第7話 失踪した龍神や召喚された勇者
やはり、朝起きてたらまだこの体には馴染めないな。
と、俺…私が瞼を開いた時に白を基調とした空間が目に焼き付いた。
今回は起こしてくれる使用人はいない故、自力で早く寝覚ます。
―――
コンコン
うん、何?
私がガラス製の窓に視線を向けると、そっちには白い鳩が居る。
私はガラスの窓に寄って、その鳩の足に何かが結ばれるのを気づいた。
報告か。
私はその鳩から一枚小さい紙切れの内容を読み取る。
『アンジェリカ王女様、今回の調査結果です。事態は王女様よりも深刻だと思います。龍神、及び拾われた養子が居なくなったそうです』
「――はっ?」
手紙を読んだ私は瞬時で驚いた。
ちょっと待って、内政官に召喚されて、それで龍神に養子化され、でも今はいなくなった。事態が何が起きているか、全くわかり得まい。
私はこの一切れの手紙で眉間を寄せてしまった。
頭が痛い。これほど馬鹿で愚行を反抗するなんて、これは父上に報告しないといけない。
◇◇◇
「おほほ、愛しい我が妻よ」
「あなた…」
私が国王や王妃の寝室の扉の前にトントンとノックする前に、この世界での両親がイチャイチャしているのを耳にした。
国が問題に迫れるというにもかかわらず、また朝っぱらからお盛んのことだ。
というわけで、私はノックせず両親の寝室の扉を大きく開いた。
「父上!母上!お盛んは夜にして下さい!」
―――
「ちょっと待って、アンジェリカ。何でノックしないのよ!?」
「パパ、恥ずかしくて死にそう」
二人が私を怒鳴りつけても、私はその言葉に一切耳を傾けない。心にも留まっていなかった。私は腕を組んで、二人を軽蔑する。
「――はぁ、それで報告は?」
ようやく真面目に話を開始してくれた父。
私は短く、今までの流れ、そして私が追い求めるものも全て省略して父母に情報を共有する。
それを聞いた父は顎に指を添えて
「――それならば、直接謁見の間に内政官全員を問い詰めよう」
「はい、お願いします。流石に勇者を召喚してしまった以上、召喚された勇者には元の世界に戻す責任があります」
「うむ」と父は深く頷いて、問題を解消手助けをすると決めたみたいだ。
―――
そして、この会議が終わる前に、母と父は何か呟いている。
私は腕を組みながら、何で父母がコソコソと頬を赤らめたか、反応もしたくない。
実際二人は全裸の状態で無理やり国の話をしたからである。
◇◇◇
私は今朝の鳩を使って、即座に書いた手紙を結んで飛ばした。
手紙の主な内容は調査から手を引くとの命令だ。
◇◇◇
『シズク、どうしたのですか?』
風が私の髪の毛を撫でる。気持ち良い風、そして何処か新鮮な風でも感じ取れる。
私は刎ねられた頭を手に持って、暗闇の中で脳に話しかける声を反応する。
「何故…私を龍神を殺せとの命令を下したのですか?」
『全ては貴女のお兄さんを探すためです。龍神は〇〇と協力しているから、貴女のお兄さんを探すのを防いだのです』
「兄はいったい、この世界とどう関わってるんですか?」
『それは言えません』
言えない、か…怪し過ぎる。お兄を探すためなら、手段を選ばないと決めたのだが、人を危害に陥れるまでの命令、どうも非常識だ。
『貴女が人を殺して、嫌な気持ちになるのが分かります。しかし、これも貴女の兄のためでもあります。そして二つの世界の存続のためにも』
最後の言葉に私は息を吐いた。




