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冒険者としての第一歩

宿屋のベッドで俺は目を覚ます。


 「気が付きましたか、リョウさん」


 「ここは……?」


 「はい、倒れたあなたを私たち受付嬢と神官が治療してここまで担架で運んだんですよ」


 「ありがとう」


 「すみません」


 「何が?」


 「ジャイアントラットが出没することを伝え忘れていました」


 「誰にでもミスはあるさ」


 「それでも、私のせいでろくな準備もせずにジャイアントラットと闘う羽目になって」 


 「もう過ぎたことだ、気にしないで」 


 「すみません」


 「腹減ったな」


 「食事を用意しましたので、どうぞ」


 「体が思うように動かない、くそ」


 「ヒーリングポーションは体の治癒力を活性化させることが主な効果ですので、使用した後は、疲労感が積もります。大量の出血をすると、疲労で体が動けなくなりますよ。疲労感を治す薬はこの世界のどこにも存在しませんから、以後注意してくださいね」


 「あぁ、わかった。だがこれじゃ飯が食べられないし、宿屋の金をまだ払ってない」


 「私が立て替えておきました。食事もうんと一食で精がつくものをご用意しました。一晩寝れば体も動きますよ。それじゃあ、おやすみなさい」


 そういっておかゆをなんとか俺は木のスプーンですくい、ふぅふぅと息を吹きかけた後、自分の口に入れる。


 「美味い……もっと強くならなきゃな」

 

 翌日、パブでエルさんが俺の部屋に来たことを知った冒険者たちに白い目で見られたのは言うまでもない。

 

 体がよくなったので鍛錬と溝さらいを終えて、俺はこれからの仕事に悩む。


 堅実な一歩をとる。

 

 「ジャイアントラットを倒してから鼠が弱体化したから、単純に金を稼ぐためにやるとするか」

 

 そうして下水道で、鼠をキャッツアイの使用で攻撃を次々と命中させ、あっという間に1000Gを手に入れる。


 ようやく、まともに三食食えるほどの金が溜まった。

 

 そのことに満足感を得ながら俺はパブで初めて食べるステーキに舌鼓をうった。

 

 「ようやく、冒険者らしい生活ができるようになったな」

  

 俺は、冒険者としての実感をもてることができた。

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