プロローグ
プロローグは後で書いた感じです。もしよかったら、読んでください!
アンジェリカ・ビン・カワリズミ。それが富岡俊輔の新名であり、元の世界では妹のストーカに殺害され、女の子の赤子として生まれ変わった。
ダメだ。俺はまだ死ねない。妹の〇〇◯が一人きりになる!
と、アンジェリカ(俊輔)は静寂の夜に目を覚まし、慌ててベランダの方へと行く。
自分の小さい体ではあまり外の光景を眺めないが、少なからず、ベランダにいる時は夜風で落ち着かせる。
「なんか、重要なことを忘れた気がする」としゃがんで密かに泣きついた。
◇◇◇
それは公の場ーーーーー正しくは私の十六歳の誕生日パーティー。
私は乳房のあるこの女性の体ではまだ習慣化できないが、少なからずここから先は生きて行くしかない。
この体で、このお姫様の身分で。
私は他の貴族令嬢とおしゃべりつつ、褒め合いたり、冗談しあったりする。ただ、どこか枯れて虚しさがある。
私は何かとても重要な事を忘れしまったからだ。
「父上」
ライハン・ビエル・ビン・カワリズミ国王にして、一応この世で私の親に話をかけた。
「何かね?」
「ちょっと頭がクラクラしていますわ、暫くベランダで空気を吸っていいのかしら?」
父は頭を傾げ、『何を言う?』と言いたげな顔を浮かぶ。
しかし、父は数秒後、微笑んだ。
「わかった。だが、あまり長くしてはダメだぞ。この宴はアンジェリカがスターだから」
◇◇◇
ベランダにて、私は手に持つガラスコップで水を飲み干す。やはり、夜風に撫でられると、内心が落ち着かせる。
だけど、ここに街の光景を眺めて、どこか一人の名前が浮かべそうだが、浮かべない。
「お兄、本気で告白するつもりなの?」
「あ、ああ…これは俺にとっての絶好の機会でもある」
外から何かザワザワと話している二人の兄妹がいる。あれは確か…侯爵のものかと。
男一人、そして妹と思えそうな女の子。
男の方はこちらへと伺い、清楚な貴族の服を身についている。
お兄か……
どこか懐かしさがある呼び方だな。
「あ、あの。初めまして、アンジェリカ様。わ、私はロバニ・クリーマーと申します。少しお時間を頂いてもよろしいですか?」
頭を下げながら、ロバニという男は丁寧な自己紹介をした。
「頭をあげてください、私とはそんなに堅くする必要はありませんよ。ちょっと緊張ていうか……」
「い、いいえ!これは必要な事です!」
何故か断言できるロバニ。俺はこういうの苦手だよな。上下関係は本当に下手くそでたまらない。
「わ、私と…い、いいえ。俺と結婚してください!」
「ちょ、ちょっと待って!結婚って…」
俺はつい驚愕して、返す言葉を無くす。いきなりこのような場所で告白されて、結婚してくださいなどと。
「お、お兄、がんば!」
と彼、ロバニが頭を下げながら、話を続く。そして、後方で見守って、声援を送る妹の姿まで見ていた。
どうやら長い準備をしているらしい。
そして、先ほどからみた兄妹同士の掛け合いで、胸中を絞めるようなものを感じ取った。
「……シズク」
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