本当に大丈夫なの?」

 「かあちゃ、ぼくはいつも滝つぼに飛び込んでも平気だよ!」

 おさえは力狼丸が滝つぼで遊んだり、絶壁を登ったりするなどいつも危険すれすれなので、くれぐれも無事に戻ってほしいと願うばかりです。でも、力狼丸は元気な笑顔を見せながら、断崖から滝つぼへの飛び込みはいつもやっているので平気と言いました。

 「おれは、力狼丸くんがいつも勇気を出して滝つぼへ飛び込むのを見て、とてもたくましい男の子だと思っているぞ!」

 「とうちゃ、今日もがんばるからね!」

 山兵衛は、いつも滝つぼで大冒険さながらに遊んでいる力狼丸を見て、非常にたくましい男の子に成長していることに目を細めています。

 「大きい滝へ行くのであれば、ついでにこの桶の中に水を汲んでくれないかな」

 「とうちゃ、水を汲んでくるよ!」

 力狼丸は、山兵衛から渡された木の桶を右手と左手に1つずつ持ちました。そして、力狼丸は家から外に出ると、そのまま駆け足で深い森の中を素早く走って行きました。

 森の中を駆け抜けた力狼丸は、目の前に太陽の光が差し込む開けた場所へやってきました。力狼丸は、いつもその場所を目にすると、かわいくて元気な笑顔を見せながら大歓声を上げます。

 「うわ~い! きょうも滝つぼを泳いで、大きい滝の真上まで登って行くぞ!」

 大歓声を上げた力狼丸は、左右の手に1つずつ持っている桶を滝つぼの手前の地面へ置きました。そして、青い腹掛け1枚だけ付けた格好のままで、力狼丸は大きな滝つぼの中へ思い切りジャンプして飛び込みました。力狼丸は、滝つぼの中に入るのが気持ちいいので大はしゃぎしています。

 力狼丸は、大きな滝のところに向かって泳ぎ始めました。山奥を素早く駆け回るのとは違って、力狼丸が水中を泳ぐのはまだそんなに速くありません。それでも、力狼丸は少しでも速く泳げるように、いつも大きな滝つぼで稽古に励んでいます。

 そうするうちに、力狼丸は大きな滝のところまでやってきました。力狼丸は、高いところから大量の水が一気に流れ落ちるのを見ると、すぐに滝の中へ入りました。

 「わいわ~い! 冷たくて気持ちいいよ!」

 大きな滝に入った力狼丸は、高いところから水が勢いよく叩きつけられても全く平気です。それどころか、力狼丸は元気な笑顔を見せながら、滝に打たれても冷たくて気持ちいいとはしゃいでいます。

 「よ~し! ここから真上まで登って行くぞ!」

 力狼丸は、大きな滝に沿って左右に広がる絶壁を見ながら、自分が登る場所を探しています。そして、力狼丸は滝の左側から絶壁を登ることに決めると、その場所まで泳いで行きました。

 力狼丸は、オオカミである両手の指先の爪を長く伸ばしました。目の前にある絶壁を登るためには、ほんのわずかな引っかかりを利用して登る必要があります。

 この絶壁から落下すると、大ケガどころか命を落としかねません。そもそも、こんな山奥の大きな滝まで立ち入る人間は皆無な中で、力狼丸は毎日のように絶壁を登っているのです。

 「よいしょ、よいっしょ」

 力狼丸は、絶壁にオオカミの両手をつかむと、少しずつ上へ向かって登り始めました。そして、力狼丸はオオカミの両手に加えて、同じように指先の爪を伸ばしたオオカミの両足も使いながら登っています。

 力狼丸の耳には、大量の水が流れ落ちる大きな滝の轟音が入ってきます。しかし、力狼丸はそんなことも気にせずに真上の断崖を目指して登っています。ほんのわずかでも他のことに気を取られていたら、真っ逆さまに滝つぼの中に落ちてしまうからです。

 「もうちょっと、もうちょっと」

 力狼丸は、オオカミの手足にある指先の爪を使いながら、険しい絶壁を垂直に登り続けています。力狼丸が登っている絶壁は、現在のビルの高さで言えば11~12階相当の高さに匹敵します。山登りが好きな大人の人間であっても、これだけの高さの絶壁を好んで登る人はいません。

 しかし、力狼丸は毎日のように大きな滝に沿った絶壁を登っています。それは、力狼丸が真上の断崖から大きな滝の滝つぼに向かって飛び込みをするのが大好きだからです。

 「うわ~い! 大きな滝の真上にやってきたぞ!」

 力狼丸は、滝つぼから自分の力だけで絶壁を登り切ると、すぐに真上の断崖の上に立ちました。断崖の上から滝つぼを見ると、普通だったら足がすくむほどの恐怖を感じる人が少なくありません。でも、力狼丸は断崖から滝つぼへ飛び込むことに慣れているので、そんな不安を感じることは全くありません。

 「よ~し、飛び込むぞ! え~いっ!」

 力狼丸は、思い切って断崖から滝つぼに向かって飛び込みました。そして、力狼丸は途中で2回転しながら滝つぼの中へドボンと大きなしぶきを上げながら飛び込むことができました。

 「ぷは~っ! 滝つぼに飛び込むと気持ちいいなあ!」

 滝つぼに飛び込んだ力狼丸は、再び水面から顔を出しました。力狼丸は、滝つぼに飛び込んだときの水しぶきが気持ちいいと笑顔を見せながら言いました。

 「これから、この桶で水を汲もうかな」

 力狼丸は、滝つぼの入り口まで一旦泳いで戻ると、滝つぼから上がって地面に置いている木の桶を左右の手に1つずつ持ちました。そして、力狼丸は再び滝つぼの中に入って大きな滝の手前まで泳いで行きました。

 「うわ~っ! おいしそうな滝のお水を飲みたいなあ」

 力狼丸は、人間のおさえとオオカミのミキエのおっぱいを飲むのが大好きですが、この大きな滝のお水もおいしいのでよく飲みます。早速、力狼丸は大量に流れ落ちる滝の中に両手を差し出しました。

 力狼丸は、大きな滝の水を両手ですくってから、口の中に入れて飲み干しました。

 「冷たくておいしいよ! まだまだ飲みたいなあ」

 力狼丸は、冷たい滝の水を飲むのがおいしかったので、何回も繰り返して滝の水を両手ですくい続けました。そして、力狼丸はおいしい滝の水を次々とゴクゴク飲みました。

 「この桶で水を汲んだら、おうちへ帰ろう」

 力狼丸は、滝つぼでたっぷり遊ぶのはもちろんですが、水汲みのお手伝いを忘れているわけではありません。2つの桶の中に滝つぼの水を入れると、力狼丸はそのまま滝つぼの入り口まで戻って地面へ上がりました。

 地面へ上がった力狼丸は、山兵衛やおさえに心配をかけたくないので、再び駆け足で深い森の中を素早く走って行きました。

 「とうちゃ、かあちゃ、ただいま!」

 「力狼丸くん、大きな滝へ行って水汲みをしてくれたのか。どうもありがとう!」

 「とうちゃ、今日も真上まで登ってから滝つぼへ飛び込むことができたよ! 滝つぼの中は冷たくて気持ちよかったよ!」

 「力狼丸くんは、大人でも足がすくむところから堂々と滝つぼに飛び込むことができるし、本当に元気いっぱいの男の子に育ったね」

 力狼丸は、元気いっぱいの声であいさつすると、山兵衛は水汲みをしてくれた力狼丸に感謝しました。そして、力狼丸が高い断崖から滝つぼへと飛び込んだことなどの楽しかったことを話しました。これを聞いた山兵衛は、大人でもなかなかできないことをやってのける力狼丸を見ながら目を細めました。

 力狼丸は、お水を汲んだ桶を土間へ置くと、板の間に上がっておさえのいるところへ行きました。

 「力狼丸くん、ケガはなかったかな?」

 「かあちゃ、ケガなんか1つもなかったよ!」

 「力狼丸くんが強くて元気いっぱいの男の子になったのはわたしもうれしいわ。でも、くれぐれも無茶だけはしないでね」

 おさえは、大きな滝へ行っては大冒険をする力狼丸を少し心配していますが、力狼丸はこれだけの冒険をしてもケガは1つもありません。もちろん、おさえは力狼丸が元気いっぱいの男の子に育ったことがうれしいことに変わりありませんが、くれぐれも無茶だけはしてほしくないと願っているのです。

 強くて元気な男の子に成長した力狼丸ですが、まだ3歳児の男の子なので、おさえにあの言葉をいつも言うことを忘れることはありません。

 「かあちゃ、おっぱい! おっぱい!」

 「ふふふ、力狼丸くんはおっぱいをいっぱい飲むのが大好きなんだね。さあ、ここへおいで」

 力狼丸は、元気いっぱいの声でおっぱいが飲みたいとおさえに言いました。おさえは、おっぱいをいっぱい飲むのが大好きな力狼丸を見ながら目を細めています。

 「チュパチュパチュパ、チュパチュパチュパ!」

 おさえは、自分のそばに力狼丸がやってくると、着物の中からおっぱいを出しました。これを見た力狼丸は、おさえの前でお尻をぺたりと座りました。そして、力狼丸はおさえのおっぱいを口に入れると、そのままおいしそうに飲み始めました。

 「力狼丸くんがあれだけ強くて元気なのは、おさえのおっぱいとオオカミのミキエのおっぱいをいっぱい飲んでいるからなあ」

 「あれだけ危険な場所でもケガを1つもしないで平気なのは、人間とオオカミのおっぱいのおかげかもしれないね」

 山兵衛とおさえは、おっぱいをいっぱい飲み続けている力狼丸を見ています。力狼丸が元気に成長しているのは、おさえとミキエのおっぱいをそれぞれ飲んでいるおかげと2人は感じています。あれだけの絶壁を登ることができるのも、かなり高い断崖から滝つぼへ飛び込むことができるのも、力狼丸が人間とオオカミのおっぱいを飲んでいるおかげかもしれないとおさえはやさしい笑顔を浮かべながら言いました。

 「かあちゃ、おっぱいおいちかったよ(おいしかったよ)!」

 「おっぱい飲むのがおいしかったのね」

 力狼丸は、おっぱいをいっぱい飲み終えると、明るい笑顔でおいしかったとおさえに言いました。おさえは、おっぱいを飲んだ力狼丸のかわいい笑顔を見ながら目を細めました。

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