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異世界では王女、元の世界では普通に死んだ男  作者: 仲河樹
第三章 魔女狩りの始まり

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プロローグ

プロローグは後で書いた感じです。もしよかったら、読んでください!

アンジェリカ・ビン・カワリズミ。それが富岡俊輔の新名であり、元の世界では妹のストーカに殺害され、女の子の赤子として生まれ変わった。

ダメだ。俺はまだ死ねない。妹の〇〇◯が一人きりになる!

と、アンジェリカ(俊輔)は静寂の夜に目を覚まし、慌ててベランダの方へと行く。

自分の小さい体ではあまり外の光景を眺めないが、少なからず、ベランダにいる時は夜風で落ち着かせる。


「なんか、重要なことを忘れた気がする」としゃがんで密かに泣きついた。


◇◇◇

それは公の場ーーーーー正しくはわたくしの十六歳の誕生日パーティー。

私は乳房のあるこの女性の体ではまだ習慣化できないが、少なからずここから先は生きて行くしかない。

この体で、このお姫様の身分で。


私は他の貴族令嬢とおしゃべりつつ、褒め合いたり、冗談しあったりする。ただ、どこか枯れて虚しさがある。

私は何かとても重要な事を忘れしまったからだ。

「父上」

ライハン・ビエル・ビン・カワリズミ国王にして、一応この世で私の親に話をかけた。

「何かね?」

「ちょっと頭がクラクラしていますわ、暫くベランダで空気を吸っていいのかしら?」

父は頭を傾げ、『何を言う?』と言いたげな顔を浮かぶ。

しかし、父は数秒後、微笑んだ。

「わかった。だが、あまり長くしてはダメだぞ。この宴はアンジェリカがスターだから」


◇◇◇


ベランダにて、私は手に持つガラスコップで水を飲み干す。やはり、夜風に撫でられると、内心が落ち着かせる。

だけど、ここに街の光景を眺めて、どこか一人の名前が浮かべそうだが、浮かべない。

「お兄、本気で告白するつもりなの?」

「あ、ああ…これは俺にとっての絶好の機会でもある」


外から何かザワザワと話している二人の兄妹がいる。あれは確か…侯爵のものかと。

男一人、そして妹と思えそうな女の子。

男の方はこちらへと伺い、清楚な貴族の服を身についている。

お兄か……

どこか懐かしさがある呼び方だな。


「あ、あの。初めまして、アンジェリカ様。わ、私はロバニ・クリーマーと申します。少しお時間を頂いてもよろしいですか?」

頭を下げながら、ロバニという男は丁寧な自己紹介をした。

「頭をあげてください、私とはそんなに堅くする必要はありませんよ。ちょっと緊張ていうか……」

「い、いいえ!これは必要な事です!」

何故か断言できるロバニ。俺はこういうの苦手だよな。上下関係は本当に下手くそでたまらない。

「わ、私と…い、いいえ。俺と結婚してください!」

「ちょ、ちょっと待って!結婚って…」


俺はつい驚愕して、返す言葉を無くす。いきなりこのような場所で告白されて、結婚してくださいなどと。


「お、お兄、がんば!」

と彼、ロバニがこうべを下げながら、話を続く。そして、後方で見守って、声援を送る妹の姿まで見ていた。

どうやら長い準備をしているらしい。

そして、先ほどからみた兄妹同士の掛け合いで、胸中を絞めるようなものを感じ取った。


「……シズク」

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