決着
レーンとリビッドは変わらず間を空けない攻めを続ける
リンの魔術発動まで全員で耐えなければならない
「手の治療をします!」「ああ」
レヌは俺の手を直してくれている
「全く…魔術師頼りの戦い方だね」
「仕方ないだろう!これが僕たちの戦い方だ!」
ネドゥも疲れているのもあるだろうが、流石にあのダメージを食らって焦っているようだ
「行けるわ!最大出力!」
リンの頭上には巨大な炎が存在している
魔力が大量に込められた魔術は強力だが、目標まで届くまでが遅い
「炎よ!この身に!」左手を空に掲げる
遅いならば俺の力を応用する
レーンとリビッドは声に反応し、ネドゥから少し距離を離す
リンが見せてくれた逆式魔術、簡素な術式であれば出来る事
ならば、引き寄せるという簡素な事でも発動できるはずだ
試した事も考えたこともなかったが、今ここでやるしかない
巨大な炎の塊が手に乗る
熱いという表現では足りない。流石はリンの魔術だ
俺は炎に再び自身の魔力を注ぐ。手をネドゥに向け、そして…
「吹き飛べ!」
手に乗っていた太陽の様な炎はネドゥ飛んでいく
避けられるが距離を詰める
「戻ってこい!」
「挟み撃ちにする気か」
俺はただ拳を振るう
炎は消滅し、俺の拳を両手で受け止められている
拳を喰らう前提で魔力の防御に切り替えた様だが
ネドゥの背中から剣が突き刺さっていた
「すまない。ネドゥさん」
「はは、やるね…」
剣は、心臓を貫いている。傷を治したとしても、助からないだろう
「炎の中に入り、視線を切って奇襲するなんて…大胆になったね。レーン」
地面へと倒れ、沈黙するネドゥと膝をつくレーン
「…すまない、レーン。お前にとどめを刺させてしまった」
「いや、むしろだよ。ネドゥは僕の恩人の一人だ。そんな人の暴走を止められたなら…」
目を瞑り、少ししてから立ち上がった
「ネドゥの遺体はどうすべきだと思う?リド…」
「国に大罪の討伐の証拠として報告すれば報酬がもらえるかもな…」
「そう…だよね」
「みんなはどうすべきだと思う?」
「あたしは報酬とか関係なく大罪の死は報告すべきだと思うわ」
リンの意見にリビッドもレヌも賛成のようだ
レーンは剣を一度ネドゥから引き抜き、地面に突き刺す
「じゃあ、決まりだね。帰ろうみんな」
ネドゥを背に乗せ、歩き出すレーン
「待て、剣は置いていくのか?」
「ここでは立派な墓を作れない。その代わりだよ」
「…すまん」
「ううんいいよ。リドも帰ろう」
戦いを終えた俺達はネドゥを連れ、帰るのだった
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