第4話 召喚魔法でお遊びが好きな内政官だといいのですがね
何故だ、なぜうちの妹がこの魔法の世界にいる?
一見、私と同じ制服を纏って、髪型は違うけれども、その顔や紹介した名前は全く同じだ。
私は他の生徒たちと一緒に食事を摂りながら考え事を始めたのであった。
「あのお、アンジェリカ様、大丈夫ですか?」
「顔色は悪いですよ」
こちらの顔の様子を伺った他の女学生は私を気にかけてくれた。
おっといけない、どうやら私は自分の思考を表に出してしまったようだ。
「え、ええ。大丈夫ですわよ。ちょっと用事を思い出してしまいまして」
「用事…ですか?」
「ええ、あ、でもご心配なさらず、放課後でやります。心配をかけて、申し訳ありません」
俺…私は苦笑し、心から女学生たちに詫びる。すまない、みんな。私…これはとても重要な事だから、放課後に一緒に帰れない。
◇◇◇
「ロバニ」
「はっ」
放課後、私はロバニを呼んで、彼は頭を下がってこちらへ寄ってくる。私は彼に命令を下したいと考える。
「お呼びでしょうか、王女様」
「ロバニ、貴方に命令を下す。内政官、及び召喚されたものを全て調査しなさい」
「えっ?」
無理もない、その反応は予想内だ。予想の一つは彼が戸惑ってしまう点だ。しかし、こちらの目的はあくまでシズクの調査だ。
「最近では内政官の間で大物を召喚できた話を耳にしております。そして、龍神が拾った子供。何かおかしいと思いませんか?」
「ええっと、大変恐れながら何処が変とお考えになるんでしょうか?」
内政官、どうやら一からロバニに話をしといた方が良さそう。私は近くのベンチに居座り、バッグを傍に置く。
「いいですか、ロバニ。私を守護するのは確かに大事なのですが、政治のこともちゃんと勉強しておいて下さい」
私の前に跪くロバニに私は簡潔に物事の異変やスラム出身の彼に教育を始めた。
それはかなり時間をかかるもので、簡潔かつわかりやすく言えばこの国での内政官はやたらと召喚魔法に拘って、適当なものを召喚をするのが趣味なのらしい。
この国において、一応召喚魔法は特令や事態がない以上、使用禁止とされている。特に異世界より勇者の召喚を含めて。
私は一見シズクの正体が勇者なのかもしれないと述べ、それを聞いたロバニは「なるほど」と手を打つ。
「つまり、内政官は今国の法律を堂々と破っています。父上は問題を発生させなければ、問題として取り扱わないと言っていますが、私はそうは行きません」
私は一度吐息し、学園の他に政治的なことまで片付く必要があるとは。
「そもそも、どうして奴らはトミオカ・シズクを召喚のですか?」
彼の言葉に私は推測を作ろうと思う。
教室に出たシズクは紛れもなく私の妹だ。少なからず、今日の一日中の彼女の言動を見て、そう確信した。
ただ、あっちの世界でいったいどうなっている?まさか、事故にでもあったのだろうか?
わからない。現状が複雑で推論を出すのはまだ早すぎる。
「王女様?」
「すみません、私も色々と考えてみたのですが、目的は何やらもいまいち。単なるお遊びでいいのですがね…それで処罰に下されるといいです」
「はい、そうですね」
最後に私は正式な命令を下す。
「ロバニ、あなたに命令を下します。この事件を明らかにするまで、私に情報を提供しなさい。目的は単純です、この国で堂々とお遊びがすぎた内政官に処罰を与えるのです」
ロバニは頭を下げて、「はっ!」と返す。




