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強欲たる旅路  作者: にコ1
二章 強欲と愚者
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番外編:中央国の切り札

リドが旅立ってから2日が過ぎた。

今日は中央国からの調査隊がくる日だ。

僕達はギルドの中で待機していた


「レーン、緊張してる?」

「いや、大丈夫だ」


「それにしても私たちが英雄だなんて…」

「同然でしょ!あたしたちは強いんだから!」

自信なさげなレヌと堂々としているリン


「みんなは大丈夫か?」

「大丈夫よ」「私も大丈夫です」「問題なしだ」

仲間達が元気に返事をしてくれる。


少し時間が経ち、ギルドの扉が叩かれる

「私達は中央国ヴォイズ国の者だ」

「どうぞ、入ってくれ」

「失礼する」


入ってきたのはたった一人の男だった

白銀の髪と嫌でも目に付くのは右頬にある紋章だった

「貴方は…」

「これは失礼したね。私はヴァイズ国の騎士の一人レドラ・フオンだ」


「レドラ…聞いたことがあるわ。何でも存在が奇跡の子っだったかしら」

「おや、そこのお嬢さんはよくご存知のようだね」

「…学生だった頃に教授が何度も口にしていた名前だったわ」

「ハハハ!私はただの騎士だというのに」


「よくいうわね…貴方」

「それはそれとして早速本題に入ろう。見せて貰えるかな?」

「…奥にあります」


僕達はレドラを連れて部屋に向かう

「これが大罪の遺体か…」

「あたしの魔術で氷漬けにしていますが…」

「ああ、運び出す手筈は整えている。後で運ばせるよ」


「よし、もう一つの用を済ませようか。君たちが戦った場所へ案内してくれるかな?」

「ああ。もちろんだ」


僕達は再び戦いの地に来ていた

「かなり進んだんだね。大変だったでしょ」

「ええ、大変でした」

「なぜこんなところまで?」


「えっと私が誘拐されちゃって…」

「なるほど、失礼したね」

彼はしばらく黙ってあたりを調査している


「焼け焦げた後…貴方の魔術かな?」

「ええ、間違い無いです」

「紋章もなしにこの出力か…すごいですね」

「…光栄です」


魔術と紋章の差は激しく

大抵の紋章を持つものは魔術を見下している人が多いが、彼は違うようだ


「ありがとう、君達のおかげで調査がスムーズに終わりそうだよ」

「お役に立てたのなら嬉しいです」

「うん…よし帰ろうか」


帰りの支度をしていると突如大きな咆哮と共に空から魔物が現れる

「レーン!ワイバーンよ!」

「こんなところにか!みんな戦闘体制!レドラさんは下がってください!」


「ほう、あれがワイバーンか。初めて見たな…」

「そんな呑気なこと言ってる場合じゃ無いわよ!下がりなさい!」

「下がるのは君たちの方だよ」


レドラは背中に背負っていた長剣を構える

「風絶」

彼の紋章が光り、剣を振るった次の瞬間にはワイバーンの首が切られており、

ワイバーンは地上に落ちていく


「貴方…一体何を」

「ただ切っただけだよ。さぁ帰ろうか」

彼は何とも無いように支度を整え歩き出す


「ワイバーンを一撃か。なるほどだから奇跡の子なのか?」

「いいえ、強さがとかそういうわけじゃなくて…長くなるから知りたいなら帰ってからにしましょう」

「分かった」


僕達はギルドまで帰ってきた

「ああ〜ワイバーンに会うなんて最悪ね」

「私達、運がないんでしょうか?」

「逆でしょうね。むしろ良い方よ。生きてるんだし」

レヌとリンは一緒に部屋へと戻っていく


「今日は世話になったよ。ありがとうね」

「いえ、こちらこそ助かりました」

「あの程度、騎士にとって当然さ」


あの程度…ワイバーンをもろともしないなんて恐ろしいな

「ああ、そうだ!最後に聞きたいことがあるんだが…構わないかい?」

「ええ、構いませんよ」


「怠惰と戦ったのは貴方とレヌ、リン、リビッド…の合計四人であっているのかい?」

「ええ間違いありません」

「…そうか。ならいい。それでは良き日を過ごしてくれ」


そう言って彼は去っていく

きっと彼こそが中央国の切り札なのだろう

読んでいただきありがとうございました。

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