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異世界では王女、元の世界では普通に死んだ男  作者: 仲河樹
第一章 内政官のお遊びが過ぎて、王女は頭を抱えてしまう

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第8.5話 無能な少女

「荘民風情が、私達に歯向かうとでも!?」

「貴女みたいな荘民が魔法使いになれるとでも?」


私は二人の貴族令嬢に近くの壁に押し寄せられていた。本当に嫌だ。一人の令嬢は扇子で私の頬を叩いて、私を地面まで落とし込んだ。


焼けそうな痛みが一瞬で頬を襲う。多分、血が出ていると思う。というか、もうどうだって良い。

何故お父さんとお母さんは私をこのアル・ハイゼン学園に送り込んだか、全く理解できない。


何の返事も返せず、無言に終わった私を虐めている二人の令嬢は飽きたみたいで、校舎の裏から離れていた。


見届けた私はついつい涙目を垂らしてしまった。つい先まで魔法を訓練したものの、ちょっかい手を出され訓練が失敗に終わった。

ーーー否、むしろ最初からできなかったのだ。



私は再び杖を握って、立ち上がっている。

目の前に藁があって、私は藁に向けて呪文を唱える。

だが、詠唱をしたといえども、杖から何の反応も無かった。


何も感じられないからだ。教師からは詠唱をする度に絶対に体の底から魔力を感じ取れる。

しかしながら、私には無いのだ。


魔法の才能があったらなぁ、と心底から魔法ができるものに羨ましく始めた。

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